Vandeuil / ヴァンダイユ

ヴァンダイユは、モンターニュ・ド・ランス北西部に広がるヴァレ・ド・ラ・ヴェスルの丘陵地に位置するオートル・クリュの村。栽培面積の約60%をピノ・ムニエが占め、フルーティーで親しみやすいスタイルのシャンパンを生み出す産地として知られる。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51140
面積 : 5.35 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Hourges, Branscourt, Savigny-sur-Ardres, Jonchery-sur-Vesle, Breuil-sur-Vesle, Montigny-sur-Vesle,

「Vandeuil」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de la Vesle
格付け86% Autre Cru [?]
栽培面積34.9 ha
- Chardonnay2.4 ha (6.9%)
- Pinot Noir11.5 ha (33%)
- Pinot Meunier21 ha (60.2%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ヴァンダイユのブドウ畑ではピノ・ノワール(約33%)とシャルドネ(約7%)も栽培されるが、主役はピノ・ムニエ。東から南を向いた斜面で日照を十分に受けたムニエは、赤果実や熟したリンゴを思わせる丸みのある果実味と、柔らかな酸味のバランスが印象的だ。複雑な多層土壌がほどよいミネラル感を添え、堅さよりも飲み心地の良さを前に出したシャンパンに仕上がる。デイリーに楽しめるフルーティーなスタイルを探すシャンパン入門者にも、産地の個性を掘り下げたいムニエ愛好家にも響く一杯だ。

テロワール

ヴァンダイユは、ランスの西約18kmに位置し、ヴェスル川沿いの低地(標高70m)から森林地帯の最高点229mまで高低差のある地形を持つ。村の中心部は約130m付近の窪地に収まり、コミューン総面積は535haに及ぶ。 ブドウ畑は村の西側と北側にまとまって広がり、東から南へ向いた斜面が中心となる。地質は後期白亜紀のチョーク層を基盤とし、台地部にはリュテシアン粗石灰岩、斜面には始新世の砂・粘土、谷底にはリモンや沖積土が分布する多層構造。チョーク下層は余分な水分を速やかに排出しつつも、乾燥期には毛細管現象でブドウ根へ水分を供給するという二面的な働きをもつ。 ヴェスル川谷の地形効果が気温を緩和し、春霜のリスクを低下させているため、隣接する台地上のコミューンと比べてブドウが安定して成熟しやすい。このチョーク主体の土壌と谷地形の組み合わせが、ムニエ主体の果実感豊かなシャンパンの基盤を支えている。

詳細

ヴァンダイユはモンターニュ・ド・ランス北西部、ヴァレ・ド・ラ・ヴェスルに属するコミューンで、ランスの西約18kmに位置する。北端をヴェスル川が流れ、北にモンティニー=シュル=ヴェル、北東にジョンシェリー=シュル=ヴェル、南東にブランスクール、南にサヴィニー=シュル=アルドル、西にウルジュと隣接する。コミューン総面積535haの中で、ブドウ畑は34.90haと比較的小規模にとどまり、耕作地と森林が大半を占める。

地質は後期白亜紀のチョーク層を基盤とし、台地上にはリュテシアン粗石灰岩、斜面には始新世の砂・粘土、谷底にはリモン・沖積土が順に重なる。畑は村の西側と北側に一体として広がり、東から南向きの斜面と、北北西へ下る「クルップ」状の尾根が交互に現れる地形をなす。エシェル・デ・クリュは白黒ともに86%とオートル・クリュに格付けされているが、ヴェスル川谷が気温を緩和し春霜リスクを下げるという地形的優位性は、格付けには反映されていない実質的な恩恵だ。

このコミューンで特筆すべき生産体制のひとつが、ニコラ・フィアットを傘下に持つシャンパーニュ最大規模の協同組合連合「Centre Vinicole Champagne-Nicolas Feuillatte(CVC-NF)」に加盟するSociété Coopérative Vinivoleだ。メンバー40名・合計45.66haを管理し、村の栽培面積をはるかに超える規模は、域外畑も含めた広域調達を示している。グロワー系生産者も複数存在し、村内には17軒の生産者が登録されている。

ヴァンダイユの歴史は11世紀に遡り、バイユール家の子孫が城塞を築いたことに始まると伝わる。1159年の修道院記録が最古の文献上の記録であり、1202年には村出身のギヨーム・ド・ヴァンダイユが第4回十字軍に参加したことが記されている。19世紀末から20世紀初頭にかけてはフィロキセラの被害を受け、アメリカ系台木への接ぎ木によって復興した。第一次世界大戦ではドイツ軍の占領下に置かれ、戦後1924年にアール・デコ様式で再建された教会(エグリーズ・サン=ティモテー=エ=サン=アポリネール)が今もその歴史を伝えている。

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「Vandeuil」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報