Romery / ロムリー

ロムリーは、ピノ・ムニエが栽培面積の約58%を占めるヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワの隠れた村。オートル・クリュ格付けながら、ビオディナミ農法で希少品種プティ・メリエまで手がけるグロワーや、フードル(大型樽)熟成で個性を追求する造り手たちが、マルヌ右岸ならではの丸みとフレッシュな酸を持つシャンパンを生み出している。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51480
面積 : 2.07 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Hautvillers, Cormoyeux, Fleury-la-Rivière, Damery,

「Romery」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Droite
格付け85% Autre Cru [?]
栽培面積72.4 ha
- Chardonnay21.2 ha (29.3%)
- Pinot Noir9.2 ha (12.7%)
- Pinot Meunier41.8 ha (57.7%)
- その他0.2 ha (0.3%)

特徴

ロムリーのシャンパンはピノ・ムニエ主体(約58%)らしい丸みのある口当たりが基調で、熟したリンゴや柑橘の果実感がストレートに伝わってくる。シャルドネ(約29%)がその輪郭を引き締め、ピノ・ノワールは10%強とアクセント程度。 さらに個性的なのが、複数のグロワーが採用するフードル(大型オーク樽)熟成で、果実味を残しながらテクスチャーとほのかなスパイス感が加わる。Aurélien Lurquenはビオディナミで栽培したプティ・メリエを1%ブレンドし、他の村では味わえないハーバルなニュアンスを加えている。こうした「マルヌ右岸の親しみやすさ」と「グロワーの実験精神」が同居するスタイルは、シャンパン選びに飽き始めた中級者や、造り手の個性を楽しみたい人にちょうどいい。

テロワール

ロムリーはマルヌ川右岸から北に入ったサイドヴァレーの中腹に位置し、「ル・ブリュネ」と呼ばれる小さな支流が刻んだ谷に沿って集落が広がる。標高は120〜240mの幅があり、村の中心部は海抜約175m。斜面は主に西〜南向きで、日照が穏やかに確保される。 東側には標高260m超のオーヴィレール国有林が迫り、その存在が風を遮るとともに、モンターニュ・ド・ランス南端の地続きであることを示している。隣のダムリーフルーリー=ラ=リヴィエールと連なる中腹にはリュテシアン期(古第三紀始新世)の化石産出地層が分布し、粘土質の土壌が水分を穏やかに保持する一方で収縮膨張リスクも記録されている。 気候はケッペン分類Cfb(冷涼な海洋性気候)で、年間平均気温は約10.9〜11.4°C、年間降水量は約670〜800mm。グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌの中心地エペルネから北約9kmと近いが、支谷に入り込んだ地形の分だけ風の影響が異なる。この粘土質土壌と穏やかな斜面が、ピノ・ムニエの豊かな果実味と、シャルドネが補う軽快な酸の共存を支えている。

詳細

ロムリーはエペルネから北に約9km、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに属するコミューンで、マルヌ川本流沿いではなく「ル・ブリュネ」と呼ばれる小さな支流が形成したサイドヴァレーの斜面に集落が形成されている。コミューン面積は207 haで、そのうち約39%がブドウ畑を含む恒久的耕作地、約30%が森林に覆われる。東隣のオーヴィレールプルミエ・クリュ格付けのグランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌに属し、西のフルーリー=ラ=リヴィエール、南西のダムリー、北のコルモワイユとともにマルヌ右岸の村々が連なる。人口は2023年時点で160人(住民の呼称:Romanions / Romanionnes)。

テロワール

村の斜面は主に西〜南向きで、標高は120〜240m。中腹にはリュテシアン期(古第三紀始新世)の化石産出地層が広がり、ダムリーからフルーリー=ラ=リヴィエールへと続く地層帯の一部をなす。この粘土質土壌は水分を緩やかに保持し、ピノ・ムニエの安定した生育を支える。一方で乾燥時の収縮・過湿時の膨張リスクも記録されており、栽培管理に注意を要する土壌でもある。総栽培面積は72.40 haで、ピノ・ムニエ41.80 ha(約58%)、シャルドネ21.20 ha(約29%)、ピノ・ノワール9.20 ha(約13%)という構成は、マルヌ右岸の典型的なプロファイルを示している。エシェル・デ・クリュは白・黒ともに85%でオートル・クリュ格付け。

主要生産者

トリボー・シュルッセア(ネゴシアン・マニピュラン)はロムリーを拠点に、フルーリー=ラ=リヴィエール、コルモワイユを含む計25 haを所有する地区最大手。1929年創業で、ピノ・ノワール40%、シャルドネ30%、ピノ・ムニエ30%のバランスで多彩なキュヴェを展開し、18アイテムをラインアップ(champagne7.com取扱い7品)。ヴィンテージキュヴェ「L'Authentique」はピノ・ノワール60%+シャルドネ40%で、マルヌ右岸の構造感とエレガンスを兼ね示す代表作。

グロワーの中でも際立つのがAurélien Lurquinで、わずか2.3 haをビオディナミで栽培し、ピノ・ノワール40%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ24%に加え希少品種プティ・メリエ1%をブレンドする。年産約2000本と極小規模ながら、コトー・シャンプノワ(スティルワイン)も手がけ、Des Pieds et des Vinsメンバーとして自然派コミュニティでも知られる。

  • オーレリアン・ルルカン(Aurélien Lurquin)。ビオディナミ、プティ・メリエ混醸、年産約2000本の極小グロワー。
  • Daverdon(Sébastien Daverdon) — ロムリーとオーヴィレール産ブドウを使用。フードル(大型オーク樽)熟成を取り入れ、トップキュヴェ「Cuvée René」はシャルドネ70%+ピノ・ノワール30%で構成。
  • Vincent Gobertレコルタン・マニピュラン) — 旧式の手動設備のみで醸造するこだわりの造り手。フードル熟成の「Fûts n'en bulles」はアグラフ(staples)止めという希少な閉栓方式で出荷される。
  • Frédéric Pommelet(RM) — 3 ha所有のグロワーで、2020〜2026年のコミューン市長も務める。

歴史・由来

「Romery」の地名が文書に初登場するのは1556年で、当時の表記は「Romerye」。語源はゲルマン系人名Hrotmarと所有を示す接尾辞-iacusが結合した「Hrotmariacus」に由来するとされ、10世紀にオーヴィレール修道院(Abbaye d'Hautvillers)の院長を務めたRotmarの名に由来する可能性が指摘されている。フランス革命期には隣村コルモワイユと合併し「コルモワイユ・エ・ロムリー」として一体化したが、1905年の二度のデクレ(1月9日・6月22日)によって独立コミューンとして分離した。現在の村の中心部はサン=ヴァンサン通りを中心とした三角形の街区に集約されており、サン=ローラン教会がランドマークとして立つ。ブリュネ谷にはかつてから「エクート・シル・プルー」「ムーラン・ド・モン・アン・ペーヌ」という2つの集落外居住区(écart)が存在する。栽培面積は1997年の69 haから現在の72.40 haへと小幅な拡大が続いており、生産者33軒がこの地で根を張り続けている。

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「Romery」を拠点とするシャンパン銘柄

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