Pouillon / プイヨン

プイヨンは、シャンパーニュ・アペラシオンの中で最も北に位置するマッシフ・ド・サン・ティエリー地区の村。栽培面積の約7割をピノ・ムニエが占め、砂質土壌由来のフィネスが際立つ一杯に出会えます。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51220
面積 : 2.78 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Hermonville, Thil, Saint-Thierry, Merfy, Villers-Franqueux, Chenay,

「Pouillon」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Massif de Saint-Thierry
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積52.2 ha
- Chardonnay9.2 ha (17.6%)
- Pinot Noir6.8 ha (13%)
- Pinot Meunier36.1 ha (69.2%)
- その他0.1 ha (0.2%)

特徴

プイヨンでは栽培面積の約7割をピノ・ムニエが占め、その比率はマッシフ・ド・サン・ティエリー全体の傾向をさらに上回る。同じムニエでもヴァレ・ド・ラ・マルヌのものと比べると、よりミネラルの骨格がはっきりとした引き締まったスタイルに仕上がる傾向がある。砂質土壌由来のフィネスが加わることで、軽快さの中に複雑な香りの広がりを感じさせる味わいになりやすい。ヴァンサン・キュイエの「レ・ヴォワイエ」のように、長期熟成を見据えたニュアンス豊かなキュヴェも生まれており、骨太な料理よりも素材の繊細さを活かした和食や前菜と寄り添う一本として楽しみたい。

テロワール

プイヨンは、ランス北西部のマッシフ・ド・サン・ティエリーに属し、シャンパーニュ・アペラシオンの中でも最も北にあるエリアの一つに位置する。畑は村の周囲から北側にかけて広がり、隣接するティルやヴィレ=フランキューの畑と地続きになっている。地形は緩やかな南向き斜面が中心で、北方の冷涼な気候の中でも安定した日照を確保できる構造になっている。土壌は砂・マール・粘土を主体とし、シャンパーニュ中央部とは異なる個性を持つ。なかでもプイヨンには砂の割合が特異的に高い区画が見られ、生産者の間でも他地区と区別される土壌表現として語られている。この砂質土壌が果実の凝縮感を抑えつつ繊細な果実味を引き出し、軽やかでありながら芯のあるシャンパンを育む土台となっている。

詳細

プイヨンはランスの北西、マッシフ・ド・サン・ティエリーに属するコミューンで、シャンパーニュ・アペラシオンの中でも最北エリアに位置する。ヴェズル川右岸の丘陵地帯に広がる村で、総面積は278ha、人口は529人(2023年)、標高は約150m。行政上はマルヌ県・グラン・テスト地域圏に属する。周辺コミューンとは、北にヴィレ=フランキュー、東にティル、南東にサン=ティエリー、南南西にメルフィ、西にシュネイ、北西にエルモンヴィルという位置関係にあり、これらの村々と畑が連続して一つの産地圏を形成している。

テロワールの面では、マッシフ・ド・サン・ティエリー全体が砂・マール・粘土を主体とする土壌で構成され、シャンパーニュ中央部の白亜質土壌とは一線を画す個性を持つ。プイヨンの畑は村の周囲と北側に分布し、ティルやヴィレ=フランキューの畑と地続きになっている。地形は主に緩やかな南向き斜面で、北方の冷涼な気候下でも十分な日照量を確保できる。なかでも村内には砂の割合が特異的に高い区画があり、生産者からは砂質粘土の比率の大きさが他地区との違いを生む要因として語られている。この気候特性により、温暖な地域では主力となりにくい晩芽のピノ・ムニエが好適とされ、地区全体の栽培比率は約55%に達する。

主要生産者

ブールデル・ガロワは、David Bourdaire氏が中心となって営む生産者で、プイヨン・ティル・ヴィレ=フランキュー・エルモンヴィルにまたがる8haを有機農法で栽培する。栽培比率はピノ・ムニエ85%、シャルドネ10%、ピノ・ノワール5%で、平均樹齢は43年、一部のシャルドネは1923年植樹という古樹を含む。同家は1951年に祖父が地区の協同組合を創設した歴史を持つが、2001年にコープを離れて元詰めへ転換し、全アイテムをドサージュ0g/Lで仕上げる方針を貫いている。

フィリップ・ドゥーリーは、ヴィニュロン・アンデパンダン会員のレコルタン・マニピュラン(RM)で、ヴィンテージのブラン・ド・ブラン「キュヴェ・エミリエンヌ」を看板キュヴェとする。コープに依存せず自社元詰めを志向する、プイヨンの小規模生産者を代表する一軒である。

  • ガフロン・マソノ(RM):旧称はGawron-Massonnotで、2009年に協同組合から離れて独立。2ha規模の栽培を行うヴィニュロン・アンデパンダン会員。
  • キュイエ・ペ・エ・フィス:ヴィンテージ・シャンパーニュを含むラインナップを持つ生産者で、プイヨン産ピノ・ムニエを核としたスタイルを展開する。
  • シャルル・ヘストン:地区の中核協同組合が展開するブランドで、ブランド名はシャルルストンに由来する。ラタフィアも手がける。

地区の核となるのが協同組合「コーペラティヴ・ヴィニコル・レ・シス・コトー」で、1951年の設立以来、プイヨン、ヴィレ=フランキュー、ティル、サン=ティエリー、メルフィ、ブリモンの各村から130名超の会員を集め、約154haの畑を管理している。プレスと醸造はプイヨン本部で、セラーリングとデゴルジュマンは2006年から稼働するヴィレ=フランキューの施設で行われる。地区生産者の多くが元はこの組合に所属しており、プイヨンの生産構造を理解するうえで欠かせない存在となっている。

歴史

マッシフ・ド・サン・ティエリーという地区名はサン=ティエリー村に由来し、かつて修道院が葡萄栽培を担っていたことで知られる。プイヨンでは1951年、David Bourdaire氏の祖父が地区の協同組合「レ・シス・コトー」を創設し、これが後に130名超・約154haを抱える地区中核組合へと成長した。2001年にブールデル・ガロワが、2009年にガフロン・マソノがそれぞれコープを離れて独立生産者へと転じ、自社元詰めの動きが地区に広がっていった。1997年時点の栽培面積は50haで、現在の52.20haとほぼ同水準を保っている。

詳細を閉じる

「Pouillon」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報