Branscourt / ブランスクール

ブランスクールはモンターニュ・ド・ランス西端、ヴェスル川沿いに広がるオートル・クリュの小村。約30haの畑ではピノ・ノワールが半数近くを占め、東向きの穏やかな斜面が生む繊細な果実味が特徴だ。2020年以降、新世代の独立生産者が産地の個性を発信し始めている。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51140
面積 : 3.72 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Courcelles-Sapicourt, Savigny-sur-Ardres, Jonchery-sur-Vesle, Vandeuil,

「Branscourt」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de la Vesle
格付け86% Autre Cru [?]
栽培面積29.9 ha
- Chardonnay4 ha (13.4%)
- Pinot Noir14.5 ha (48.5%)
- Pinot Meunier11.4 ha (38.1%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ブランスクールではピノ・ノワール(約49%)が主役を担い、東向き緩斜面でゆっくりと熟した果実が赤系ベリーの香りと穏やかな渋みの骨格を形成する。ピノ・ムニエ(約38%)が加わることで口当たりに丸みと親しみやすい柔らかさが生まれ、シャルドネ(約13%)が酸の骨格を引き締める役割を果たす。 粘土質砂の土壌が特有の鉱物的な余韻を生み出すため、アペリティフとしてのブリュットから、ゼロ・ドサージュ(砂糖無添加)の辛口スタイルまで幅広い表現が可能だ。新世代グロワーが手がける低介入醸造のキュヴェは、シャンパーニュの新しい産地個性に興味を持つ探究者に向いている。

テロワール

ブランスクールはヴァレ・ド・ラ・ヴェスル流域に位置し、ランスから西へ約18kmの地点にある。コミューン内を流れるヴェスル川の左岸(南側)に沿って標高71〜195mの地形が広がり、葡萄畑はコミューン西側に集中して主に東向きの緩い斜面を形成している。 畑は粘土質砂(clayey sands)を基盤とし、ツリテラ・コミュニス(角塔貝)やヴェネリカルディア・プラニコスタなどの海洋性化石を豊富に含む。石灰岩質を主体とするモンターニュ・ド・ランス中核部の畑とは性格が異なり、保水性と鉱物性を併せ持つ独特の表情が生まれる。 気候は大陸性海洋気候(Cfb)に属し、年平均気温は約10.3〜10.7℃、年間降水量は710〜730mm程度。日照はやや控えめで降水量は年間を通じて均等に分布するため、葡萄の成熟は穏やかに進む。隣接するクールセル=サピクールやサヴィニー=シュル=アルドルと同様にランス山塊の影響を受けつつも、ヴェスル川渓谷の湿潤な微気候がここ独自の酸味の輪郭を育てる。粘土質砂がもたらす保水力は乾燥年でも根系への水分供給を安定させ、ビンテージを問わない一定の果実味の充実を支えている。

詳細

ブランスクールはモンターニュ・ド・ランスの西端、ヴァレ・ド・ラ・ヴェスル流域に属するコミューンで、ランスから西へ約18km、フィスムから東へ約13kmの位置にある。コミューン全体の面積は約372haで、うち葡萄畑は29.90haにとどまる小規模な村だ。ヴェスル川左岸(南側)の低地から南西の丘陵にかけて標高71〜195mの地形が連なり、畑はコミューン西部の東向き緩斜面に集中している。北にはジョンシェリー=シュル=ヴェル、東南東にはクールセル=サピクール、南西にはサヴィニー=シュル=アルドル、北西にはヴァンダイユと隣接する。

テロワールの特徴

ブランスクールのテロワールを際立たせるのは粘土質砂(clayey sands)を主体とする土壌だ。この地層にはツリテラ・コミュニス(角塔貝)やヴェネリカルディア・プラニコスタなど海洋性化石が豊富に含まれており、エシェル・デ・クリュで86%の評価を受けるこの村の畑に独特のミネラル感をもたらしている。石灰岩や白亜質を主体とするモンターニュ・ド・ランスの他コミューンとは土壌の性格が異なり、粘土質砂は保水性に優れる半面、水はけも確保されているため乾燥年でも安定した果実の充実を支える。気候は大陸性海洋気候(Cfb)に属し、年平均気温は約10.3〜10.7℃、年間降水量は710〜730mm程度で、冬季は平均約3℃の冷涼な環境が続く。日照がやや控えめで降水量が均等に分布することで、葡萄は過熟に傾かず穏やかに成熟する。ヴェスル川渓谷の微気候がもたらす適度な湿潤さが、果実の酸度を保つうえで重要な役割を担っている。

Champagne J. M Gandon

ブランスクールで現在知られる唯一のレコルタン・マニピュラン(RM)はChampagne J. M Gandonだ。主宰するヴィクトール・ガンドンは曽祖父母の代からこの村で栽培を続けてきた家系の出身で、父ジャン=マリーも畑を管理していたが醸造は行わなかった。ヴィクトールは大手メゾンでビノフォレストリー部門の責任者を務める傍ら醸造家の道を歩み、2020年ヴィンテージを初リリースした。 使用する区画「L'Aubière」はわずか0.31haの小区画で、1973〜1974年に植樹されたピノ・ノワール95%/ピノ・ムニエ5%の老樹が揃う。畑は東向き・標高約140mの小河川沿いに位置し、農薬・除草剤を一切使用しない栽培を実践。セラーでは重力充填・自然酵母による自然発酵・マロラクティック発酵は任意・ゼロ・ドサージュ(糖分無添加)・無加硫(亜硫酸不使用)を徹底した低介入醸造を行っている。キュヴェ「Les Pièces」は初リリース分1,350本が収集家やソムリエから注目を集め、シャンパーニュの新世代グロワールを代表する一軒として認識されている。

地名の由来と歴史

ブランスクールの地名の最古の記録は1066年の「Branzoncurtis」に遡る。その後 Brancecort(1207年)、Brancecurt(1212年)、Branchecort(1248年)、Brancecourt(1303〜1312年)などの表記を経て、現在の「Branscourt」に定着した。INSEEコード51081、郵便番号51140のこの村は現在も人口308人(2023年)の静かなコミューンで、コミューン内を流れるリュイソー・ド・ラ・クレピーヌ川が風景に彩りを添えている。

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「Branscourt」を拠点とするシャンパン銘柄

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参考情報