Crugny / クリュニー

クリュニーは、モンターニュ・ド・ランス北西端のヴァレ・ド・ラルドルに位置するオートル・クリュの村。同地区では珍しくシャルドネ比率が際立って高いテロワールを持ち、ピノ・ムニエ主体のアルドル渓谷においてひと味違うエレガントなシャンパンを生み出している。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51170
面積 : 12.46 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Hourges, Courville, Arcis-le-Ponsart, Unchair, Brouillet, Serzy-et-Prin,

「Crugny」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de l'Ardre
格付け86% Autre Cru [?]
栽培面積33.5 ha
- Chardonnay12.6 ha (37.6%)
- Pinot Noir5.7 ha (17%)
- Pinot Meunier15.2 ha (45.4%)
- その他0 ha (0%)

特徴

主体となるピノ・ムニエ(45.4%)がもたらすフルーティで柔らかな果実感に、37.6%を占めるシャルドネのフローラルなアロマとミネラルの清涼感が加わるのがクリュニーらしいスタイル。ピノ・ノワール(17.0%)は赤果実のアロマとほどよいボディ感で全体を引き締める。アルドル渓谷の果実味の豊かさとシャルドネ由来の優雅な線が交わり、飲み始めからすんなりと楽しめる親しみやすさと、数年の熟成で花開く奥行きを両立している。シャンパン入門の一本として、また渓谷系テロワールの個性を掘り下げたいワイン愛好家にとって、価値ある発見となる産地だ。

テロワール

クリュニーのブドウ畑は、アルドル川に沿った渓谷の北側斜面に広がり、南向きに緩やかに傾く「コトー」を形成している。土壌は石灰質の下土に薄い粘土層が重なる構成で、シャンパーニュ地方の白亜質土壌系の典型だが、コミューン全体の標高差が72mから236mと幅広く、丘と谷が複雑に入り組んだ地形が個性を生んでいる。北にオンシェエール方面の丘(202m)、南西にアルシ=ル=ポンサール方面のモン・ド・ベリ(224m)に囲まれた谷地に、アルドル川とブルイエ川が流れ込む。 年平均気温は10.5℃、年間降水量721mmの変質海洋性気候(ケッペン分類Cfb)。冷涼で果実がゆっくりと熟すことで、シャンパーニュのフィネスと清涼感の骨格が形成される。ヴェスル・エ・アルドル地区の多くの村がピノ・ムニエ圧倒的優位であるなか、クリュニーはシャルドネが栽培面積の37.6%を占め、同地区内では異例の品種構成を示す。この特異なシャルドネ比率が、このテロワールのシャンパンに繊細さと熟成ポテンシャルをもたらす鍵となっている。

詳細

クリュニーはモンターニュ・ド・ランス丘陵の北西端、アルドル川沿いの渓谷地帯「ヴァレ・ド・ラルドル」に属するコミューンだ。ランス市街から南西へ約27km、フィスム市街から東へ約8kmの位置にある。コミューン面積は1,246ha、総栽培面積33.50ha。格付けはオートル・クリュ(エシェル・デ・クリュ86%)で、大手メゾンの畑が集中するグランド・モンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュ村群とは対照的に、地元グロワールが主役の小さなアルドル渓谷の村だ。北にオンシェエール、北北東にウルジュ、南南東にセルジー=エ=プラン、南にブルイエ、南西にアルシ=ル=ポンサール、西北西にクルヴィルが隣接する。

テロワール

畑はコミューンの北側、南向きの緩やかな斜面に展開する。標高72mから236mという幅広い高低差が生む多様なアスペクトと、石灰質の下土に薄い粘土層が覆う土壌構成が、このテロワールの個性を決定している。アルドル川とその支流ブルイエ川が渓谷を潤し、変質海洋性気候のもとで年平均10.5℃・年間降水量721mmという冷涼で安定した環境が整う。同じヴェスル・エ・アルドル地区の多くの村がピノ・ムニエ圧倒的優位であるなか、クリュニーはシャルドネが12.60ha(37.6%)を占める異例の品種構成を持つ。ピノ・ムニエは15.20ha(45.4%)、ピノ・ノワールは5.70ha(17.0%)。

主要生産者

Fournaise-Duboisは、村の旧城「La Charlette(シャルレット)」を拠点とする家族経営のグロワール。クリュニーをはじめLagery、Savigny-sur-Ardres、Vandeuil計4コミューンに合計9haを所有し、年間約4万本を生産する。ピノ・ムニエ79%・シャルドネ16%・ピノ・ノワール5%という構成は渓谷テロワールの典型的な表現だ。2017年には持続可能農業の国際認証VDCおよびHVEを取得し、環境配慮型の栽培姿勢を明確にしている。現当主ジェローム・フルーリーが3代目として醸造を担う。

  • Demoulin Fleury:RC(レコルタン・コーペラトゥール:自ら栽培したブドウを協同組合に持ち込み、醸造・瓶詰めを行う生産者)。クリュニー、クルヴィル、ブルイエ、Faverolles-et-Coëmyの4コミューンに畑を持ち、ピノ・ムニエ60%・ピノ・ノワール20%・シャルドネ20%のブレンドを主軸に、ビンテージ・ブラン・ド・ブランも手がける。
  • Pascal Fleury:RC。クリュニー産ブドウを中心に3品種をブレンドした「Terroir de Crugny Brut Réserve」を主要キュヴェとして生産する。

歴史

クリュニーの地名は948年頃の文書に「Crusciniacum」として初めて登場し、中世を通じてCrusniacum、Cruniacum、Crugniacumなど様々な変化を経て、1728年の記録で「Crugni」となる。非公式に「Crugny-sur-Ardre」とも呼ばれてきた。伝承によれば、フランク王クロヴィス1世がこの地を聖ジュヌヴィエーヴに寄贈し、彼女がそれを聖レミとランス大司教たちに渡してランス大聖堂建設の財源としたとされる。現在も残る石灰製造所は14世紀のランス城壁建設に資材を供給したもので、歴史的な石灰産地としての顔も持つ。フランス国王がランスで戴冠式を行う際には一行がこの地方で一泊する慣例があり、シャルル7世が旧城「La Charlette」に宿泊したとする伝説が今も語り継がれている。近代では第一次世界大戦中に村の一角「bonne maison」と呼ばれる土地に飛行場が設けられ、フランスの著名なエース飛行中隊「コウノトリ飛行中隊(Escadrille des Cigognes)」がここを拠点とした。

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「Crugny」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報