「除葉」とは

Effeuillage / 除葉

「除葉(エフイヤージュ)」は、ブドウ樹の葉、特に果実の房の周りに茂った葉を人の手や機械で摘み取り、日当たりと風通しを整える畑仕事です。夏の終わりから収穫前にかけて行われることが多く、房に直射日光と外気を当てることで果皮の成熟を促し、べと病や灰色かび病といった湿気を好む病害のリスクを減らす効果があります。除葉のタイミングと量の見極めは繊細な作業で、やりすぎれば果実が日焼けして酸が失われすぎたり果皮が硬くなったりする一方、控えめすぎれば房が茂みの中に隠れたままとなり、成熟不足や病害の温床になってしまいます。 シャンパーニュ産地は前述の通り冷涼な気候に属し、伝統的には除葉は「ブドウをできるだけ日に当てて完熟を後押しする」ための作業として重要視されてきました。仕立て方も、除葉の効果を引き出しやすい低い垣根仕立て(シャルドネピノ・ノワールピノ・ムニエいずれにも用いられる)が主流で、房の高さや葉の茂り方をコントロールしやすい設計になっています。ただし近年は事情が変わりつつあります。温暖化によって夏の日照と気温が強まった結果、除葉のやりすぎがかえって日焼け果や急激な糖度上昇を招くケースが増え、逆に房の東側だけ葉を残す、あるいは除葉自体を控えめにするといった調整を行う生産者が増えています。ビオディナミリュット・レゾネ(減農薬・減薬剤を志向する栽培法)を実践する造り手ほど、化学的な防除に頼れない分、除葉による通風確保が病害対策の要となるため、この作業への意識が高い傾向があります。除葉は地味な畑仕事ですが、ブドウの健全さとひいてはワインの質を左右する、栽培面での基礎工事のような工程です。

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