Villers-Marmery / ヴィレ=マルムリー

ヴィレ=マルムリーは、モンターニュ・ド・ランスシャルドネ産地として異彩を放つプルミエ・クリュ村。黒ブドウが主流のモンターニュにあって、栽培面積の約98%をシャルドネが占めるという異例の構成で知られる。「ペルル・ブランシュ(白い真珠)」地帯の一角を担い、コート・デ・ブランとはひと味違う、果実味と骨格を兼ねたブラン・ド・ブランを生み出す。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51380
面積 : 10.73 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Les Petites-Loges, Verzy, Val-de-Vesle, Trépail, Billy-le-Grand,

「Villers-Marmery」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Grande Montagne de Reims
格付け95% Premier Cru [?]
栽培面積248.1 ha
- Chardonnay243.9 ha (98.3%)
- Pinot Noir4.2 ha (1.7%)
- Pinot Meunier0 ha (0%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ヴィレ=マルムリーのシャンパンは、コート・デ・ブラン産のブラン・ド・ブランとは明確に異なる個性を持つ。コート・デ・ブランが研ぎ澄まされた酸とミネラルで縦に伸びるスタイルとすれば、こちらは白桃やアプリコットを思わせる丸みのある果実味に、しっかりした骨格が乗る、より温かみのある表情だ。 A.マルゲーヌのスペシャル・クラブや、サディ・マロのクー・ドゥ・フードルなど、樽を使った複雑なブラン・ド・ブランが村の実力を示す。果実味のボリュームと酸のバランスが取れたスタイルは、魚介のグリルや鶏肉のクリームソースなど、食事と合わせたいシーンにぴったりはまる。

テロワール

ヴィレ=マルムリーの畑は、グランド・モンターニュ・ド・ランスの東向き斜面に展開する。北西にはグラン・クリュヴェルジィ、南東にはビリー=ル=グラン、南南西にはトレパイユが隣接し、この4村はともに「ペルル・ブランシュ」地帯を構成している。 モンターニュ・ド・ランスの主要部がピノ・ノワール優位であるのに対し、ヴィレ=マルムリーの東向き斜面はシャルドネの生育に特に適した条件を持つ。土壌はチョーク質に砂利が混じる構成が基本で、地元生産者はここで採れるシャルドネを「しっかりした骨格、フローラル、ミネラル」と表現する。区画によっては粘土質・シルト質が混在し、よりパワフルでスパイシーなスタイルのシャルドネも生まれる。 コート・デ・ブランのシャルドネと比較されることが多いが、東向き斜面特有の日照と土壌のミネラル分が相まって、ヴィレ=マルムリーのシャルドネにはより丸みのある果実味が加わるのが特徴だ。このチョークと砂利の地層が生み出す水はけの良さと、東斜面の穏やかな日照条件こそが、このコミューン固有のブラン・ド・ブランのスタイルを決定づけている。

詳細

ヴィレ=マルムリーは、グランド・モンターニュ・ド・ランスの東端に位置するプルミエ・クリュのコミューンで、コミューン面積1,073 ha、人口約550人の小村だ。北西にグラン・クリュヴェルジィ、南東にビリー=ル=グラン、南南西にトレパイユが隣接する。A4/E17高速道路がコミューン東部を通過するほかは、静かな農村景観が広がる。

この村の最大の特徴は、栽培面積248 haのうちシャルドネが約244 haを占め、比率にして約98%という突出したシャルドネ優位の構成にある。ピノ・ノワール主体の村が多いモンターニュ・ド・ランスにおいて、これほどシャルドネに特化したコミューンは極めて珍しい。ヴィレ=マルムリー、トレパイユビリー=ル=グランヴォドゥマンジュの4村は、この白ブドウ優位の特性から「ペルル・ブランシュ(白い真珠)」地帯と呼ばれ、1985年にプルミエ・クリュへ昇格した。モンターニュではピノ・ノワール主体の村が先に格付けを取得していたため、シャルドネ主体のこれらの村の認定は相対的に遅れたという歴史的経緯がある。

土壌はチョーク質に砂利が混じる構成を基本とし、東向き斜面の穏やかな日照が、しっかりした骨格とフローラル・ミネラルの表情を持つシャルドネを育む。村内にはいくつかの重要な単一畑(リュー=ディ)が存在する。北部の南向き緩斜面「レ・ズァルエット・サン=ベ」はヴェルジィ境界に接し、村の北側「レ・ブルボンヌ」ではA.マルゲーヌがピノ・ノワールの赤ワイン(コトー・シャンプノワ)を生産するという珍しい試みも行われている。

A.マルゲーヌ(A. Margaine)は、村を代表するレコルタン・マニピュラン(RM)の筆頭格だ。6.5 haの畑(90%シャルドネ/10%ピノ・ノワール)から年産約7万本を生み出す。「クラブ・トレゾール・ドゥ・シャンパーニュ」に1976年から加盟するスペシャル・クラブ生産者でもあり、旗艦キュヴェのスペシャル・クラブ(100%シャルドネのブラン・ド・ブラン、一部樽発酵)は村の実力を最もはっきりと示す1本。シャン・ダンフェルとブロコの区画を使ったミレジムや、レ・ブルボンヌ産のコトー・シャンプノワ赤「ヴィレ=マルムリー・ルージュ」も手がける。

サディ・マロ(Sadi Malot)もRMとして高い評価を受ける生産者で、10 ha(80%シャルドネ)を所有する。ヴィンテージ・ブラン・ド・ブランのオーク樽熟成キュヴェクー・ドゥ・フードルは、村の丸みのある果実味を樽のニュアンスとともに表現した意欲作だ。コトー・シャンプノワの白・赤も生産する。

大手メゾンではマムモエ・エ・シャンドンが村内に畑を所有しており、ヴィレ=マルムリーのシャルドネがブレンド原料として重要な役割を担っていることがわかる。1997年には「コマンドリー・デュ・シャルドネ・ドゥ・ヴィレ=マルムリー」が設立され、村のシャルドネ文化の振興が組織的に行われていることも、このコミューンがいかにシャルドネの産地としてのアイデンティティを大切にしているかを示している。

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