Bar-sur-Aube / バール=シュル=オーブ

バール=シュル=オーブは、コート・デ・バールの中心都市として知られるオーブ県の古都。栽培面積95haのうち約8割をピノ・ノワールが占め、オートル・クリュながらジュラ紀のキンメリジャン土壌が生み出す個性豊かなシャンパンの産地として注目される。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Aube
区(Arrondissement)Bar-sur-Aube
郵便番号 : 10200
面積 : 16.27 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Ailleville, Bayel, Voigny, Fontaine, Couvignon, Arrentières, Proverville,

「Bar-sur-Aube」のぶどう畑

テロワールCôte des Bar
- Bar-sur-Aubois
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積95.4 ha
- Chardonnay13.7 ha (14.4%)
- Pinot Noir75.7 ha (79.4%)
- Pinot Meunier6 ha (6.3%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の約79%をピノ・ノワールが占め、残りをシャルドネ(約14%)とピノ・ムニエ(約6%)が補う構成。キンメリジャン土壌で育ったピノ・ノワールは、エペルネ周辺のそれとは明らかに異なる表情を持つ。凝縮した黒系果実の風味に加え、化石を含む石灰岩層由来の鉱物的なニュアンスが重なり、ソースが「エポール(肩)」と表現する独特の旨味の厚みと長い余韻が特徴だ。ブルゴーニュで醸造を学んだ生産者も多く、シングルテロワール・単一品種を掘り下げるアプローチが浸透しつつある。食事との相性を重視する飲み手や、シャンパーニュの多様性を産地から探求したい愛好家に向いている。

テロワール

バール=シュル=オーブは、バール・シュル・オウボワエリアの地理的・行政的な中心に位置し、町を貫くオーブ川が地名の由来となっている。エペルネから南東へ約150kmという立地は、シャンパーニュ最北端の産地群とは明らかに異なる環境をもたらしており、大陸性気候の影響が強く、昼夜の寒暖差が際立つ。 この地区を特徴づけるのは、ジュラ紀後期(約1億5,000万年前)に形成されたキンメリジャン層の地質だ。牡蠣やアンモナイトなどの海洋化石を豊富に含む粘土石灰岩(マルヌ)と石灰岩が交互に重なり、白亜質土壌が主体のエペルネ周辺とは根本的に成り立ちが異なる。同じキメリジャン土壌を持つブルゴーニュのシャルドネ産地シャブリとの類似性がしばしば指摘されるのも、この地質的共通性に由来する。石灰岩層の優れた排水性はブドウへの凝縮効果をもたらし、化石由来のミネラル成分がワインに独特の鉱物感を付与する。大陸性気候による豊かな果実味とキメリジャン土壌の緊張感ある酸のバランスが、このエリア独自のシャンパンキャラクターを形成している。

詳細

バール=シュル=オーブは、コート・デ・バール南部のバール・シュル・オウボワエリア中心都市で、オーブ県(Aube)に属する。町を東西に流れるオーブ川(Aube)が地名の由来であり、面積16.27km²、標高156〜348mという起伏のある地形を持つ。エペルネから南東へ約150km、ブルゴーニュのシャブリ産地と地理的・地質的に近接するこの場所は、シャンパーニュAOC内でも最南端に位置するエリアのひとつだ。ブドウ畑は北東部(アランティエール、アイユヴィルの畑と連続する丘陵)と南西部に分散して広がり、総栽培面積は95.40haを数える。周辺の栽培村としてヴォワニー、フォンテーヌ、クヴィニヨン、プロヴェルヴィルなどが隣接する。

地質的な最大の特徴は、ジュラ紀後期に形成されたキンメリジャン(Kimméridgien)層の卓越だ。牡蠣・アンモナイトなどの海洋生物化石を豊富に含む粘土石灰岩(マルヌ)と石灰岩が交互に堆積したこの地層は、白亜(クレタセ)が主体のエペルネ周辺とは地質の成り立ちそのものが異なる。石灰岩が確保する優れた排水性はブドウへの凝縮効果をもたらし、化石由来のミネラル成分がワインに鉱物的な複雑さを加える。大陸性気候がもたらす昼夜の寒暖差は、果実の凝縮感と酸のバランスを両立させる重要な要素として機能している。なおコート・デ・バール全域に共通するこのキンメリジャン土壌は、同じ地層を持つシャブリとの類似性を産地研究者から繰り返し指摘されており、バール=シュル=オーブの個性を理解するうえでの重要な参照軸となっている。

歴史的には、鉄器時代のオッピドゥム(高台要塞)の遺構が残る古い定住地であり、ローマ時代には街道地図「タブラ・ポイティンゲリアナ」上に「Segessera」として記された。中世にはシャンパーニュ伯爵領のもとで交易都市として栄え、2月と4月に開かれたシャンパーニュの定期市(Champagne fairs)にはフランドルやイタリアの商人が集った。12世紀には聖ベルナールがブルゴーニュからモリヨン・ノワール(ピノ・ノワールの祖先品種)をコート・デ・バールに持ち込んだとされ、ピノ・ノワール優勢の栽培構造の遠い起源ともなっている。1814年のナポレオン戦争末期にはバール=シュル=オーブの戦いの舞台となった。そして1908年のシャンパーニュ地理的境界の初回画定でオーブ県が除外されたことへの抗議が、1911年のシャンパーニュ暴動へとつながり、バール=シュル=オーブでも生産者たちが蜂起した。この運動の末、1927年の再画定によってオーブ県は正式にシャンパーニュAOCへ組み込まれた。現在もオートル・クリュのままであることは、格付け制度の歴史的経緯と切り離せない。

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「Bar-sur-Aube」を拠点とするシャンパン銘柄

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