Savigny-sur-Ardres / サヴィニー=シュル=アルドル

サヴィニー=シュル=アルドルは、ヴァレ・ド・ラルドルのアルドル川沿いに広がるオートル・クリュの村。栽培面積の約78%をピノ・ムニエが占め、ヴァレ・ド・ラルドル随一のムニエ産地として独自の個性を放つ。35軒の生産者が南〜東向きの斜面で、フルーティで親しみやすいシャンパンを生み出す。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51170
面積 : 8.95 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Treslon, Rosnay, Courcelles-Sapicourt, Branscourt, Faverolles-et-Coëmy, Serzy-et-Prin, Vandeuil,

「Savigny-sur-Ardres」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de l'Ardre
格付け86% Autre Cru [?]
栽培面積92.9 ha
- Chardonnay5.8 ha (6.2%)
- Pinot Noir14.8 ha (15.9%)
- Pinot Meunier72.3 ha (77.8%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の約78%をピノ・ムニエが占めることが、この村のシャンパンの性格を決定づけている。ムニエ主体のシャンパンはベリー系の果実香と柔らかな丸みが前面に出やすく、若いうちから心地よく飲める親しみやすさが特徴だ。シャルル・ドゴデのようにシャルドネとピノ・ノワールを合わせて複雑さを加えるスタイルもあれば、ムニエ100%のブラン・ド・ノワールをオーク樽熟成・長期シュール・リーで仕上げるなど、素材の個性を深堀りする試みも生まれている。シャンパーニュ初心者が「ムニエらしい飲みやすさ」を体感するには最適な産地のひとつで、ヴァレ・ド・ラルドルの地域性を知る入口としても好適だ。

テロワール

サヴィニー=シュル=アルドルは、モンターニュ・ド・ランス北西端に位置し、アルドル川が刻む谷に沿って葡萄畑が広がる。標高82mから232mの幅広い高低差を持ち、畑は主に南〜東向きの緩やかな斜面に展開する。村の西側ではセルジー=エ=プランへと続く帯状の区画が連なり、北東側にはルイソー・ド・ラ・ヴァレー上方にも別の畑が点在する。 土壌は粘土石灰岩質(argilo-calcaire)で構成される。この土壌はピノ・ムニエの果実味と丸みを引き出す性質を持つとされており、92.90 haの総栽培面積のうち72.30 haをピノ・ムニエが占めるという品種構成の偏りはこの土壌との親和性を反映している。アルドル川が形成する谷の地形は冷気の流れを緩和し、春霜や夏の過熱から葡萄を守る保護機能を果たす。隣接するロネやトルスロンと同様にムニエ主体の産地だが、サヴィニー=シュル=アルドルは特に南〜東向き斜面の日照条件が安定しており、果実の熟度が得やすい環境にある。

詳細

サヴィニー=シュル=アルドルは、モンターニュ・ド・ランス北西端のヴァレ・ド・ラルドルに属するコミューンで、アルドル川が刻む穏やかな谷地形の中に位置する。コミューン総面積は895 haで、人口は約255人(2022年)と小規模な農村集落だ。北北東にヴァンダイユ、北東にブランスクール、東北東にクールセル=サピクール、東にロネ、東南東にトルスロン、南南東にファヴロル=エ=コエミー、南西から北西にかけてはセルジー=エ=プランと接しており、ヴァレ・ド・ラルドルを構成する村々に囲まれている。格付けはオートル・クリュで、エシェル・デ・クリュは86%。

葡萄畑は南〜東向きの緩やかな斜面に広がり、土壌は粘土石灰岩質。この土壌がピノ・ムニエの持つ果実味と柔らかさを引き出すとされており、総栽培面積92.90 haのうち72.30 haをムニエが占める。ピノ・ノワールは14.80 ha、シャルドネは5.80 haに留まり、ヴァレ・ド・ラルドル全域に共通するムニエ主体の産地像を色濃く体現している。アルドル川の谷が生む地形的な保護効果により、春霜や気温の急変から葡萄を守る穏やかな環境が整っている。

シャルル・ドゴデ(Charles Degodet)は、モンタザン修道院の旧納屋(Grange de l'abbaye)を醸造所として活用する家族経営のRCで、2.3 haの畑を有する。持続可能なシャンパーニュ栽培(VDC)認証を取得しており、グランド・レゼルヴ(シャルドネ50%+ピノ・ノワール50%の一部樽熟成)、ブラン・ド・ブラン(一部樽熟成)、そしてミレジム・ロワイヤル(ピノ・ノワール老木100%、完全樽熟成)という個性的なラインナップを展開する。歴史的建造物を舞台に、ムニエに頼らないスタイルを確立している点がヴァレ・ド・ラルドルでは異彩を放つ。

  • ジャン・フランソワ・ブルネル(Jean François Brunel):住所はサヴィニー=シュル=アルドルだが、畑は隣接するプルミエ・クリュ村のジュイ=レ=ランスに属しコープ組合員として活動するRC。2 haの畑にピノ・ムニエ50%、ピノ・ノワール30%、シャルドネ20%を栽培し、年産10,000本規模。ヴィエイユ・ヴィーニュ・ミレジメやブラン・ド・ブラン(エクストラ・ブリュット、樽発酵)をリリースしている。
  • J.ゴバンス(J. Gobancé):レコルタン・マニピュラン(RM)として、ヴァレ・ド・ラ・マルヌやヴァレ・ド・ラルドルを中心に5コミューンにまたがる計10 haの畑を管理する。トップキュヴェ「アンヌ=エリザベート(Anne-Elisabeth)」はシャルドネ50%+ピノ・ムニエ50%で仕上げるブレンド。複数の産地からブドウを集め多様なテロワールを統合するスタイルが特徴だ。

村の歴史はガロ・ローマ時代に遡り、当時は「サビニアクム(Sabiniacum)」と呼ばれていた。これは「サビヌス(Sabinus)の領地」を意味するラテン語名で、現在の村名の起源となっている。村はモンタザン修道院(Abbaye de Montazin)とプランの城(Château de Prin)の間に位置し、1641年7月にはルイ13世のランス滞在中にリシュリュー枢機卿がプランの城に宿泊したという記録が残る。さらに1940年5月21日、ドイツ軍侵攻下においてシャルル・ド・ゴール大佐がこの地で最初のラジオ演説を行ったとされており、村の地名は近現代史の転換点にも刻まれている。

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「Savigny-sur-Ardres」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報