Germaine / ジェルメンヌ
基本情報
| 地域圏(Région) | Grand Est |
| 県(Département) | Marne |
| 区(Arrondissement) | Épernay |
| 郵便番号 : | 51160 |
| 面積 : | 14.87 km2 |
| 隣接するクリュ(Coomune) | |
| Ville-en-Selve, Avenay-Val-d'Or, Mutigny, Fontaine-sur-Ay, Rilly-la-Montagne, Saint-Imoges, Villers-Allerand, Sermiers, |
「Germaine」のぶどう畑
| テロワール | Montagne de Reims - Grande Montagne de Reims |
| 格付け | 80% Autre Cru [?] |
| 栽培面積 | 26.4 ha |
| - Chardonnay | 0.8 ha (3%) |
| - Pinot Noir | 0.2 ha (0.8%) |
| - Pinot Meunier | 25.2 ha (95.5%) |
| - その他 | 0.2 ha (0.8%) |
特徴
テロワール
詳細
ジェルメンヌはマルヌ県グラン・エスト地域圏、エペルネ郡区に属するコミューンで、行政上のインターコミュナリティは「グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」に区分される。コミューン全体の面積は14.87 km²(1,487 ha)と広大だが、そのうちぶどう畑は26.40 haにとどまり、残りの大部分は森林と農地が占める。人口は528人(2023年)と小規模な農村だ。地形的にはアイ(Aÿ)とアヴネ=ヴァル=ドールの北側に位置し、ヴォーレモン(Vaurémont)と呼ばれる地区にぶどう畑が集まる。
テロワールと品種構成
ジェルメンヌのぶどう畑はグランド・モンターニュ・ド・ランスの辺縁部にあたり、畑が森林帯へ移行する境界付近に位置する。標高は123〜274mにわたり、この高低差が区画ごとに異なる日照・温度条件を生む。エシェル・デ・クリュの評価は白黒ともに80%でオートル・クリュに分類され、南のアヴネ=ヴァル=ドールや北のヴィレ=アルラン(ともにプルミエ・クリュ)と比べると格付け上の評価は低い。栽培面積26.40 haのうちピノ・ムニエが25.20 haを占め、シャルドネは0.80 ha、ピノ・ノワールは0.20 haとほぼ存在しない。ムニエが圧倒的多数を占める背景には、この品種が霜害への耐性を持ち、森林縁辺部の冷涼な環境でも収穫量を確保しやすいという実利的な理由がある。
モエ・エ・シャンドンとの深い関係
モエ・エ・シャンドンはジェルメンヌ村内に施設を持ち、約22 haのぶどう畑を所有する。これは村の総栽培面積26.40 haのじつに83%超に相当し、ジェルメンヌは実質的にモエが管理する一大畑となっている。ここで収穫されたピノ・ムニエは同メゾンの各キュヴェのブレンド原料として使われるとみられ、この村から単独のドメーヌ・シャンパンが生まれにくい構造的な理由でもある。
シャンパーニュAOCをめぐる異例の経緯
ジェルメンヌはシャンパーニュの歴史において特殊な立場に置かれてきた村でもある。2007年に行われたシャンパーニュAOCの産地拡張提案の審議において、大多数のコミューンが新たに生産ゾーンへの追加を目指すなか、ジェルメンヌはオルベ=ラベイ(Orbais-l'Abbaye)とともに逆に生産ゾーンから除外する対象として提案された。2011年にはINAOがこの提案を承認したとも報じられたが、最終決定の確認には至らず、2019年時点でも変更は実施されていなかった。
シャンパーニュ評論家トム・スティーブンソンは2008年の論評で、ジェルメンヌとオルベ=ラベイがいわば「スケープゴート」として機能させられた可能性を指摘している。拡張計画全体から大きな利益を得るLVMH(モエ・エ・シャンドンの親会社)やヴランケン・ポメリー・モノポールが、計画に対する批判をかわす手段として、自社が畑を持つ小規模村を「生け贄」に差し出したのではないかという見立てだ。なお、この2村には独立した小規模生産者がほとんど存在しないため、除外に対する対外的な反発が起きにくいという事情も背景にあったとされる。
歴史と自然環境
コミューン名「ジェルメンヌ(Germaine)」の住民はフランス語で男性形 Germinois、女性形 Germinoises と呼ばれる。モンターニュ・ド・ランス地域自然公園(Montagne de Reims Regional Natural Park)の区域内に位置し、豊かな森林と丘陵地形が村の景観をかたちづくっている。アイ(Aÿ)から伸びる鉄道が村内を通り丘の上方まで続いており、かつてのぶどう栽培・輸送の歴史的インフラの痕跡を今もとどめている。
詳細を閉じる
