Arcis-le-Ponsart / アルシ=ル=ポンサール

アルシ=ル=ポンサールは、プティット・モンターニュ・ド・ランスの北西端に位置するオートル・クリュの村。栽培面積22haのうち86%をピノ・ムニエが占め、この品種への特化度はシャンパーニュ全域でも際立って高い。ムニエ主体のスタイルを純粋に体現する産地として知られる。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51170
面積 : 15.43 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Courville, Lagery, Vézilly, Coulonges-Cohan, Dravegny, Mont-sur-Courville, Crugny, Brouillet,

「Arcis-le-Ponsart」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de l'Ardre
格付け82% Autre Cru [?]
栽培面積22.2 ha
- Chardonnay0.9 ha (4.1%)
- Pinot Noir2.8 ha (12.6%)
- Pinot Meunier18.5 ha (83.3%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の86%をピノ・ムニエが占めるアルシ=ル=ポンサールのシャンパーニュは、この品種が本来持つ赤い果実のニュアンスと丸みのある口当たりを素直に表現する。シャルドネやピノ・ノワールがほとんど介在しないため、ムニエ単独のテクスチャー、すなわち早いうちから楽しめる柔らかさと親しみやすい果実感が前面に出る。大メゾンのブレンド用にムニエを供給する生産地としての役割が大きく、ムニエ純粋主義を体感したい飲み手にとっての実験的な入口ともなりうる。

テロワール

アルシ=ル=ポンサールの畑は、村落の北東に広がる緩やかな西向きの斜面に集中する。標高は100mから248mにわたり、ヴァレ・ド・ラルドルの水系が刻んだ谷の縁に位置する。この西向きの露出は、プティット・モンターニュ・ド・ランスの他の多くの村が東〜南東斜面を主とするのとは異なり、より穏やかな日照と冷涼な空気の滞留をもたらす。その結果、ピノ・ムニエが本来持つ柔軟性と果実の豊かさを最大限に引き出しやすいテロワールが形成されている。コミューンの総面積は1,543haに上り、シャンパーニュ・アペラシオンに組み込まれた22.20haの畑はその外縁部に位置する。隣接するコミューンのうち、北のクルヴィルや北東のクリュニーと比べると、アルシ=ル=ポンサールはより高地の頂上部に近く、斜面の傾斜も穏やかで、果実の熟成ペースが緩やかになる傾向がある。西向き斜面と高標高の組み合わせが、ムニエ由来の酸と果実味のバランスを整える鍵となっている。

詳細

アルシ=ル=ポンサールは、モンターニュ・ド・ランスのプティット・モンターニュ・ド・ランスエリア北西端、ヴァレ・ド・ラルドルの水系に近接する高地のコミューンである。ランスから道路で約32km南西、フィスムから約9kmに位置し、北のクルヴィル、北東のクリュニー、東のブルイエ、南東のラジュリーと隣接する。CIVCのテロワール区分では「ヴェスル・エ・アルドル(Vesle et Ardre)」エリアに属する。

畑は村落の北東に広がる西向きの緩斜面に集中し、標高100〜248mの比較的広い高低差を持つ。総面積1,543haのコミューン内でシャンパーニュ・アペラシオン対象の畑は22.20haにとどまり、シャンパーニュ圏の外縁部に位置することが栽培面積の小ささに反映されている。ピノ・ムニエが18.50haと面積の約83%を占め、ピノ・ノワールが2.80ha、シャルドネが0.90haと続く。西向き斜面と高標高の組み合わせが、日照を穏やかに確保しながら冷涼な気候を維持し、ピノ・ムニエの酸と果実味のバランスを保つうえで機能している。エシェル・デ・クリュの評価は白・黒ともに82%で、オートル・クリュの格付けとなる。

歴史

村名「アルシ(Arcis)」はラテン語の「arx(要塞)」に由来し、「ポンサール(Ponsart)」は中世の騎士ポンサール・ダルシー(Ponsard d'Arcy)の名に因む。19世紀初頭まで「アルシ=ル=プッサール(Arcis-le-Poussart)」とも表記されていた。

村の南部にはイニー修道院(Abbaye Notre-Dame d'Igny)が存在感を放つ。1127年にベルナール・ド・クレルヴォー(Bernard de Clairvaux)がポンサール・ダルシーから譲り受けた土地に創建されたシトー会の修道院で、12〜13世紀にかけて修道士たちが周辺の土地や森林を開墾・耕作した歴史を持つ。フランス革命時に一度解散したのち1780年に再建、その後も1918年の破壊と1929年の再建を経て、現在は女子修道院として続いている。12世紀とルネサンス様式が混在するノートルダム教会(Église Notre-Dame)は1919年に歴史的建造物に指定されており、百年戦争から第一次世界大戦に至る幾度もの戦禍をくぐり抜けてきた村の歴史を静かに物語る。

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「Arcis-le-Ponsart」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報