Trois-Puits / トロワ=ピュイ

トロワ=ピュイは、グランド・モンターニュ・ド・ランス随一の「ピノ・ムニエ村」。プルミエ・クリュに格付けされた39haの畑では、全体の56%以上をピノ・ムニエが占め、この品種ならではの果実の豊かさと柔らかな飲み口が際立つシャンパンが生まれます。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51500
面積 : 2.14 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Cormontreuil, Reims, Taissy, Montbré, Champfleury,

「Trois-Puits」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Grande Montagne de Reims
格付け94% Premier Cru [?]
栽培面積39.7 ha
- Chardonnay3.9 ha (9.8%)
- Pinot Noir13.4 ha (33.8%)
- Pinot Meunier22.3 ha (56.2%)
- その他0.1 ha (0.3%)

特徴

トロワ=ピュイのシャンパンは、ピノ・ムニエが主役の丸みのある果実感が特徴です。赤系ベリーや熟したリンゴを思わせる香り、柔らかな口当たり、そして過剰に感じさせない穏やかな酸のバランスが、全体を親しみやすく仕上げます。 村内最大手のピエール・トリシェはシャルドネとピノ・ノワールをブレンドしたキュヴェも手がける一方、ピエール・バイエットは100%ピノ・ノワールの低ドザージュ仕様で別の側面を見せます。食中酒として使いやすく、鶏料理や白身魚のクリームソースに合わせたいスタイルです。

テロワール

トロワ=ピュイはモンターニュ・ド・ランス北側の裾野に広がり、大都市ランスの南郊外に接するプルミエ・クリュ村です。標高は比較的低く、斜面は緩やかな南向きで、谷底に近い平坦な区画も含まれます。 土壌は白亜質の基盤の上に粘土質・沖積土の層が厚く堆積しており、南に隣接するモンブレや東のタイシーと連続する地形を形成しています。北東のコルモントライユと比べると標高がやや低く、冷気が滞留しにくい一方で保水性の高い粘土成分が多いため、ピノ・ムニエの生育に適した土地条件が整っています。ピノ・ノワールは13ha強、シャルドネは4ha弱と少なく、品種構成そのものがこの村のテロワールの性格を雄弁に示しています。粘土質が豊富な土壌の保水力がピノ・ムニエの果実味をふくらませ、緩斜面の穏やかな日照条件がその柔らかな酸を引き出します。

詳細

トロワ=ピュイは、シャンパーニュの主要都市ランスの南郊外2〜3kmに位置する小村です。コミューン面積は214haで、そのうち葡萄畑は約39.70ha。グランド・モンターニュ・ド・ランスの一角を構成し、北東のコルモントライユ、東のタイシー、南のモンブレ、北西のランスに囲まれた立地にあります。人口158人という小規模な農村でありながら、21軒の生産者が活動しています。

テロワール

モンターニュ北側斜面の裾野に位置するため、斜面勾配は緩やかで、南向きの日照を受けながらも冷涼な高地特有の鋭さは抑えられています。白亜質の母岩の上に粘土質・沖積土が厚く積み重なった土壌は保水性が高く、ピノ・ムニエの栽培に向いた環境を作り出しています。品種別面積はピノ・ムニエ22.30ha(約56%)、ピノ・ノワール13.40ha(約34%)、シャルドネ3.90ha(約10%)と、ピノ・ムニエへの集中が際立ちます。隣接するモンブレやタイシーとは地続きの地形ながら、より低地に位置するトロワ=ピュイは粘土分がやや多く、ムニエが持つ果実の豊かさを最大限に引き出す土壌条件を備えています。エシェル・デ・クリュ評価は白黒ともに94%です。

主要生産者

ピエール・トリシェ(Pierre Trichet)は、トロワ=ピュイを代表するNMです。レクセプシオン(L'Exception、シャルドネ70%/ピノ・ノワール30%のヴァンタージュ)やスクレ・ドール(Secret d'Or)といったキュヴェを擁し、22アイテムを展開。ヴェルジーにも畑を持ち、グランド・モンターニュ全体のテロワールを視野に入れた造りを行っています。トリシェ家の別ドメーヌであるトリシェ・ディディエ(Trichet Didier)も同村に拠点を置きます。

ピエール・バイエット(Pierre Baillette)は3.65haを管理するRMで、クール・ドゥ・クレ(Coeur de Craie)が代表作です。ピノ・ノワール100%のヴァンタージュ仕様で年産約1.3万本、低ドザージュに徹したスタイルは、ムニエ主体の村にあって異彩を放ちます。

  • ラルノーディ・イロー(Larnaudie Hirault):RM。4つの村に計6.5haを持ち、年産4万本。ヴァンタージュはシャルドネ50%/ピノ・ノワール50%で構成し、一部樽醗酵を取り入れています。
  • バイエット・プ[リュードム](Baillette Prudhomme):RM。5haを管理し年産3万本。ブリュット・レゼルヴにはリザーヴワインを50%使用。ヴァンタージュはピノ・ノワール60%/シャルドネ30%/ピノ・ムニエ10%のブレンドで、マリー=フランスと娘たちが運営しています。
  • ラルノーディ・ガドレ(Larnaudie-Gadret):RC。4haを管理し、ヴァンタージュはシャルドネ50%/ピノ・ノワール50%。キュヴェ・オリエナ(Cuvée Aulyena)はシャルドネ70%の樽醗酵仕様で、個性的なラインアップを展開しています。

歴史・背景

トロワ=ピュイの村名は「三つの井戸」を意味するフランス語に由来するとされています。ランス郊外の農業地帯として古くから葡萄栽培が行われてきた地域であり、大都市ランスとの近接性から、周辺のプルミエ・クリュ村群(コルモントライユ、タイシー、モンブレ)と並んでモンターニュ北麓の生産地帯を構成してきました。プルミエ・クリュ格付けを取得しているものの、国際的な知名度は低く、生産者の多くがドメーヌ規模でシャンパーニュ市場に直接向き合うスタイルをとっています。ピノ・ムニエへの依存度の高さは歴史的な品種選択の慣習を反映しており、近年はその個性を前面に出した低ドザージュ・ヴァンタージュキュヴェへの注目が高まっています。

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「Trois-Puits」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報