Cramant / クラマン

クラマンは、シャルドネがほぼ100%を占めるコート・デ・ブランのグラン・クリュ。同じ最高格付けのル・メニル=シュル=オジェやアヴィーズとは異なり、ここのシャルドネはクリーミーで丸みのある質感が際立つ。ペリエ・ジュエやマムといった大メゾンが自社畑を持ち、少量生産の個性派グロワーも揃う――そんな村のシャンパンを一度飲めば、ブラン・ド・ブランの多様さに驚くはずです。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51530
面積 : 5.37 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Avize, Cuis, Chouilly, Oiry, Grauves,

「Cramant」のぶどう畑

テロワールCôte des Blancs
格付け100% Grand Cru [?]
栽培面積345.4 ha
- Chardonnay345.2 ha (99.9%)
- Pinot Noir0 ha (0%)
- Pinot Meunier0.2 ha (0.1%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の99.9%をシャルドネが占めるクラマンは、ブラン・ド・ブラン(白ブドウ100%のシャンパン)の純粋な表現として知られる。その味わいは、同じコート・デ・ブランのグラン・クリュでもル・メニルの「研ぎ澄まされたミネラルと緊張感」、アヴィーズの「骨格と塩気」とは一線を画し、クリームのような質感と丸みのある酸が特徴だ。白桃や洋梨、アカシアの蜜を思わせる果実香に、ブリオッシュの風味が重なる。ディエボル・ヴァロワのプレスティージュ「フルール・ド・パッシオン」はその典型で、バランスの良い熟成感が魅力。リッチな質感を持ちながらも重すぎず、魚介のクリームソースや、白カビ系チーズとのペアリングで真価を発揮する。

テロワール

クラマンのテロワールは、コート・デ・ブランを象徴する白亜(チョーク)質土壌が基盤となっている。白亜層は保水性と排水性を同時に発揮するが、クラマンでは表土が比較的薄く、ブドウの根が深くまで白亜層に到達しやすい。これが、隣村アヴィーズの粘土混じりの土壌とは異なる、軽やかでクリーミーな果実感につながると言われる。 斜面は東向きが主体で、朝の日照を早い時間から受け取る一方、西からの強風は丘に遮られる。標高は概ね200m前後で、コート・デ・ブランの中では平均的な高さだが、斜面の傾斜がやや緩やかであることもあり、ル・メニルのような鋭いミネラル感よりも、まろやかで包容力のある酸味がブドウに宿りやすい。 北にはグラン・クリュのシュイィ、南にもグラン・クリュのアヴィーズが連なり、西側のみプルミエ・クリュのグローヴと接する。この東向き斜面の連続こそがコート・デ・ブランの骨格であり、クラマンはその北部でやや豊かな側面を担っている。白亜の深さと緩斜面の日照条件が組み合わさることで、シャルドネに特有のバター様の丸みと持続する余韻が生まれる。

詳細

クラマン(Cramant)はコート・デ・ブランの北寄りに位置するグラン・クリュで、エペルネの南西に接する。郵便番号は51530、コミューン総面積は約600 haで、そのうち約345 haがAOCシャンパーニュの栽培登録地となっている。北はグラン・クリュのシュイィ、南は同じくグラン・クリュのアヴィーズ、西はプルミエ・クリュのグローヴと境を接し、コート・デ・ブランの丘陵が南北に連なる帯状地形の中心付近に収まる。

テロワールはコート・デ・ブランを特徴づける白亜(チョーク)質土壌を基盤とする。ここでは表土が薄く、ブドウの根が白亜層の深部まで伸びやすい条件が整っており、アヴィーズに見られる粘土質の影響が比較的少ない。斜面は東向きが主体で、朝の日照を効率よく取り込みながら西風を丘で遮る地形が、シャルドネの穏やかな成熟を促す。斜面の傾斜はル・メニル周辺に比べてやや緩やかで、これがクラマン特有のクリーミーさと丸みのある酸味につながると考えられている。

クラマンを代表する生産者として真っ先に名が挙がるのがディエボル・ヴァロワ(Diebolt-Vallois)だ。村に本拠を置くレコルタン・マニピュラン(RM)で、プレスティージュ・キュヴェ「フルール・ド・パッシオン(Fleur de Passion)」はクラマンのシャルドネが持つクリーミーさと余韻の長さを体現する一本として国際的に高く評価されている。単一村・単一品種の表現にこだわった造りは、テロワールの個性を直接的に映し出している。

また、本拠地はアヴィーズに置きながらクラマンにも重要な区画を持つラルマンディエ・ベルニエ(Larmandier-Bernier)も欠かせない存在だ。リュー・ディ「ブロン・デュ・ルヴァン(Bourron du Levant)」は1988年を初ヴィンテージとするクラマン単一区画のキュヴェで、自然農法と低介入醸造によってテロワールの純粋な声を引き出すアプローチが注目を集めている。

