Gyé-sur-Seine / ジェ=シュル=セーヌ

ジェ=シュル=セーヌは、ピノ・ノワールが畑全体の約88%を占めるコート・デ・バール屈指のピノ・ノワール産地です。オートル・クリュ格付けながら、バルセカネのキンメリジャン石灰岩が生む果実味豊かなシャンパンは、北部シャンパーニュのミネラル主体とは一線を画す骨太なスタイル。ひと口飲めば、この村のブドウが持つ圧倒的なボリューム感がわかります。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Aube
区(Arrondissement)Troyes
郵便番号 : 10250
面積 : 23.66 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Les Riceys, Mussy-sur-Seine, Plaines-Saint-Lange, Courteron, Neuville-sur-Seine, Loches-sur-Ource, Essoyes, Landreville,

「Gyé-sur-Seine」のぶどう畑

テロワールCôte des Bar
- Barséquanais
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積268.6 ha
- Chardonnay26.9 ha (10%)
- Pinot Noir236.5 ha (88%)
- Pinot Meunier2.7 ha (1%)
- その他2.5 ha (0.9%)

特徴

ピノ・ノワールが総栽培面積268haの約88%(236.5ha)を占めるこの村では、果実味が豊かでボリューム感のある赤果実(チェリー、ラズベリー)主体のシャンパンが生まれやすい。北部のランスやエペルネ周辺のスタイルとは異なり、酸の輪郭よりも丸みとふくよかさが前に出る。 ロベール・バルビション(Robert Barbichon)のようにビオディナミを採用する生産者は、土壌由来のミネラル感をより鮮明に表現し、マリー・ドゥメ(Marie Demets)はシャルドネ30%をブレンドすることで厚みに清潔感を加えている。食中酒として選ぶなら、豚の赤ワイン煮込みやテリーヌなどのコクのある料理と合わせると真価を発揮する。ブルゴーニュのピノ・ノワールが好きな飲み手にとっては、特に「刺さる」スタイルだ。

テロワール

ジェ=シュル=セーヌの土壌は、ジュラ紀後期に形成されたキンメリジャン(Kimmeridgian)石灰岩を基盤とする。これはシャブリやサンセールと同じ地層で、約1億5500万年前に形成された海底堆積物であり、北部シャンパーニュのカンパニアン白亜紀チョーク土壌より約2倍古い。灰色マール(泥灰土)と石灰岩の互層からなり、海洋化石を多く含む粘土質チョークマールが大きな特徴だ。 標高169mから333mにわたる起伏に富んだ丘陵地形が、南・南東・南西向きの多様な斜面を生み出している。主要なブドウ畑はセーヌ川右岸の北東部に広がるが、左岸にも畑が存在し、レ・リセやエソイエ、ランドゥルヴィル、ロッシュ=シュル=ウルス、クルトゥロンといった隣接コミューンと連続した畑地帯を形成している。 北部シャンパーニュの純白亜土壌が繊細なミネラル感を生む一方で、ジェ=シュル=セーヌの粘土質を帯びたマール土壌は保水性が高く、ピノ・ノワールに果実の凝縮感とボディの肉付きをもたらす。この土台があるからこそ、当村のシャンパンにはコート・デ・バールらしい厚みとパワーが宿る。

詳細

ジェ=シュル=セーヌはコート・デ・バール南部のバルセカネサブリージョンに位置し、バル=シュル=セーヌから南約10km、トロワから南東約39kmにある。セーヌ川沿いの渓谷に集落が広がり、コミューン面積は23.66 km²。主要なブドウ畑はセーヌ川右岸北東部に展開し、レ・リセ、ミュシー=シュル=セーヌ、プレーヌ=サン=ランジュ、クルトゥロン、ヌービル=シュル=セーヌ、ロッシュ=シュル=ウルス、エソイエ、ランドゥルヴィルと接しており、バルセカネを代表する畑地帯の一角をなす。

テロワール

当村の土壌はジュラ紀後期(約1億5500万年前)に形成されたキメリジャン石灰岩を基盤とし、灰色マールと石灰岩の互層に海洋化石を多く含む粘土質チョークマールが覆う。同じ地層はシャブリやサンセールにも見られ、北部シャンパーニュのカンパニアン白亜紀チョーク土壌よりおよそ2倍古い。標高169〜333mの丘陵が南・南東・南西向きの多様な斜面を作り出し、日照確保と春霜リスクの軽減を同時に実現している。粘土質を帯びたマール土壌は水持ちがよくピノ・ノワールの果実の凝縮感を高める一方、白亜主体の北部と比べてチョーキーなミネラル感は穏やかで、果実味とボディの豊かさが前面に出るスタイルが生まれる。栽培面積は1997年の219haから2013年に266.6haへと拡大しており、コート・デ・バール全体の近年の成長トレンドを体現している。

主要生産者

マリー・ドゥメはジェ=シュル=セーヌを代表するレコルタン・マニピュランのひとつで、年間約9万本を生産する。シャルドネ30%・ピノ・ノワール70%の構成が基本で、ボリュームある果実味に清潔感と丸みを加えたスタイルが特徴。在庫豊富でサイトからも入手しやすい生産者だ。

ジャン・ジョスランはヴィニュロン・アンデパンダン加盟の独立栽培農家で、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネの3品種をすべて使用したキュヴェを手掛ける。コート・デ・バールでは珍しいバランス型の構成で、多角的なアロマが楽しめる。

  • Robert Barbichon(ロベール・バルビション)— 認定オーガニック&ビオディナミを採用するRM。土壌の個性をストレートに表現したキュヴェで評価が高い。
  • Guy Préaut(ギイ・プレオー)— 12haを管理するRM。ピノ・ノワール80%・シャルドネ20%の構成で、当村らしいパワフルなスタイルを体現する。
  • Bartnicki Pere & Fils(バルトニッキ・ペール・エ・フィス)— ピノ・ノワール70%・シャルドネ30%のヴィンテージとロゼが中心のNM。

大手ではモエ・エ・シャンドンがバルセカネに畑を所有しており、LallierもこのエリアからピノNを調達している。

歴史

中世にはシャンパーニュ伯領に属し、のちにロアン=ゲメネ家(Rohan-Guéméné)が領有した。フランス元帥ピエール・ド・ロアン=ジェ(Pierre de Rohan-Gié, 1451–1513)はこの地にゆかりの人物として知られる。フランス革命期の1793年から1801年まで行政上の一時的な中心地として機能し、1802年にミュシー=シュル=セーヌ小郡に編入された。1882年開設の鉄道駅は1969年に廃止され、現在の駅舎は美容院として再活用されている。主な歴史的建造物はサン=ジェルマン教会(外壁に「慈悲のキリスト」彫刻)と1815年建設の市庁舎で、村はフルール・ド・フランス2つ星の認定も受けている。

詳細を閉じる

「Gyé-sur-Seine」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報