P. Lancelot Royer / P.ランスロ・ロワイエは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Cramantを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

P. Lancelot Royer / P.ランスロ・ロワイエ

P. Lancelot Royer

P.ランスロ・ロワイエ別名:ランスロ・ロワイエ

P.ランスロ・ロワイエは、コート・デ・ブランのグラン・クリュ、クラマン村を本拠とする家族経営のレコルタン・マニピュラン(自家栽培・自家醸造の生産者)。自社畑はすべてシャルドネ。白ブドウだけで造るシャンパーニュ「ブラン・ド・ブラン」ひと筋の専業メゾンです。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
村51530 Cramant / クラマン [Grand Cru]
所在地540 rue du Général de Gaulle, 51530 Cramant (Google Maps)
公式サイト-
Tel+33 (0)3 26 57 51 41, +33 (0)3 26 57 12 25(fax)
設立1960
製造業者種別RM
インポーター株式会社八田
生産者表記E.A.R.L. P. LANCELOT ROYER

商品更新情報

特徴・スタイル

派手な演出で魅せるのではなく、クラマンの白亜(チョーク)土壌に由来するミネラル感を、抑制の効いたかたちで表現する。それがこのメゾンの流儀です。味わいはクラシックで端正、どこか凛とした佇まいのブラン・ド・ブランと評されます。 コアレンジは辛口のブリュットが中心で、糖分の添加をさらに抑えたエクストラ・ブリュットは、ミレジメ(単一年のブドウで造るシャンパーニュ)や特別なキュヴェに限られます。華美な装飾を避け、食卓に寄り添いながら長期熟成にも耐える骨格とエレガンスを重視するスタイルです。

歴史・ブランドストーリー

1960年、ピエール・ランスロが「テロワールに忠実なシャンパーニュ」というビジョンを掲げ、クラマン村にメゾンを創業しました。村の個性をそのまま瓶に映すという創業者の想いが、いまもメゾンの原点です。 1996年には娘のシルヴィーと夫のミシェル・ショーヴェが跡を継ぎました。ふたりは石灰岩をくり抜いたカーヴ(地下貯蔵庫)を拡張するなど、先代の方針を大切に受け継ぎながらメゾンを育てていきます。 転機となったのは2023年。創業者の孫にあたるエドゥアールが、妻のマリーとともにメゾンに加わりました。彼は航空宇宙工学のエンジニアから造り手へ転身したという異色の経歴の持ち主。科学的で分析的な視点を栽培と醸造に持ち込み、60年を超える家族の物語に新しい章を書き加えようとしています。

詳細

P.ランスロ・ロワイエの自社畑は約5.3ha。本拠地クラマンを中心に、アヴィーズ、オジェといったコート・デ・ブランのグラン・クリュに区画を持ち、植えられているのはすべてシャルドネだ。ブラン・ド・ブラン専業というスタイルは、この畑の構成をそのまま映した、いわば必然の選択である。

メゾンが本拠を置くクラマンは、シャルドネの聖地と呼ばれるコート・デ・ブランの中でもグラン・クリュに格付けされる村のひとつ。P.ランスロ・ロワイエはこの村の個性を写し取ることをテーマとしており、100%クラマン産のブドウだけで仕立てるヴィンテージ・キュヴェも手がけている。

クラマンの畑を特徴づけるのは、村名の由来とも伝わる白亜(craie)質の土壌である。表土はおよそ50cmと薄く、その下には石灰岩の層が広がる。ブドウの樹の根はこの層まで深く伸び、多孔質の石灰岩が毛細管現象によって蓄えた水分を吸い上げていく。メゾンはこの仕組みにより、2022年のような暑く乾燥した年でも樹勢が保たれると説明する。こうした土壌条件こそが、クラマンのシャンパーニュに繊細なミネラル感をもたらす源とされている。また、収穫されるグラン・クリュのブドウの一部はビルカール・サルモンにも販売されており、畑そのものの評価の高さをうかがわせる。

創業以来掲げるのは「テロワールに忠実なシャンパーニュ」というビジョンである。1996年に跡を継いだシルヴィーとミシェル・ショーヴェは石灰岩のカーヴを拡張し、2023年からは航空宇宙工学出身のエドゥアールが科学的・分析的な視点を栽培に持ち込むなど、世代を重ねながらもクラマンの個性を表現するという軸は変わっていない。現在はエドゥアールが代表としてメゾンを率い、妻マリーとともに次の時代を見据えた歩みを進めている。

栽培・生産データ
創業年1960年
自社畑面積約5.3ha
品種構成シャルドネ100%
表土の厚さ約50cm(下層は石灰岩)
ヴィンテージ・キュヴェの熟成期間約7年

醸造方針

醸造の出発点にあるのは、果実に余計な負荷をかけないという考え方である。収穫後の果汁(ムー)はポンプなどの機械を使わず、重力のみでセラー地下のタンクへと静かに送られる。デリケートなシャルドネの風味を損なわない、穏やかなアプローチだ。

アッサンブラージュ(複数のワインの調合)に厚みと複雑味を与えるのが、フードル(大樽)やオーク樽で熟成させるリザーヴワインである。骨格のあるベースに樽由来のニュアンスを重ねることで、端正なスタイルの中に奥行きが生まれる。また一部の少量ロットでは、瓶を手にしたまま手作業で澱を抜く伝統技法「デゴルジュマン・ア・ラ・ヴォレ(dégorgement à la volée)」を今も実践している。機械化が進んだ現代では珍しい、熟練を要する手仕事である。

時間のかけ方にも、このメゾンらしい実直さが表れている。100%クラマン産のヴィンテージ・ブラン・ド・ブランは、セラーで約7年の熟成を経てからリリースする方針を貫く。ドサージュ(糖分添加)は辛口のブリュットが中心で、エクストラ・ブリュットはミレジメや特別なキュヴェに限定するなど、味わいの設計にも一貫した哲学が感じられる。

こうした一つひとつの選択に共通するのは、華やかな演出よりも、畑の個性と時間の力を信じる姿勢である。食卓での長期熟成に耐える骨格とエレガンスを備えたシャンパーニュは、その積み重ねから生まれている。

評価・掲載

フランスを代表するワインガイドのひとつ、ル・ギド・アシェット・デ・ヴァンには生産者として掲載されている。また、国際的なワイン評価誌ジルベール・エ・ガイヤールも2023年にメゾンを取材し、クラマンのテロワールと家族の造りを詳しく紹介するなど、その実直な仕事は専門メディアからも注目を集めている。

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