Georges Fleury / ジョルジュ・フルーリーは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Crugnyを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Georges Fleury / ジョルジュ・フルーリー

Georges Fleury

ジョルジュ・フルーリー

ジョルジュ・フルーリーは、ランスから西へ約20km、冷涼なヴァレ・ド・ラルドルのクリュニー村で7haの自社畑を耕す家族経営の造り手です。畑はすべて有機農法で管理し、区画ごとに個別に醸造して土壌の違いを映し出します。ピノ・ムニエを主役に据えた、食卓に寄り添うシャンパーニュです。

基本情報

地区Montagne de Reims / モンターニュ・ド・ランス
- Vallée de l'Ardre / ヴァレ・ド・ラルドル
51170 Crugny / クリュニー
所在地3 chemin du Bon Martin, 51170 Crugny (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-georges-fleury.fr/
SNS@champagnegeorgesfleury
製造業者種別RM
インポーターアドヴィス株式会社
生産者表記Lucas Fleury
関連銘柄familygroup

商品更新情報

特徴・スタイル

ジョルジュ・フルーリーの味わいを決めているのは、ヴァレ・ド・ラルドルという冷涼な立地です。クリュニー村の気温は周辺の産地より最大5℃低く、ブドウは酸をしっかり残したままゆっくりと熟します。その酸が、細く伸びるような輪郭をワインに与えます。 畑の主役はピノ・ムニエで、丸みのある果実味が骨格の内側をやわらかく満たします。ドザージュはレンジ全体でエクストラ・ブリュットの4g/L。甘みに頼らない分、ブドウそのものの質感がまっすぐ伝わります。派手に香りを主張するタイプではなく、料理の隣に置いたときに輪郭が立ち上がる、いわゆるガストロノミックな一杯です。

歴史・ブランドストーリー

ブランド名に刻まれたジョルジュ・フルーリーは、フィロキセラ禍で壊滅したクリュニー村の畑を1950年代に再生させた一族の先人です。荒れた斜面にふたたびブドウを植え直したその仕事がなければ、今日のこの土地のシャンパーニュはありませんでした。 畑は世代を越えて受け継がれ、先代のパスカル・フルーリーの時代には1965年に植えられた古い樹を軸に、村のなかで少しずつ区画が整えられていきます。転機は現当主ルカ・フルーリーの帰郷でした。建築を学び、ブルゴーニュとアヴィーズでワイン造りの現場を経験した彼は、2017年に実家へ戻り、父とともに畑とセラーに立ちます。 ルカが選んだのは、自分の名を掲げることではなく、畑を蘇らせた先人の名を掲げることでした。2020年にはAB(有機農業)認証を取得し、7haすべてを有機農法に切り替えています。先人が取り戻した土地を、次の世代へさらに健やかな姿で渡す。その意思がブランド名に込められています。

詳細

クリュニー村は、ランスから西へ約20kmほど離れたヴァレ・ド・ラルドルにあります。名の知られたモンターニュ・ド・ランスとは尾根を隔てた別の谷で、同じマルヌ県にありながら気候の条件がはっきりと異なります。周辺の産地と比べて気温は最大5℃低いとされ、この冷たさがブドウの成熟をゆるやかにし、収穫まで酸を保たせます。ジョルジュ・フルーリーが自社畑をこの村の内側だけに置いているのは、その条件を余さず映すためです。

自社畑は7haで、すべてクリュニー村内に広がる22の区画で構成されています。品種の内訳はピノ・ムニエが約3.5ha、シャルドネが2ha、ピノ・ノワールが1.5ha。1965年に植えられた樹がいまも残る一方、2015年にシャルドネ、2022年にピノ・ノワールを植え足しており、樹齢の異なる区画が併存する構成になっています。

土壌は粘土石灰岩から砂質のものまで幅があり、区画ごとに表情が違います。ジョルジュ・フルーリーはこの差を平均化せず、区画を個別に醸造して土壌ごとの性格を残す方針を取っています。7haという規模は決して大きくありませんが、22に分かれた区画をそれぞれ別の素材として扱えば、ブレンドの選択肢はむしろ広がります。

栽培は全面積で有機農法に基づいており、除草剤や合成農薬は使いません。2020年にはAB認証を取得し、畑の管理方法を第三者が確認できる形に整えています。冷涼で湿度の高い谷での有機栽培は、病害のリスクと隣り合わせの選択でもありますが、土壌の力を引き出すという目的からすれば譲れない前提です。

栽培・生産データ
自社畑面積7ha
区画数22区画
ピノ・ムニエ約3.5ha
シャルドネ2ha
ピノ・ノワール1.5ha
年間生産量約24,000本
ドザージュ4g/L(エクストラ・ブリュット)
環境認証AB(有機農業)/2020年取得

醸造方針

収穫したブドウは、区画ごとに分けたまま仕込まれます。セラーは重力を利用してブドウをタンクへ落とす設計とされ、果実に負担をかけるポンプを介さずに搬送されます。一次発酵は培養酵母を加えず、ブドウに付着した酵母による自然発酵で進められます。

熟成の中心はステンレスタンクで、張りのある酸と果実の輪郭をそのまま保つことを狙います。これに対して全体の約40%は使用済みのバリック(小樽)で熟成させ、質感に丸みと厚みを加えます。新樽ではなく使い込まれた樽を選ぶのは、木の香りを付けることが目的ではなく、樽を通したわずかな酸素との接触によってワインをほどくためです。

区画ごとに仕上がったワインは、最終段階で目的に応じて組み合わされます。土壌の違いを消さずに保ってきたからこそ、ここで選べる素材の幅が生まれます。仕上げのドザージュはレンジを通してエクストラ・ブリュットの4g/Lに抑えられています。年間の生産量は約24,000本とされ、シャンパーニュ全体から見ればごく小さな規模です。区画ごとの違いを追いかける造りは、この規模だからこそ成立しています。

有機栽培への取り組みと生産者コミュニティ

ジョルジュ・フルーリーにとって有機栽培は、認証を取ることそのものが目的ではありません。フィロキセラで一度失われた畑を先人が取り戻し、世代を越えて受け継いできたという成り立ちがあるため、土地を消耗させない管理は事業の前提として位置づけられています。2020年のAB認証取得は、その姿勢を外部から検証可能な形にした節目でした。

現当主のルカ・フルーリーは、有機栽培を実践するシャンパーニュ生産者たちの集まりにも顔を出し、関連イベントに登壇しています。少人数で畑と醸造を回す造り手にとって、同じ方法を選んだ生産者同士で経験を持ち寄る場は、技術面でも精神面でも支えになります。クリュニーという知名度の高くない村から、有機栽培という共通言語を通じて外の世界とつながっている点は、このメゾンの現在地をよく表しています。

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