ローラン・ペリエ、サロン、ドラモットなどを傘下に擁するシャンパーニュのローラン・ペリエグループが発表した07年度上半期(4-9月)の売り上げは、1億1,540万ユーロ(約187億円)で前年同期に対し15.1%増、営業利益は3,230万ユーロ(約52億円)で同28.4%増となった。営業利益率は前年同期より3ポイント改善し、28%となり、過去最高を記録した。商品構成の中で、高級シャンパーニュの売れ行きが伸びたことが大きい。
同社は今後、グラン・シエクルなどの旗艦シャンパーニュの売り上げを、全体の半分以上とすることを目標としている。なお下半期は、上半期ほどの伸びは見込まれず、07年度の売り上げとしては、前年に対し6~8%程度の伸び(為替調整後)と見ている。
シャンパーニュ現地情報 8/9
ローラン・ペリエグループ 2007年度上半期好調
世界スパークリングワインコンクール開催
世界のスパークリングワインの品評会である世界スパークリングワインコンクールがフォーラム・ウノロジー協会の主催で、11月15,16日にディジョンで開催された。2003年に開始され、今年で5回目。世界24ヶ国から送られたサンプル408点を、フランス内外からの60名の審査員が審査し、金賞34点、銀賞102点計136点がメダルを受賞した。
フランス国内からの出品は全体の50%程度で、このうちシャンパーニュとシャンパーニュ以外のスパークリングがちょうど半々程度となった。海外からはスペイン、イタリア、ブラジル、オーストラリアなど。またデンマーク、ベルギー、スロヴァキアの3カ国が初めて参加した。フランス国内では、アルザスとロワールからの参加が増えた。
まさにスパークリングワインの多様性が感じられるコンクールとなったが、特に今年はロゼが目立ち、多くのメダルを獲得した。また、アルコール度の低いスパークリングも注目を集めた。
ルイ・ロデレールが英国でブドウ畑を視察中
高級シャンパーニュ“クリスタル”で知られるメゾン、ルイ ロデレール。カリフォルニアへ進出し、新たなスパークリングワインを手がけたのは他のメゾンと同様だが、今は英国南西部のケント、サセックス両州でブドウ畑の視察を行っている。ついに、英国でのスパークリングワイン造りを視野に入れたのだ。
地球温暖化の影響で、ワイン産地の世界地図が塗り替えられる、という説がある。気温が上昇すると、現在の有力生産地よりも、英国南部、ドイツ北部、北欧などが高級ワイン産地になる可能性もあるという。
ペルノ・リカールが世界最高額のシャンパン販売
飲料メーカー、ペルノ・リカール(Pernod Ricard)はこのほど、シャンパンの高級銘柄「Perrier-Jouet」から世界一高額なシャンパンを販売する。同社のPatrick Ricard社長が7日、株主らに明らかにした。
このシャンパンの予定小売価格は1本1000ユーロ(約15万円)。Ricard社長によると、毎年数千本程度を米国、中国、ロシアなどの市場向けて販売する。なお、現在流通しているPerrier-Jouetは300ユーロから400ユーロ(4.5万円から6万円)で販売されている。
ペルノ・リカールは2005年、英国の複合企業Allied Domecqを買収してシャンパン市場に参入したが、同社の市場シェアはわずか3.3%に過ぎない。一方、高級趣向品メーカーのモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(Moet Hennessy Louis Vuitton、LVMH)グループは17.4%のシェアを握っている。
クリュッグの20年ぶりの新作はブラン・ド・ノワール
シャンパーニュの熱狂的ファンを抱える「クリュッグ」がブラン・ド・ノワールの新たな単一畑キュヴェ「クロ・ダンボネ」の発売を計画している。
今まで、クリュッグの中で最も高価なシャンパーニュといえばシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン「クロ・デュ・メニル」だった。やはり単一畑キュヴェ、ベネディクティン修道院が1750年まで所有していた由緒ある畑の名で、面積は1.85ヘクタール。クリュッグ社が1971年に買い取り、古樹を植え替え、ようやくリリースしたヴィンテージは1979年。
5代目当主のアンリとレミ兄弟が、これに続くピノ・ノワールの真髄を発揮できるのようなブドウ畑を十数年探し続けていた。1994年、モンターニュ・ド・ランス地区のグランクリュであるアンボネ村にあるぶどう畑「クロ・ダンボネ」を購入し、1995年から収穫を始めていた。村はずれの南側斜面に位置する壁で囲まれた0.685ヘクタール、それはクロ・デュ・メニルの畑面積と比べわずか1/3というごく小さい畑、そこから250ケース程度少量生産される。
10月初旬にオーナーの親しい友人のみ集められてお披露目会が行われた。1995年が最初のヴィンテージとなり、12年間の熟成を経て、来年春には市場に出ると見られる。
米国での価格は3000ドル以上と見込まれているが、日本での発売時期や価格は未定。
SCEES 収穫量予想をさらに下方修正
農水省の中央統計局(SCEES)が発表した10月1日付けの2007年のぶどうの予想収穫量は、9月1日付けの予想をさらに下方修正し、4,670万hlとなった。
シャンパーニュがUNESCOの世界遺産に立候補
シャンパーニュ地方ワイン生産同業委員会(C.I.V.C.)はこのほど、「シャンパーニュ地方の風景」を、UNESCOの世界遺産に登録するために立候補することを表明した。ワイン生産地では、サン・テミリオンがすでに世界遺産に登録されている。立候補の書類は今年中の提出を目処に、作成作業が進んでいるが、白亜質の石灰岩に掘られた地下カーヴなど、その多様性を強調する。
http://www.vitisphere.com/breve.php?id_breve=52990
中身はスパークリング、偽シャンパン摘発
フランスの警察は金曜日、安価なスパークリング・ワイン数万本を高級シャンパンと偽って販売した容疑で、現在21名を取り調べていることを明らかにし、一人が禁固刑となったことを発表した。
犯行手口は安いワインを買い付け、そのラベルを貼り替えて仕入れ価格の5~10倍で販売するというもの。これまで一年間に渡って捜査が行われていた。
詐欺の被害者は数百名とされており、犯行グループは戸別訪問販売などで売りさばいていたという。
via : Excite エキサイト
ルイ・ロデレールがボルドーの2級シャトーと提携へ
Roederer veut s’offrir un deuxieme cru classe de Pauillac
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シャンパーニュのルイ・ロデレール社はこのほど、ボルドーの2級であるシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド(ポイヤック)の大株主になるための独占交渉を行う協定書に署名した。ルイ・ロデレール社は、90年代にボルドーのシャトー・ド・ペズとシャトー・オー・ボーセジュールをすでに取得しており、「ボルドーでの信頼を明示する最大のチャンス」としている。
(Les Echos 10/25;La Tribune 10/25;La journee vinicole,10/26)
シャンパーニュでの収穫終了
La vendange a pris fin en Champagne(C.I.V.C.)
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10月22日に圧搾センターが公式に閉まる。普通は2週間を超えないが今年は3週間という異例の長い収穫期間だった。