Avirey-Lingey / アヴィレ=ランジェ
基本情報
| 地域圏(Région) | Grand Est |
| 県(Département) | Aube |
| 区(Arrondissement) | Troyes |
| 郵便番号 : | 10340 |
| 面積 : | 17.85 km2 |
| 隣接するクリュ(Coomune) | |
| Les Riceys, Pargues, Balnot-sur-Laignes, Bagneux-la-Fosse, Arrelles, Polisy, |
「Avirey-Lingey」のぶどう畑
| テロワール | Côte des Bar - Barséquanais |
| 格付け | 80% Autre Cru [?] |
| 栽培面積 | 149.3 ha |
| - Chardonnay | 14.2 ha (9.5%) |
| - Pinot Noir | 132 ha (88.4%) |
| - Pinot Meunier | 1.6 ha (1.1%) |
| - その他 | 1.5 ha (1%) |
特徴
テロワール
詳細
アヴィレ=ランジェは、シャンパーニュ地方南部のオーブ県(Aube)に属するコート・デ・バール内のバルセカネサブリージョンに位置するコミューンだ。トロワから南東約35km、レ・リセから北西約6.3kmに位置し、南部のアヴィレと北部のランジェという2つの集落が合わさって現在のコミューンを形成している。コミューン全体の面積は1,785haに及び、葡萄畑は149.30haがオートル・クリュとして認定されている。
周辺にはバルノ=シュル=レーニュ、バニュ=ラ=フォス、アレル、ポリジーといったコート・デ・バールのコミューンが連なり、サルス川がこのエリア全体を流れる骨格となっている。
テロワール詳細
アヴィレ=ランジェの土壌はキンメリジャン(ジュラ紀後期)の石灰岩を母岩に粘土質が乗る構造で、北部シャンパーニュ特有の白亜質(チョーク)とは地質的な成り立ちが根本的に異なる。この土壌はシャブリやサンセールと同じ地質系統に属し、ミネラル感と骨格の強いスタイルを生む基盤となっている。標高は185〜309mの幅があり、緩やかな丘陵斜面に畑が展開する。南部のロウ・ヒルに最大の区画が集中し、南向きから西向きの露光を得やすい地形だ。粘土質土壌は保水力が高く、乾燥年でも葡萄樹へのストレスを緩和するため、安定した果実の凝縮感が生まれる。年間平均気温10.2℃・降水量795mmというデータは、北部と比べてやや大陸性寄りでありながら温帯性気候の範疇に収まる。
主要生産者
アヴィレ=ランジェを代表する存在がセルジュ・マチューだ。1760年から記録が残る7世代続く葡萄農家で、現在はMichel & Isabelle Jacob-Mathieu夫妻が運営。11ha超の自社畑でピノ・ノワール80%、シャルドネ20%を栽培し、年産10万本以上(輸出比率80%)を誇る。HVE認証を取得し有機認証へ移行中で、シャンパーニュで初めてドローンによる有機農薬散布を導入したことでも知られる。ランジェ南側に位置する3haの単一畑「La Bressoire」を独占所有し、この区画から生まれるキュヴェは村の個性を最も雄弁に語る一本だ。
ドノン・エ・ルパージュ(現・Dosnon)は、Davy Dosnonがボーヌ修業後、Rossignol-TrapetやMoutardで経験を積んで2005年に創業した小規模高品質メゾンだ。自社畑2haと購入葡萄5haを合わせ年産約5万本を生産する。醸造の核心はブルゴーニュ古樽——特にプリニー=モンラシェ産バリック——の使用で、シャンパーニュでは珍しい酸化的発酵アプローチがワインに複雑なテクスチャーをもたらす。コート・デ・バールとブルゴーニュの思想が交差するスタイルは、愛好家から高い評価を受けている。
- ギュスタヴ・グサール(Val de Sarce名義):2011年に有機農業転換を開始し、2012年にTerra Vitis Vignoble Champenoisの共同設立に参画。「Respect No 1」(100%ピノ・ノワール、有機認証)が代表キュヴェ。
- グサール・エ・ドゥフィン:13haを所有。ヴィンテージはシャルドネ50%+ピノ・ノワール50%のブレンドが基本で、Cuvée Ferdinand「4 Cépages」ではシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、ピノ・ブランの4品種を使用。
- ジェルマン・ピダンサ:10haの自社畑で100%ピノ・ノワールのヴィンテージを生産。Regny & Pidansat名義のマルク・ダシュトゥールも手がける。
- マーク・ヘネキュエ:3.3ha、年産約3万本。ヴィンテージはシャルドネ50%+ピノ・ノワール45%+ピノ・ムニエ5%のブレンド。
- ローラン・シャルダン(Chardin Père & Fils):6haの自社畑を所有。
- Ch・マリン・エ・フィス:6ha(ピノ・ノワール5ha、シャルドネ0.8ha、ピノ・ブラン少量)。ヴィンテージはピノ・ノワール60%+シャルドネ40%。
- グサール・ドゥラノー:13ha。シャルドネ50%+ピノ・ノワール50%の等量ブレンドを中心に展開。
歴史・由来
「アヴィレ」という地名はローマ人の名「Avirius」に由来し、1081年の史料に「Avireium」として初めて登場する。フランス革命後、アヴィレとランジェの2つの教区が合併して現在のコミューンが成立した。村には6世紀の守護聖人サン・ファルの伝説が根付いており、女性の豊穣を司る聖人として長く崇められてきた。アンリ4世の治世には、大臣がアヴィレの「bon vin d'Avirey(アヴィレの良いワイン)」で歓待を受けたとの記録も残る。
17世紀には疫病と飢饉により人口が激減し、1836年のピーク(900人超)から2023年には196人まで長期的に減少してきた。ただし葡萄栽培は村の根幹産業として継続し、現在も40軒の生産者が149haの畑を守っている。16世紀建築で1925年に歴史記念物に指定されたサン・ファル教会、ロマネスク様式のランジェ聖ジュヌヴィエーヴ礼拝堂(1722年火災後に修復)など、歴史的建造物も多く残る。また1970年よりシャウルスチーズのAOCゾーンに含まれ、1996年にはEU-AOP指定も受けており、ワインとチーズの両AOCを持つ希少な村としての顔も持っている。
詳細を閉じる「Avirey-Lingey」を拠点とするシャンパン銘柄
Serge Mathieuセルジュ・マチューNM
Dosnonドノン
Gustave Goussardギュスタヴ・グサールRM
Goussard & Dauphinグサール・エ・ドゥフィンRM
Germain Pidansatジェルマン・ピダンサRM
Marc Hennequiereマーク・ヘネキュエRM
Roland Chardinローラン・シャルダンRM
Goussard Delagneauグサール・ドゥラノーRM
Ch. Marin & FilsCh・マリン・エ・フィスRC
Daniel Mouilleyダニエル・モウリーRM
Gilbert Hennequiereジルベール・ヘネキュエRM
Pescheux Pere & Filsペシュ・ペール・エ・フィスMA
Regny & Pidansatレニー・エ・ピダンサRC
Roland Regnyローラン・レニーRC
Gerard Gabriotジェラール・ガブリオ
Florence Dauphinフローレンス・ドゥフィン