「ブルゴーニュ」とは

Bourgogne / ブルゴーニュ

ブルゴーニュは、フランス中東部に位置するワインの名産地だ。ボルドーと並んでフランスを代表する産地として世界的に知られており、オーセールからマコンにかけて南北約240kmにわたってブドウ畑が広がる。冷涼な大陸性気候のもと、年ごとの気候変動がワインの出来栄えに大きく影響するため、「当たり年・外れ年」が特に話題になりやすい産地でもある。 ■ 品種と格付け ブルゴーニュのワインは、ほぼ単一品種で造られるのが大きな特徴だ。白ワインの主役はシャルドネ、赤ワインの主役はピノ・ノワール。品種をブレンドしてスタイルを作るボルドーとは対照的に、「畑ごとの個性」を単一品種でそのまま表現しようとする哲学がある。その年の気候の差がダイレクトにワインに反映されるため、ヴィンテージ選びの楽しみも格別だ。 格付けはAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ、原産地呼称のこと)のピラミッド構造で管理されており、下位の地域名アペラシオンから、村名アペラシオン、プルミエ・クリュ(一級畑)、グラン・クリュ(特級畑)へと段階が上がる。ブルゴーニュ全体で84ものAOCが存在し、これはフランス全AOCのおよそ4分の1に相当する。 ■ シャンパーニュとの深いつながり シャンパーニュを語るとき、ブルゴーニュは切り離せない存在だ。シャンパーニュの主要品種であるピノ・ノワールとシャルドネは、どちらももともとブルゴーニュで高く評価されてきた品種である。 ピノ・ノワールはブルゴーニュのコート・ド・ニュイ地区で世界最高峰の赤ワインを生み出す黒ブドウで、シャンパーニュではモンターニュ・ド・ランス地区を中心に栽培され、全栽培面積の約40%を占める。シャンパーニュにおいてはコクとふくよかさ、赤系果実の香りを与える役割を担い、長期熟成にも向く。また、黒ブドウのみで造る白シャンパン「ブラン・ド・ノワール(黒ブドウから作る白、の意)」では、ピノ・ノワールの個性がそのまま前面に出てくる。 一方、シャルドネはブルゴーニュのコート・ド・ボーヌ地区でムルソーやモンラッシェといった世界的名声を誇る白ワインを生む。シャンパーニュではコート・デ・ブランで特に多く栽培され、シャンパンに繊細な酸と花・柑橘の香りを与える。シャルドネ100%のシャンパン「ブラン・ド・ブラン」のエレガントさの源もここにある。 つまりシャンパーニュは、ブルゴーニュが誇る2大品種を北限の冷涼な大地に持ち込み、泡に昇華させた産物とも言える。産地としての性格は大きく異なるが、品種という糸でふたつの銘醸地は深くつながっている。シャンパーニュを深く知ろうとするなら、ブルゴーニュという原点を知ることが、品種理解への近道になるだろう。

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