Paul Lebrun / ポール・ルブロンは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Cramantを本拠とするNM / ネゴシアン・マニピュランの銘柄です。
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目次

Paul Lebrun / ポール・ルブロン

Paul Lebrun

ポール・ルブロン

ポール・ルブロンは、コート・デ・ブランの特級村クラマンで1902年に創業したブラン・ド・ブラン専業メゾン。全キュヴェ100%シャルドネにこだわり、白亜質土壌とコート・ド・セザンヌの畑を掛け合わせた個性的なスタイルを6世代にわたり守り続けている。

基本情報

地区Côte des Blancs / コート・デ・ブラン
村51530 Cramant / クラマン [Grand Cru]
所在地35 Rue Nestor Gaunel, BP 9, 51530 Cramant (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-paul-lebrun.fr/
SNS@champagnepaullebrun
Tel+33 (0)3 26 57 54 88, +33 (0)3 26 57 90 02(fax)
製造業者種別NM
生産者表記VIGNIER LEBRUN S.A
関連銘柄J. Vignier

商品更新情報

特徴・スタイル

ポール・ルブロンが手がけるのは、全キュヴェが100%シャルドネという、いわば「白の専門店」。クラマンの白亜質土壌が刻む張りのあるミネラル感と、コート・ド・セザンヌ産ブドウが運ぶ花や果実を思わせる華やかな香りを、一本のシャンパーニュの中で響き合わせるのが持ち味だ。手摘みで収穫したブドウを低温でゆっくりと搾り、澱付きで平均7年という長い熟成期間を経ることで、線の細さだけに終わらない厚みと複雑味を育んでいる。一部のキュヴェには樽熟成も取り入れ、シャルドネの輪郭にさらなる奥行きを重ねる。

歴史・ブランドストーリー

物語は1839年、ブドウ栽培労働者と樽職人の家系に生まれたアデライードが、クラマンへの移住を検討したことに始まる。息子ジュール・ルブランは1860年、クラマンの名家出身のアリーヌ・モリゼと結ばれ、一族はこの特級村に深く根を下ろした。 1902年、二人の息子アンリ・ルブランが自らのメゾン「ポール・ルブロン」を興す。息子ポールの名を冠したこのメゾンは、クラマン村でも最初期にレコルタン・マニピュランを名乗った造り手の一つとなった。跡を継いだポール・ルブランは1931年、自身の名でシャンパーニュの商業展開に踏み出し、大規模な投資で経営基盤を固めていく。 転機は1960年代。区画再編を機にコート・ド・セザンヌへ畑を広げ、白亜質のコート・デ・ブランと表情の異なるもう一つのテロワールを手にした。1970年代にはセザンヌ出身の娘婿ジャン・ヴィニエが加わり、顧客を迎える体制を築く。1990年代以降はポールの孫にあたるナタリー・ヴィニエとジャン・ヴィニエの6世代目が経営を継承し、2022年には創業120周年を記念した「Collection 120: Grand Héritage」でラインナップを刷新した。

詳細

ポール・ルブロンが所有する畑は16ha。本拠を置くコート・デ・ブランの特級村クラマンと、コート・ド・セザンヌのヴァンデ、ソドワ、バルボンヌ=ファイエルなどの区画に広がっている。両テロワールは同じシャンパーニュ地方にありながら土壌の性格が異なり、クラマンは白亜質、コート・ド・セザンヌは燧石質を主体とする。全区画をシャルドネのみで構成し、単一品種の個性を余すことなく引き出すことを栽培方針の軸に据えている。

この2つのテロワールは、白亜質由来の凝縮したミネラル感と、燧石質土壌が育む花や果実のニュアンスという異なる個性をもたらす。2018年にはHVEレベル3を取得し、環境に配慮した栽培管理を徹底。収穫は例年9月初旬、すべて手摘みで行い、健全な果実だけを選び抜いて仕込みに送る。経営母体であるヴィニエ・ルブロンS.A.では、6世代目にあたる当主ナタリー・ヴィニエが自らヴィニュロンヌとして栽培から醸造までを統括している。

栽培においては、この2つの産地がもたらす対照的な個性を尊重し、無理に均質化しない姿勢を貫く。クラマンの畑では白亜質土壌が根に水分を安定して供給し、凝縮感のあるブドウを育てる一方、コート・ド・セザンヌの燧石質土壌は水はけがよく、香り高く軽やかな果実を実らせる。この対照的な2つの表情を一つのメゾンの中で丁寧に育て分けることが、栽培チームの一貫した方針となっている。

生産データ
自社畑面積16ha
品種構成シャルドネ100%
澱付き熟成期間最低36ヶ月(平均7年)
ドサージュ後熟成最低4ヶ月
カーヴ深さ15m(年間定温12℃)
環境認証HVEレベル3(2018年取得)

醸造方針

収穫したシャルドネはただちに搾汁され、アルコール発酵を経て瓶詰めされる。瓶内でティラージュによる二次発酵を行い、プリーズ・ド・ムースと呼ばれる発泡を自然に獲得する製法だ。澱と共に瓶内で最低36ヶ月、平均で7年という長期にわたり熟成させることで、シャルドネ由来の骨格に厚みと滑らかさを与えている。

熟成を終えた瓶は-27℃まで冷却されたのち、デゴルジュマンで澱を排出する。ドサージュ後もすぐには出荷せず、最低4ヶ月の追加熟成を経て市場に送り出される工程を守り、味わいの安定を図っている。

こうした長期熟成へのこだわりは、シャルドネ単一品種でありながら奥行きのある味わいを生み出すための土台となっている。醸造から瓶詰め後の熟成、出荷前の休息期間まで、時間を惜しまず品質を積み上げる姿勢が随所に表れている。

熟成を支えるカーヴ

ワインが長い眠りにつく石灰岩のカーヴは、1860年代にジュール・ルブランが掘削を始めたもの。当初の深さは10mほどだったが、その後20年をかけて掘り進められ、現在は深さ15mに達している。年間を通じて12℃前後に保たれる定温環境が、瓶内での穏やかな熟成を支えている。掘削は一族総出の大事業で、その後幾世代にもわたり大切に受け継がれてきた。今なお現役の熟成庫として、静けさの中でシャンパーニュをゆっくりと育てている。

評価

Guide Hachette des Vinsには複数年にわたり連続して掲載され、旧ラインナップの複数キュヴェが継続的に高い評価を獲得してきた実績を持つ。星付きの評価を得たキュヴェも複数存在し、レンジ全体としての完成度の高さが継続して裏付けられている。

サステナビリティへの取り組み

エペルネの障がい者就労支援団体と協業し、使用済みコルク栓をリサイクルして家具を製作するプロジェクトを実施している。またボルドーのスタートアップと共同で、AR技術を用いてキュヴェの背景を体験できるアプリを開発するなど、体験価値を広げる取り組みも進める。2030年に向けてはカーボンフットプリントの削減目標を掲げ、プラスチック使用量の削減とリサイクル素材の活用を進めている。コルク栓や森林資源など限られた資源を無駄にしない工夫は、メゾンの日常的な取り組みの一つとなっている。

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