  • ヴォワラン・ジュメル — クラマン本村を拠点とするRM。クリーンなブラン・ド・ブランのラインナップを揃える。
  • P.ランスロ・ロワイエ — コート・デ・ブランの複数村に区画を持ち、クラマン産シャルドネを主軸に据えた構成で知られる。
  • リルベール・フィス — 少量生産で根強いファンを持つ小規模RM。クラマンのエレガントなシャルドネを伝統的なスタイルで表現する。
  • ボネール — クラマン村のRMとして複数のブラン・ド・ブランを展開。ノン・ヴィンテージから単一畑まで幅広いラインを持つ。
  • ペリエ・ジュエ(Perrier-Jouët) — クラマンに約27 haの自社畑を所有する大手メゾン。プレスティージュ「ベル・エポック・ブラン・ド・ブラン」の主要原料産地として、リュー・ディ「ブロン・ルロワ(Bourons Leroy)」および「ブロン・デュ・ミディ(Bourons du Midi)」を活用している。
  • マム(Mumm) — 「マム・ド・クラマン(Mumm de Cramant)」としてクラマン単独のブラン・ド・ブランをリリース。大メゾンによるテロワール重視の一本として長い歴史を持つ。
  • ジャック・セロス(Jacques Selosse) — リュー・ディ「シュマン・ド・シャロン(Chemin de Châlons)」において少量のクラマン産キュヴェを手がける。入手困難な希少品として知られる。

クラマンという地名の由来については、ラテン語の「Cremantum」に遡るとされ、中世期にはブドウ栽培が記録に残る古い農業村だった。コート・デ・ブランがシャルドネの優良産地として世界的に認知される以前から、エペルネへのアクセスの良さもあって多くのメゾンが原料ブドウを調達してきた歴史がある。グラン・クリュの格付けはエシェル・デ・クリュ制度において白・黒ともに100%を獲得しており、ブラン・ド・ブランのグラン・クリュとして確固たる地位を占めている。コート・デ・ブランの中でも「豊かさ」と「クリーミーさ」を担う個性として、ル・メニルの緊張感やアヴィーズの骨格とともにこの丘陵地帯の多様な表情を形作っている。

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「Cramant」を拠点とするシャンパン銘柄

RMVoirin Jumel
ヴォワラン・ジュメル
NMDiebolt Vallois
ディエボル・ヴァロワ
RMP. Lancelot Royer
P.ランスロ・ロワイエ
RMLilbert Fils
リルベール・フィス
RMSuenen
スェナン
RMLancelot Pienne
ランスロ・ピエンヌ
RMEric Isselee
エリック・イスレ
RMBonnaire
ボネール
RMPetitjean Pienne
プティジャン・ピエンヌ
RMPhilippe Glavier
フィリップ・グラヴィエ
RMIsselee Pere & Fils
イスレ・ペール・エ・フィス
RMWaris Hubert
ワリス・ユーベル
RMGuiborat Fils
ギボラ・フィス
RMSugot Feneuil
シュゴ・フヌイユ
RMMallol Gantois
マロル・ガントワ
RMGaspard Crepaux
ガスパール・クレポー
RMPertois Lebrun
ペルトワ・ルブラン
RMJ. Vignier
J.ヴィニエ
Dalys
ダリ
RMLes Freres Mignon
レ・フレール・ミニョン
RMRonseaux Wanner
ロンソー・ワナー
RMM. Richomme
M.リショーム
RMHubert Soreau
ユベール・ソロー
RMMarc Morizet
マーク・モリゼ
NMPaul Lebrun
ポール・ルブロン
RMY. Lancelot Wanner
Y.ランスロ・ワーナー
RCSubtil
サブティール
RCBullier Collet
ブリヤール・コレ
RCCamille Deshautels
カミーユ・デシュテル
RMComte Pellerin
コム・ペルラン
RCCourtois Camus
クルトワ・カミュ
RMCrepaux Fils
クレパウ・フィス
RMCrepaux Courtois
クレパウ・クルトワ
RMDiot Legras
ディオ・ルグラ
RMEtienne Derouillat
エティエンヌ・ドゥルヤ
RCFranck Riviere
フランク・リヴィエール
RMGilbert Morizet
ジルベール・モリゼ
RMHuret Colas
フレ・コラ
RMJ. M. Tessier & Fille
J.M.テシエ・エ・フィーユ
RMJean Francois Crepaux
ジャン・フランソワ・クレパウ
RCJoel Morizet
ジョエル・モリゼ
RMLancelot Courtois
ランスロ・クルトワ
RMMichel Cousinat
ミシェル・コーシナ
RCNoel Tessier
ノエル・テシエ
RCOyance Fils
オヤンス・フィス
RMPetitjean Liege
プチジャンピエンヌ・リエージュ
RCPierre Louis Lesage
ピエール・ルイ・ラサーニュ
RMPol Jacques Collard
ポール・ジャック・コラール
RMPopulus Cazenave
ポプルス・カサノヴ
RCR. Pature
R.パテュール
CMSaintgybryen
サンギャブリエン
RCSimon Michelot
シモン・ミシェロ
RCWanner Bouge
ワーナー・ブージェ
G. Pierrard
G.ピエラール
RMPhilippe Lancelot
フィリップ・ランスロ
NMDomaine d'Helene
ドメーヌ・デレーヌ
RMLouison Riviere
ルイゾン・リヴィエール
Mallol
マロル
Bruno Oyance
ブルーノ・オヤンス
RCBonningre Durand
ボニーレ・デュラン
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参考情報