Le Mesnil-sur-Oger / ル・メニル=シュル=オジェ

ル・メニル=シュル=オジェは、コート・デ・ブラングラン・クリュ(最高格付け)村の中でも、最も張り詰めた緊張感と深いミネラルを持つシャルドネの産地として別格の評価を受ける。栽培面積の99.7%がシャルドネという潔さで、白亜(チョーク)の大地が生み出す研ぎ澄まされた酸と骨格は、10年・20年と時を経るごとに輝きを増す。一度飲んだら「なぜこんなにも締まっているのか」と問わずにいられないシャンパンがここにある。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51190
面積 : 7.91 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Villeneuve-Renneville-Chevigny, Blancs-Coteaux,

「Le Mesnil-sur-Oger」のぶどう畑

テロワールCôte des Blancs
格付け100% Grand Cru [?]
栽培面積437.6 ha
- Chardonnay436.4 ha (99.7%)
- Pinot Noir1.2 ha (0.3%)
- Pinot Meunier0 ha (0%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ル・メニル=シュル=オジェのシャンパンをひと言で表すなら「引き絞った弓」だ。リリース直後はレモンの皮・白い花・チョークのような鉱物感が前面に出て、果実味よりも酸と塩味が印象を引っ張る。同じコート・デ・ブランのグラン・クリュでも、アヴィーズが滋味深い豊かさを持ち、クラマンがなめらかなクリーム感を見せるのに対し、ル・メニル=シュル=オジェはより垂直的でシャープな輪郭が際立つ。 このスタイルは「熟成させること」を前提としており、グラン・ヴァン同様にセラーに寝かせることで、やがて干し果実・トーストのニュアンスが現れ、酸が溶け込んで壮大な奥行きに変わる。牡蠣や帆立の刺身、塩気の効いたシェーヴル(ヤギのチーズ)など、素材の鮮度と塩味が前に出る料理との相性が特に高く、「シャンパンで食事をしたい」という飲み手にとっての頂点のひとつといえる。

テロワール

ル・メニル=シュル=オジェのテロワールを決定づけるのは、コート・デ・ブランの中でも際立って純度の高い白亜(チョーク)層だ。白亜はただの石灰岩ではなく、微細な孔が無数に空いた白亜紀の海洋堆積物で、保水性と水はけを同時に備える。乾燥した夏でも根が深く伸びて水分を引き出し、過湿にもなりにくい。このバランスがシャルドネの生育に最適で、北隣のアヴィーズよりも土壌中の白亜比率が高く、その分シャルパンの酸の鋭さと鉱物的な緊張感が増すとされる。 斜面は東向きが主体で、朝の穏やかな日差しをよく受け止めながら西からの強い午後の熱を適度に遮る。コート・デ・ブランの中でもやや南に位置するため、アヴィーズクラマンと比べると成熟期に積算温度がわずかに高くなる局面もあるが、厚い白亜層が地温を安定させ、過熟に向かわずに高い自然酸度を保つ。この組み合わせこそが、ル・メニルのシャンパンに「鋼のような」と形容される独特の硬質感をもたらし、長期熟成での開花を約束する基盤となっている。

詳細

ル・メニル=シュール=オジェは、コート・デ・ブラン地区の南部、エペルネから南東へ約15kmに位置するグラン・クリュ(最高格付け)の村だ。北にはグラン・クリュのオジェ、北北西にはグラン・クリュのアヴィーズが隣接し、南はプルミエ・クリュのヴェルテュへと続く。東隣のヴィルヌーヴ=レンヌヴィル=シュヴィニーブラン=コトーと比べると格付け・名声ともに一段高い位置に立ち、アヴィーズ・オジェとともにコート・デ・ブランにおける「ブラン・ド・ブランの三極」を形成する。

テロワールの核心は、コート・デ・ブランの中でも特に純度が高いとされる白亜(チョーク)層にある。白亜紀(約7,000万〜8,000万年前)の海洋生物の殻が堆積した多孔質の岩盤は、余分な水を深くへ逃がしつつ毛細管現象で水分を保持する。北隣のアヴィーズは白亜層の上にシルト質の褐色粘土が加わることでシャンパンに豊かさとボリュームをもたらすが、ル・メニルでは白亜の純度が高いぶん、よりミネラリーで骨格が硬質なスタイルに傾く。東向き斜面が主体で朝日を受けやすく、午後の過熱を抑えることで、シャルドネが高い自然酸度を保ちながら成熟できる環境が整っている。

サロンは、ル・メニル=シュル=オジェの歴史と切り離せないメゾンだ。「単一村・単一品種(シャルドネ)・単一ヴィンテージ」という三つの「唯一」を80年以上貫くシャンパーニュ唯一のコンセプトを持ち、リリースされるのは気候的に最良と判断されたヴィンテージのみ。一本のシャンパンが「ル・メニルとはこういうものだ」と世界に証明し続けている存在といえる。同じオーナー(ローラン=ペリエ傘下)が運営するドラモットは、サロンの「もうひとつの顔」として位置づけられ、NVを含むラインナップでル・メニルのシャルドネを身近に伝える。

クリュッグ(Krug)が所有する「Clos du Mesnil(クロ・デュ・メニル)」は、村の中心部に高い石壁で囲まれた1.84 haの独立区画(クロ)で、1971年の購入後、初ヴィンテージ1979年から世界的な希少キュヴェとして知られる。壁が内部の微気候を独自に整え、周囲の区画とは異なる熟成パターンを生み出す。ル・メニルという村がいかにポテンシャルの高い土地であるかを端的に示すシンボル的存在だ。

