Mutigny / ミュティニー
基本情報
| 地域圏(Région) | Grand Est |
| 県(Département) | Marne |
| 区(Arrondissement) | Épernay |
| 郵便番号 : | 51160 |
| 面積 : | 3.75 km2 |
| 隣接するクリュ(Coomune) | |
| Avenay-Val-d'Or, Germaine, Saint-Imoges, Aÿ-Champagne, |
「Mutigny」のぶどう畑
| テロワール | Vallée de la Marne - Grande Vallée de Marne |
| 格付け | 93% Premier Cru [?] |
| 栽培面積 | 103.4 ha |
| - Chardonnay | 6.7 ha (6.5%) |
| - Pinot Noir | 82.4 ha (79.7%) |
| - Pinot Meunier | 14.3 ha (13.8%) |
| - その他 | 0 ha (0%) |
特徴
テロワール
詳細
ミュティニーはヴァレ・ド・ラ・マルヌの中でも中核地帯にあたるグランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌに属するプルミエ・クリュ村で、コミューン面積375 ha、人口約200人の小さな農村集落だ。グラン・クリュのアイ=シャンパーニュのほぼ真北、モンターニュ・ド・ランスの南麓に位置し、南西にアイ=シャンパーニュ、南にマルイユ=シュル=アイ(プルミエ・クリュ)、東にアヴネ=ヴァル=ドール(プルミエ・クリュ)、北には Saint-Imogès が隣接する。エペルネとランスを結ぶ主要軸からは少し奥まった位置にあり、観光客が足を向けることの少ない静かな村だが、テロワールとしての潜在力はこの立地の控えめさとは対照的に高い。
テロワール
ミュティニーの畑は総栽培面積103.40 haで、46の生産者が村内で栽培に携わる。斜面は主に東から南向きに展開し、モンターニュ・ド・ランスの台地から谷底に向かって流れ下る地形が、独特の冷涼な空気の循環を生んでいる。土壌は典型的なシャンパーニュのチョーク質で、表層に薄い粘土・ローム層が乗る構造だ。エシェル・デ・クリュは白・黒ともに93%で、グラン・クリュに一歩及ばない評価ながら、ピノ・ノワールの出来は隣接するアイ=シャンパーニュの畑のそれに匹敵すると評する生産者も少なくない。
村内の主要単一畑としては、村の南東に広がる南東向き斜面の「レ・クロ(Les Clos)」と、北側の緩やかな北東向き斜面「レ・テリエ・ドゥ・グラン・メゾン(Les Terriers de Grand Maisons)」が知られる。後者はアヴネ=ヴァル=ドールに拠点を置く生産者が区画を持つなど、村をまたいだ栽培の結節点にもなっている。
主要生産者
ミュティニーを代表する生産者として外せないのが、ネゴシアン・マニピュラン(NM)のジョルジュ・クレモン(Georges Clément)だ。1996年創業でミュティニーと マルイユ=シュル=アイにセラーを持ち、アイ=シャンパーニュ、マルイユ、アヴネ=ヴァル=ドール、ビスイユ、オーヴィレール、ル・メニル、 トキシエール=ミュトリー、ヴェルジィなど広域に畑を確保している(2011年時点で8 ha)。同メゾンは「ルルー・プレコフ」「Henry de Valbert(アンリ・ドゥ・ヴァルベール)」といった複数のブランドでもシャンパーニュをリリースしており、ルルー・プレコフはピノ・ノワール65%、シャルドネ35%のヴァンダンジュ・タルディヴ(VT)で知られる。
また、フランソワ・オリヴィエはミュティニーに拠点を置くグロワー系生産者で、6アイテムを手がける村内でも商品ラインナップが充実した1軒だ。
- ジメリン・フラマン(Zimmerlin-Flamant、RC/RM):村内4 haの自社畑を持ち、ヴァンダンジュ・タルディヴ(VT)をリリース。
- モーリス・クネ(Maurice Cugnet、RC):キュヴェ「ランペラトリス(L'Impératrice)」で知られるグロワー。
- ロベール・ユソン(Robert Husson et fils、RM):村内を拠点とするレコルタン・マニピュラン。
さらにミュティニーはネゴシアン系大手メゾンの畑の供給源としても重要な役割を担っており、ボランジェ、モエ・エ・シャンドン、Philipponnat(フィリポナ)、パイパー・エドシック、ルイ・ロデレールがこの村に自社畑または長期契約畑を持つことが知られている。これらのメゾンがミュティニーのピノ・ノワールをブレンド素材として高く評価していることは、村の格付け(93%)の数字以上の実力を証明するひとつの指標でもある。
歴史・由来
ミュティニーの名は中世の文献にも登場し、シャンパーニュ地方のブドウ栽培の歴史と歩みをともにしてきた村だ。村人の呼称は男性形「Mutignats」、女性形「Mutignates」で、長く続く栽培文化を今もコミュニティとして受け継いでいる。グラン・クリュのアイ=シャンパーニュと斜面を共有しながらも独自のプルミエ・クリュ格付けを得た背景には、この村特有の標高と傾斜がもたらすテロワールの個性が評価されてきた歴史がある。ブドウ栽培家の数は46軒にのぼり、村の規模(人口約200人)に比して生産者密度が高く、ミュティニーがいかに農業型の村として成り立ってきたかがわかる。近年は大メゾンの調達先としての地位を保ちながら、若い世代のグロワーがヴァンダンジュ・タルディヴや単一畑キュヴェといった個性的なアイテムに挑戦する動きも出てきており、静かな注目を集めている。
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