デゴルジュマン とは

デゴルジュマン / Degorgement

瓶内二次発酵によって生じた澱を取り除く作業のこと。
和訳すると、澱引き、澱落とし、口抜き。

ルミアージュによって瓶口に集められた澱を取り除きます。
ルミアージュ後の逆さまになった状態で、品温を0度以下にした後、瓶の首の部分だけを-16~-20度の冷媒(ブライン:塩水や液体窒素など)の入った槽に漬け、澱と一緒に凍らせます。この状態で栓を抜き、内部のガス圧で氷塊を飛び出させ澱を除去します。

ビルカール サルモンやヴァンサン ブリヤール(VINCENT BLIARD)等では、伝統的な手作り製法へのこだわりから、瓶熟成の期間も仮栓ではなくコルク栓を使用し、澱を凍らせない「ア・ラ・ヴォレー」という方法でデゴルジュマンおこなっています。

フィリポナやジャック セロス、ジャクソン、ブルーノ パイアールなどがラベルにデゴルジュマンした日付を記載しています。これらは、品質の高さの証明であったり、新鮮さの強調であるといわれますが、消費者はそのシャンパンが古い売れ残りではない事が分かり、ワイン・アドヴォケートのようなワインの評論誌にとっては、テイスティングしたノンヴィンテージのボトルが、ずっと以前に瓶詰めされたものであるのか、将来にむけて瓶詰めされたものか区別する事ができます。

では、デゴルジュマン後どれくらい経ってから飲むのが一番よいのか。

これは、シャンパンは買って家のセラーで置いといたら熟成するのか、という疑問にも通じ、大いに気なるところです。

直後が一番うまいといわれたり、デゴルジュマン後は変化しないとも、シャンパンはデゴルジュマン後第二の人生を歩む(熟成する)ともいわれ、諸説様々ですが、デゴルジュマン後も品質に変化があることが確認されております。
例えば、シャンパンの中にはコーヒーの香りがする成分が含まれています。これはボルドーの銘醸赤ワイン中にも含まれており、シャンパンでは瓶内熟成期間に比例して増加していきますが、デゴルジュマン後もこの成分は徐々に増加することが確認されており、デゴルジュマン後も寝かせることで熟成感が増すということの証明となっています。古いシャンパンがモカの香を持つことはモンペリエのエチエヴァン博士等にも指摘されています。

デゴルジュマンした日付を意識して飲み比べてみるのも面白いかもしれません。

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