  • アラン・ロベール — 村を代表するRM(レコルタン・マニピュラン)のひとつ。ル・メニル産のブラン・ド・ブランに特化し、長熟スタイルで知られた。
  • ギィ・シャルルマーニュ — ル・メニル本拠のRM。プレスティージュ「メニル・オプス」はコート・デ・ブランのグラン・クリュ各村をブレンドした注目キュヴェ。
  • ローノワ — ル・メニル拠点のRM。コープ的な位置づけも担いながら村内の自社畑シャルドネを広くラインナップに展開。
  • ペルトワ・モリゼ / ベルナール・ペルトワ — 同村の小規模生産者。ル・メニルの純粋な白亜テロワールを表現したブラン・ド・ブランで評価を得る。
  • J.L.ヴェルニョン — コート・デ・ブランのシャルドネに特化したRM。ル・メニルおよびオジェの区画を基盤にピュアな表現を追求。
  • クロード・カザル — ル・メニルを中心に自社畑を持つRM。オールドヴァインを活かした骨格のあるスタイルが特徴。
  • ミシェル・チェルジ — 家族経営のRM。ル・メニルのシャルドネに根ざしたクラシックなブラン・ド・ブランを生産。

村の格付けの歴史について付記しておきたい。ル・メニル=シュル=オジェは1985年以前はプルミエ・クリュ(二番手格付け)に分類されていた。1985年、シュイィオワリィオジェヴェルジィとともにグラン・クリュへ昇格し、現在の17グラン・クリュ体制が確立した。昇格後も村の評判は右肩上がりで、現在の生産者数480はグラン・クリュ17村の中でも最多水準に入る。これは格付けの権威だけでなく、この白亜の土地が生産者を惹き付ける力の表れでもある。

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「Le Mesnil-sur-Oger」を拠点とするシャンパン銘柄

NMSalon
サロン
RMAlain Robert
アラン・ロベール
NMDelamotte
ドラモット
SRGuy Charlemagne
ギィ・シャルルマーニュ
RMLaunois
ローノワ
RMPertois Moriset
ペルトワ・モリゼ
NMJ. L. Vergnon
J.L.ヴェルニョン
RCClaude Cazals
クロード・カザル
RMBernard Pertois
ベルナール・ペルトワ
RMMichel Turgy
ミシェル・チェルジ
CMLe Mesnil
ル・メニル
NMPierre Peters
ピエール・ペテルス
NMPhilippe Gonet
フィリップ・ゴネ
RMPierre Moncuit
ピエール・モンキュイ
RMRobert Moncuit
ロベール・モンキュイ
RMRobert Charlemagne
ロベール・シャルルマーニュ
MAEncry
エンクリ
RMBliard Moriset
ブリアール・モリゼ
RMFrancois Billion
フランソワ・ビリオン
RMMichel Rocourt
ミッシェル・ロクール
RMPaul Launois
ポール・ローノワ
NMJardin
ジャルダン
RMGimonnet Gonet
ジモネ・ゴネ
RMAndre Robert
アンドレ・ロベール
RMStephane Regnault
ステファンヌ・ルニョー
RMLeboeuf Mathieu
ルブッフ・マチュー
NMFleur de Miraval
フルール・ド・ミラヴァル
RMLaunois Lebrun
ロノワ・ルブラン
NDVeuve Blanche Estelle
ヴーヴ・ブランシュ・エステル
RCBardy Chauffert
バルディ・ショフェール
RMFrancois Girard
フランソワ・ジロー
RCBaradon Michaudet
バラドン・ミショーデ
RMFrancois Gonet
フランソワ・ゴネ
Louis Sostene
ルイ・ソステネ
RMBauchet Ruelle
ボシェ・ルエール
RCLuc Mojard
リュック・モジャール
RCPatrick Regnault
パトリック・ルニョー
RCChristian Robinet
クリスチャン・ロビネ
RMDuterne Jeannin
デュテルネ・ジャニン
RCGabriel Landreat
ガブリエル・ランドレ
RMGilbert Kint
ジルベール・キント
RCJ. Moussy Mary
J.マウシー・マリー
RCJean Deshautels
ジャン・デシュテル
RCJean Bernard Pattin
ジャン・ベルナール・パティン
RCJean Pierre Crochet
ジャン・ピエール・クロシェ
RCJean Pierre Launois
ジャン・ピエール・ローノワ
RCJean Pierre Moussy
ジャン・ピエール・マウシー
RCLamiraux Picard
ラミロー・ピカール
RMLebis A.
ルビ・A
RCMichel Frapart
ミシェル・フラパール
RCMichel Pouyet
ミシェル・ポヨ
RCRobinet Laplace
ロビネ・ラプラス
RMRoger Riotton
ロジャー・リオトン
RMSiret Freres
シレ・フレール
RMSolor Descotes
ソーラー・デコテ
RCAndre Moussy
アンドレ・マウシー
RCJulien Moussy
ジュリアン・マウジー
RCBernard Poreaux
ベルナール・ポレオー
RMBernard Schmitte Remy
ベルナール・シュミット・レミー
RCGrandin & Fils
グランディン・エ・フィス
Pierre Cellier
ピエール・セリエ
RMGirard Bonnet
ジラール・ボネ
Dewitte Anot
デウィット・アノ
Jean Launois
ジャン・ローノワ
NMYvonne Seier Christensen
イヴォンヌ・セイヤー・クリステンセン
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参考情報