Sermiers / セルミエ

セルミエは、格付け基準エシェル・デ・クリュの2003年最終改定でプルミエ・クリュへ昇格した村。北向きのすり鉢状斜面と砂質土壌がピノ・ムニエ(約7割)を育み、冷涼な果実味とフレッシュな酸を生み出す。派手さより実直な旨みを求める夜に、一本開けたくなる味わいです。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51500
面積 : 18.23 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Nanteuil-la-Forêt, Chamery, Villers-aux-Nœuds, Germaine, Saint-Imoges, Villers-Allerand, Courtagnon,

「Sermiers」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Petite Montagne de Reims
格付け90% Premier Cru [?]
栽培面積166.6 ha
- Chardonnay16.7 ha (10%)
- Pinot Noir36.4 ha (21.8%)
- Pinot Meunier113.4 ha (68.1%)
- その他0.1 ha (0.1%)

特徴

セルミエのシャンパンは、冷涼な北向き斜面と砂質土壌が育てるピノ・ムニエ(約7割)が骨格を作る。派手な力強さより、丸みのある果実味と澄んだ酸が先に立つ、輪郭のやわらかい味わいだ。多くは協同組合を通じて大手ブランドのブレンドに使われる裏方の村だが、ペリンヌ・フレヌロゼ・ド・セニエ「Les Noues」のように、ムニエ単独で繊細な香りを引き出す単一畑キュヴェも生まれている。強い主張より穏やかな余韻を求める食卓、魚介や鶏料理をゆっくり合わせたい夜にこそ似合う一本だ。

テロワール

セルミエは、モンターニュ・ド・ランスの中でも西寄りに位置するプティット・モンターニュ・ド・ランスの一角を占め、畑の多くはすり鉢状の地形に広がる。斜面は主に北向きで、日照時間の短さが際立つ冷涼なマイクロクライメートを形成する。土壌は白亜(チョーク)を基盤に、表土にシルトと砂を多く含む複合構成で、水はけの良さが特徴だ。東隣のヴィレ=アルランからグランド・モンターニュ・ド・ランスにかけての村々がピノ・ノワール主体で骨格の強いワインを志向するのに対し、セルミエは同じモンターニュでも一段冷涼で、軽やかな砂質土壌を持つ。北のヴィレ=オー=ヌード、西のシャムリープルミエ・クリュとして同じ丘陵を分け合うが、すり鉢状の窪地ゆえにセルミエの冷え込みはより深い。この気候と土壌の組み合わせが、果実の酸をシャープに保ちながら香りを繊細に仕上げる土台になっている。

詳細

セルミエはモンターニュ・ド・ランス西部、プティット・モンターニュ・ド・ランスに位置する村で、ランスエペルネを結ぶD951号線の西側に広がる。北のヴィレ=オー=ヌード、西のシャムリー、東のヴィレ=アルランと、いずれもプルミエ・クリュの村に囲まれている。標高は118〜273 mまで変化に富み、南部にはSaint-Imogesを水源とするアルドル川が流れる。

テロワール

畑の多くはすり鉢状の窪地に広がり、周囲の丘に囲まれることで独特の冷涼なマイクロクライメートが生まれる。斜面は主に北向きで、白亜(チョーク)を基盤に表土にシルトと砂を多く含む複合土壌が水はけの良さを支える。東隣のヴィレ=アルランからグランド・モンターニュ・ド・ランスにかけての村々がピノ・ノワール主体で骨格の強いスタイルを志向するのに対し、セルミエは軽やかな砂質土壌と冷涼な気候ゆえにピノ・ムニエが全体の68%超を占め、対照的な個性を形づくっている。西部の平坦地「Les Clos」、砂質土壌の「Les Noues」など、区画ごとに異なる表情を見せる。

主要生産者

エミリアン・フヌイユは、セルミエを拠点とするレコルタン・マニピュランで、取り扱いキュヴェ数でも村内随一の規模を誇る。プルミエ・クリュ格の区画から生まれるキュヴェ「Les Ruisseaux」など、村の格上げを体現するラインナップを展開しており、セルミエ産シャンパンの入り口として選びやすい生産者だ。

ラキュイス・フェレーは、セルミエ内に約17 ha(ピノ・ムニエ70%・ピノ・ノワール15%・シャルドネ15%)を所有するレコルタン・クーペラトゥールで、1/3ずつのブレンドによるレギュラーヴィンテージのほか、シャルドネ70%・ピノ・ノワール30%のノン・ドゼ「Cuvée Cosson」を手がける。安定した供給量を持つ、村を代表する造り手のひとつだ。

栽培面積の約3分の2は、1960年設立の協同組合「Coopérative Vinicole de Sermiers」が占め、収穫ブドウの多くはニコラ・フィアットグループへ供給される。個人元詰生産者は少数派だが、その分、樽熟成やゼロ・ドザージュ、単一区画キュヴェといった個性的な造りに挑む姿勢が目立つ村でもある。

歴史とプルミエ・クリュへの昇格

村名はローマ支配下に定住したサルマート人(Sarmates)に由来するとされ、850年頃の記録に「Sarmedum」の表記が残る。中世には5つの旧共同体が存在し、農奴制の痕跡がない「自由村」だったと伝わる。フランス革命による領主制の廃止を経て、現在のコミューンが成立した。

格付けの上では、セルミエは長らくオートル・クリュに区分されていたが、2003年のエシェル・デ・クリュ最終改定でエシェル値が89%から90%へ引き上げられ、プルミエ・クリュ(90%以上100%未満)の基準を満たした。エシェル・デ・クリュ自体はEU競争法との整合性を理由に2004年収穫分から廃止されたが、グラン・クリュ/プルミエ・クリュという格付け呼称は2010年以降のAOCシャンパーニュ仕様書に引き継がれ、現行版でもセルミエはプルミエ・クリュ42村のひとつとして明記されている。数値による格付けが姿を消す直前、最後の改定で駆け込みの昇格を果たした村ということになる。

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「Sermiers」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報