Balnot-sur-Laignes / バルノ=シュル=レーニュ

バルノ=シュル=レーニュは、コート・デ・バールのバルセカネ地区にあって、畑の9割以上をピノ・ノワールが占める村です。南〜東向きの斜面に開けたキンメリジャン土壌が骨格のある赤系果実味を育み、樽熟成キュヴェも多く生まれます。力強いブラン・ド・ノワールを試してみたくなる一村です。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Aube
区(Arrondissement)Troyes
郵便番号 : 10110
面積 : 10.13 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Les Riceys, Avirey-Lingey, Neuville-sur-Seine, Buxeuil, Polisy,

「Balnot-sur-Laignes」のぶどう畑

テロワールCôte des Bar
- Barséquanais
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積146.7 ha
- Chardonnay11 ha (7.5%)
- Pinot Noir132.5 ha (90.3%)
- Pinot Meunier1.8 ha (1.2%)
- その他1.4 ha (1%)

特徴

ピノ・ノワールが栽培面積の約9割を占め、シャルドネとピノ・ムニエはごくわずかという、コート・デ・バールの中でも際立った品種構成を持つ村だ。骨格のある赤系果実味と、しっかりとしたストラクチャーが持ち味で、ブラン・ド・ノワールや樽発酵キュヴェに村の個性が色濃く表れる。オーク樽を取り入れる生産者も多く、複雑みのある味わいに仕上がる。肉料理や熟成チーズと合わせたい、しっかり系の食中シャンパンを探す飲み手にこそ試してほしいスタイルだ。

テロワール

バルノ=シュル=レーニュのブドウ畑は、村を取り囲むように広がりながら複数の支谷にも入り込み、南〜東向きの斜面を中心に開けている。バルセカネに典型的なキンメリジャン期の石灰岩と泥灰土の土壌が基盤をなし、水はけと日照のバランスに優れた緩やかな斜面がピノ・ノワールの生育に適している。北隣のPolisy、東隣のNeuville-sur-Seine、南に接するLes Riceys、西隣のAvirey-Lingeyに囲まれた立地で、村域全体がラーニュ川の左岸(西側)に収まる点も特徴的だ。こうした南〜東向きの陽当たりの良い斜面構成が、ピノ・ノワールに十分な熟度と骨格を与え、コート・デ・バールらしい力強い赤系果実のニュアンスを生む土台となっている。

詳細

バルノ=シュル=レーニュは、オーブ県のコート・デ・バール地区、その中でもバルセカネと呼ばれるサブリージョンに属するコミューンである。トロワの南東約35km、バル=シュル=セーヌの南約10kmに位置し、標高は資料により176mから280mまで幅がある。コミューンの東側境界をラーニュ川が北流し、隣村Polisyでセーヌ川に合流する。村域は東西に農地が広がり、中央には密な森林地帯が控える。北にPolisy、東にNeuville-sur-Seine、南にLes Riceys、西にAvirey-Lingeyと接しており、コミューン全域がラーニュ川の左岸(西側)に収まっている。

ブドウ畑は村を囲むように分布し、いくつかの支谷にも延びている。畑の主体は南〜東向きの斜面で、バルセカネ地区に共通するキンメリジャン期の石灰岩・泥灰土の土壌がその基盤を成す。この土壌と斜面の組み合わせが、ピノ・ノワールが全体の9割超を占めるという、コート・デ・バールの中でも際立った品種構成を支えている。

主要生産者

J. M. グルミエは村を代表するメゾン・ネゴシアンで、自社畑40ha(ピノ・ノワール75%、シャルドネ25%)に加えて約50haから買いブドウを行い、年産は約50万本に達する。ヴィンテージ・キュヴェは100%ピノ・ノワールで仕込まれる一方、樽熟成のブラン・ド・ブラン「Cuvée Évidence」のような対照的なスタイルも手がける。2013年にはLes Riceysにあるピノ・ノワール区画「Clos Rocher」(1.4ha)を取得し、区画指定シャンパンも展開。コトー・シャンプノワの赤ワイン「Balnot Rouge」や、隣接するLes Riceysならではのロゼ・デ・リセも生産しており、バルセカネの土地らしさを多面的に表現するメゾンといえる。

  • Richard Royer(レコルタン・マニピュラン、Terra Vitis加盟):バルノを中心に計13haを所有する小規模生産者で、ピノ・ノワール85%・シャルドネ10%・ピノ・ムニエ5%という畑構成を持つ。樽熟成のヴィンテージ「Mlle Jeanne」(ピノ・ノワール60%+シャルドネ40%)を代表作とする。
  • Lombardi:リヨン出身の生産者によって2007年に設立され、2011年に初リリースを果たした比較的新しいプロデューサー。村のメゾンとの協業のもとで醸造を行い、年産は約15万本。ヴィンテージ・ブラン・ド・ノワールを含むラインナップを展開する。

このほか、村にはバルノ=シュル=レーニュに本拠を置く協同組合も存在し、地域の小規模栽培家のブドウを集約する役割を担っている。

歴史

バルノ=シュル=レーニュにはガロ=ローマ時代から人の居住があったことが、浴槽付きヴィラの遺構や、コート・ド・ヴォーの墓地、メロヴィング朝期の石棺(現在はサン=ルー博物館が所蔵)などの発掘によって確認されている。12世紀以前はバル=シュル=セーヌ伯爵領の一部であったが、度重なる戦乱によって村が住めない状態になり、税の徴収すらできない時期もあったと伝わる。1789年時点ではディジョンの管轄・代官所、バール=シュル=オーブの法廷の管轄下にあった。

村名は、フランス革命期に「Balnot-le-Châtel」(または「Balnot-le-Croc」)から現在の Balnot-sur-Laignes へと改名されており、「Laignes」へのsの付加自体は近代になってからのことである。村には12〜16世紀建造の教会、サン・フィルマン礼拝堂の遺構、そして「Maudite soit la guerre(戦争に呪いあれ)」という銘文を刻んだ反戦的な戦没者記念碑が残り、小さな村ながら千年単位の歴史の積層を感じさせる。

詳細を閉じる

「Balnot-sur-Laignes」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報