Troissy-Bouquigny / トロワシー=ブキニー

トロワシー=ブキニーは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュ(マルヌ川左岸)に広がるトロワシー村内の小集落で、ピノ・ムニエが畑の約85%を占めるオートル・クリュの産地。果実味あふれる柔らかいスタイルと、個性派グロワーによる単一区画キュヴェが注目を集めており、ピノ・ムニエの奥深さを知りたい方にぜひ試してほしい一杯が生まれます。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51700

特徴

トロワシー=ブキニーを語るうえで外せないのは、ピノ・ムニエのポテンシャルだ。赤スグリやブラックベリーを思わせる親しみやすい果実感に、左岸特有のやわらかな口当たりが重なり、シャンパーニュ初心者でも取っつきやすいスタイルに仕上がる。一方で、Champagne Xavier Leconteの「La Croisette」(100%ピノ・ムニエ)や「Saignée 2 Terroirs」(2つのテロワールのピノ・ムニエを使ったロゼ)のように、単一区画・木樽熟成を取り入れることでより複雑な深みも表現できる。食事との相性も幅広く、鶏肉や豚肉のグリル、きのこを使ったリゾットなど、日常の食卓で気軽に楽しめる懐の深さがある。

テロワール

トロワシー=ブキニーの畑は、マルヌ川左岸の緩やかな丘陵斜面に展開する。土壌は粘土石灰質(argilo-calcaire)が基調で、保水性と適度な排水性のバランスがピノ・ムニエの生育に特に優れた環境をつくる。斜面は主に北向きで、直射日光をやや遮るぶん、ブドウの成熟がゆっくり進み、果実の酸と甘みのバランスが整いやすい。 隣接するマルイユ=ル=ポール(東)やドルマン(西)と共にマルヌ左岸の栽培地帯を形成しているが、ブキニー周辺は微地形の変化に富み、区画ごとのエクスポジション(向き)が多様なため、単一区画ものの個性が際立ちやすい。右岸のヴァンディエールヴェルヌイユと比較すると、より柔らかく丸みのある果実感が前面に出るのが左岸らしい特徴だ。こうした粘土質土壌のやわらかな保水力と多様な斜面方位が、ピノ・ムニエ由来の丸みある果実味とミネラル感を同時に引き出す鍵となっている。

詳細

トロワシー=ブキニーは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ内の小地区であるヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュ(マルヌ川左岸地区)に属する集落(ハムロ)で、行政上はトロワシー(Troissy)コミューンの一部をなす。エペルネから西に約18km、A4高速道路21番出口(ドルマン)に近く、交通アクセスにも恵まれた立地だ。北北東にはマルヌ右岸のヴァンディエール、北西に同じく右岸のヴェルヌイユ、東にマレイユ=ル=ポール、西にドルマンが隣接する。「Bouquigny-Troissy」と表記される場合もあるが、シャンパーニュ格付け上は独立した村としては扱われず、親コミューンのトロワシーに準ずるオートル・クリュとして分類される。ただし生産者のラベルや住所表記として「Troissy-Bouquigny」が頻繁に使われるため、champagne7.comではサブコミューンとして個別に掲載している。

テロワール詳細

土壌の主体は粘土石灰質(argilo-calcaire)で、マルヌ左岸一帯に共通する特徴を持つ。ブドウ畑は緩やかな北向き斜面に広がり、ゆっくりとした成熟がもたらすフレッシュな酸と、粘土質の保水力による丸みのある果実感が同居する。親コミューンのトロワシー全体で栽培面積は約350haに及び、ピノ・ムニエが約294haと圧倒的な主役を占める。シャルドネは約26ha、ピノ・ノワールは約31haにとどまる。エシェル・デ・クリュは白・黒ともに80%。区画ごとの微地形の違いが多様なエクスポジションを生み出しており、単一区画キュヴェの表現力を高める要因となっている。

主要生産者

Xavier Leconteレコルタン・マニピュラン)はブキニーのハムロに本拠を置く家族経営の生産者で、6代にわたり畑を守り続けている。ヴィニュロン・アンデパンダン(独立栽培者組合)会員でもあり、トロワシー、ドルマン、マルイユ=ル=ポール、ヴァンディエール、アイに計10haの畑を所有。単一区画キュヴェ「Le Clos de Poiloux」(100%ピノ・ノワール)、「La Croisette」(100%ピノ・ムニエ)、「Le Charme d'Anaïs」(部分木樽熟成ブラン・ド・ブラン)など個性的なラインナップを揃え、Guide HachetteDecanter、IWCなどの国際的な評価誌でも入賞実績を持つ。2つのテロワールのピノ・ムニエを使ったロゼ「Saignée 2 Terroirs」は、マルヌ左岸らしい果実感とテロワールの対比を楽しめる意欲作だ。

Charles Orban(RM)は1770年創業のトロワシーを代表する老舗で、HVE(高環境価値)認証を取得した25ha以上の畑を管理する。1996年よりラプノー家が経営を引き継ぎ、年産約20万本規模を誇る。同生産者の資料は、この一帯のテロワールが温暖な気候と多様なエクスポジションの恩恵を受けることを詳しく記録している。

リュー・ディ(単一区画)と歴史

「La Croix Joly」はトロワシー村の南東、緩やかな北西向き斜面に広がる区画で、Dehours et Fils(マルイユ=ル=ポール)が老樹ピノ・ムニエの単一区画シャンパーニュおよびコトー・シャンプノワ(赤スティルワイン)を生産していることで知られる。ブキニーという集落名は古くから地名台帳に記録されており、トロワシー村と一体として長くマルヌ左岸のブドウ栽培を担ってきた。19世紀末のフィロキセラ禍を経て再植栽が進んだ際にもピノ・ムニエが主軸として選ばれ、今日の品種構成の礎となっている。グロワー主導の個性的な造りが近年の自然派・小規模生産者ブームと合流し、ブキニーを含むトロワシー一帯は再び注目を集めつつある。

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「Troissy-Bouquigny」を拠点とするシャンパン銘柄

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