Verneuil / ヴェルヌイユ

ヴェルヌイユはマルヌ川右岸に広がるヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ最大級の栽培面積を誇る村。オートル・クリュながら356 haの広大な畑を持ち、ピノ・ムニエが全体の7割を占める典型的な右岸スタイルの産地だ。個性派グロワーが織りなす果実味豊かなシャンパンが、近年注目を集めている。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51700
面積 : 13.14 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Dormans, Vincelles, Champvoisy, Troissy, Vandières, Passy-Grigny,

「Verneuil」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Droite
格付け86% Autre Cru [?]
栽培面積356.2 ha
- Chardonnay37.2 ha (10.4%)
- Pinot Noir63.8 ha (17.9%)
- Pinot Meunier255 ha (71.6%)
- その他0.2 ha (0.1%)

特徴

ヴェルヌイユではピノ・ムニエが栽培面積の約72%を占め、エオセン砂質・粘土質土壌が保水性と果実の熟度を高める。このため村産のシャンパンは、赤い果実のやわらかな香りとふっくらとした丸みのあるボディが特徴だ。ノン・ヴィンテージのブレンド原料として大手メゾンに供給される一方、個性的なキュヴェも生まれている。Jacques Copinの「Cuvée Originelle」はピノ・ノワール主体をアルゴンヌ樽で醗酵・熟成した複雑な仕上がりで、単一村の深みを見せるスタイル。Legrand-Latourの「EOCÈNE」はシャルドネとピノ・ムニエを半々に組み合わせ、エオセン地層のミネラル感とウェイトを表現する。土壌と品種構成のためブラン・ド・ブランは稀少で、ピノ品種の果実感を存分に楽しみたいワイン好きに向いた産地だ。

テロワール

ヴェルヌイユはヴァレ・ド・ラ・マルヌ右岸のサブリージョン、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに属する。マルヌ県エペルネ郡に位置し、村の中心はラ・スモワーニュ川沿いの葡萄畑の中にある。標高67 m、コミューン総面積13.14 km²のうち356 haを葡萄園が占める。 葡萄畑はラ・スモワーニュ川の東西両斜面とマルヌ川に面した斜面に展開している。西側は隣村ヴァンセルの畑と連続し、南向きおよび東〜北向きの緩やかな斜面で構成される。東側はヴァンディエールの畑と連続する南南西向きの斜面で、北部にはパッシー=グリニーとの境界付近に南東向きの区画が広がる。 土壌はエオセン期(始新世、約3400〜5600万年前)の地層を基盤とし、粘土質砂地・砂地・緑粘土が主体。このエオセン砂質土壌は保水性が高く、ピノ・ムニエの栽培に適した環境を提供する。村東のリュー・ディ「La Ravinne」は南南西向きの高位斜面で、シャルドネも栽培される好条件の区画として知られる。こうした多様な斜面と土壌の組み合わせが、果実の熟度と柔らかさを引き出すヴェルヌイユのシャンパンスタイルを根底で支えている。

詳細

ヴェルヌイユはヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ(マルヌ川右岸)に位置するコミューンで、マルヌ県エペルネ郡に属する(INSEE: 51609)。東にヴァンディエール、北にパッシー=グリニー、北西にシャンヴォワジー、西にヴァンセル、南東にトロワシー、南西にドルマンを隣接する。村の中心はラ・スモワーニュ川沿いの葡萄畑の中に形成されており、マルヌ川岸から約1 km内陸に位置する。

テロワール

エシェル・デ・クリュ86%のオートル・クリュ格付けを持ち、総栽培面積356 haはマルヌ渓谷右岸のなかでも規模の大きな産地のひとつだ。エオセン期(始新世)の砂質・粘土質・緑粘土の混合土壌が卓越し、保水性の高い地質がピノ・ムニエ(255 ha・約72%)の優勢な品種構成を生む素地となっている。村東のリュー・ディ「La Ravinne」は南南西向きの高位斜面で、かつてLeclerc-Briantがビオディナミ農法で管理した区画として知られる。隣接する「Les Quatrièmes」ともに、地質に由来するテロワール表現を重視する生産者が注目する区画だ。

主要生産者

ヴェルヌイユで最も注目を集めるグロワーがJacques Copinだ。4コミューンに計10 haの畑を持ち(ピノ・ムニエ66%、ピノ・ノワール21%、シャルドネ13%)、年産約75,000本を生産するレコルタン・マニピュラン(RM)。代表作「Cuvée Originelle」はピノ・ノワール80%にピノ・ムニエ20%を合わせ、アルゴンヌ産樫樽で醗酵・熟成したテット・ドゥ・キュヴェ。果実味と木樽由来の複雑さが溶け合う構造的なスタイルだ。「Polyphénols」はピノ・ノワールとシャルドネのヴィンテージ・キュヴェで、Les Carreaux区画のブドウを使用する。

地質をテーマにしたキュヴェで注目されるのがLegrand-Latourだ。「EOCÈNE」はシャルドネ50%とピノ・ムニエ50%のブレンドで、エオセン土壌のミネラル感とウェイトを前面に打ち出す。

大手ネゴシアン・マニピュラン(NM)もこの村に重要な足場を持つ。Joseph Perrierは1825年創業の老舗で、自社畑21 haのうち12 haがヴェルヌイユのピノ・ムニエ畑。Lansonは2011年にLeclerc-Briantから13 haを取得し、有機農法を継続。そのうち8 haを有機認証シャンパン「Green Label」の原料として使用している。

  • Legouge Copin:RC(レコルタン・コオペラトゥール)。主にヴァンディエールに5 haを持ち、「Inspirations」(シャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ピノ・ムニエ5%)と100%シャルドネの「A Fleur de Note」が代表作。
  • Caillot-Thibault:RC。ヴィンテージ「Cuvée Prestige」(シャルドネ+ピノ・ノワール)を生産。
  • Laurent Godard:RC。5 ha(ピノ・ムニエ3.5 ha、ピノ・ノワール1 ha、シャルドネ0.5 ha)の自社畑を持つ。

歴史・補足

La Ravinne区画はかつてLeclerc Briantが単一畑シャンパン「Les Authentiques」を生産した場所だったが、Pascal Leclerc-Briantの死去(2010年)を機に畑はLansonへ売却され同シリーズは終了した。有機・ビオディナミ農法の系譜が現在のLanson「Green Label」に受け継がれている。コミューン内にはCoopérative Saint Vincentとl'Économeの2つのコオペラティブが存在し、複数のグロワーが醸造を委託。ニコラ・フィアット系のCentre Vinicole Champagneもこの地域のネットワークと関わりを持つ。

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