La Neuville-aux-Larris / ラ・ヌーヴィル=オー=ラリ

ラ・ヌーヴィル=オー=ラリは、栽培面積の実に94%をピノ・ムニエが占める、ヴァレ・ド・ラ・マルヌでも屈指の単一品種色が濃い村です。格付けはオートル・クリュながら、谷あいの斜面が育む果実味豊かな一本に出会える期待が高まります。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51480
面積 : 1.64 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Jonquery, Belval-sous-Châtillon, Baslieux-sous-Châtillon, Champlat-et-Boujacourt, Chaumuzy, Cuchery,

「La Neuville-aux-Larris」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Droite
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積6.9 ha
- Chardonnay0.3 ha (4.3%)
- Pinot Noir0.1 ha (1.4%)
- Pinot Meunier6.5 ha (94.2%)
- その他0 ha (0%)

特徴

圧倒的なピノ・ムニエ比率が生むのは、丸みのある果実味と親しみやすい口当たりが前面に出るスタイルです。少量のシャルドネピノ・ノワールを織り交ぜる生産者も多く、例えばLasseaux & Filsのミレジムはシャルドネ主体の3品種ブレンド、Patis-Pailleはピノ・ムニエ2対シャルドネ1の配分です。樽発酵で厚みを加えるジャック・ドヴィリエ・エ・フィスのような造り手もいます。気取らない果実味とやわらかな酸が魅力なので、肩肘張らずグラスを傾けたい食前酒の時間や、鶏肉料理との気軽な一杯にぴったりの一本が見つかるはずです。

テロワール

ラ・ヌーヴィル=オー=ラリの畑は、Ru de Belvalという小川が刻んだ湾曲した谷の奥に抱かれるように広がっています。村の南側、隣接するキュシュリーの斜面と一体をなすブロックの中でも上部にあたる位置を占め、南から南西向きの傾斜地が連なる点が特徴です。標高はおよそ200〜246mとマルヌ右岸では中〜高所に位置し、谷の奥まった立地ゆえに周囲の丘陵が冷涼な風をやわらげる小気候を生み出します。栽培面積の94%がピノ・ムニエという構成は、シャルドネやピノ・ノワールを交えるマルヌ右岸の村々の中でも際立って単一品種に寄った内容で、この谷筋の地形が古くからピノ・ムニエの適地として選び続けられてきたことを物語っています。

詳細

ラ・ヌーヴィル=オー=ラリはヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに属する小村で、マルヌ川右岸の谷あいに位置します。北にシャンプラ=エ=ブジャクール、北東にショミュジー、南東にベルヴァル=ス=シャティオン、南にキュシュリー、南西にバリュー=ス=シャティオン、西にジョンクリーと、6つの村に囲まれる立地です。コミューン面積は164ha、人口188人(2023年)と小規模ながら、Ru de Belvalという小川が形成した谷の奥まった一画に静かに畑が広がっています。

ぶどう畑は村の南側に集中し、キュシュリーの斜面と連続するブロックの上部に位置します。南から南西向きの傾斜地が中心で、標高は200〜246mのレンジに収まります。CIVCの統計では栽培比率はピノ・ムニエ95.7%、ピノ・ノワール1.4%、シャルドネ2.9%と記録されており、現行データの94%という数値とあわせて、この村が一貫してピノ・ムニエを基軸とした栽培を続けてきたことがうかがえます。

主要生産者

村を代表する造り手の一軒がドミニク・ブラールです。著名なネゴシアン・マニピュランであったRaymond Boulardが2010年の世代交代を機に3生産者へと分割された際に誕生した一軒で、Mailly-Champagneをはじめ8つの村にまたがる畑を受け継いでいます。ヴィンテージ「Singularis」はシャルドネ50%、ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ20%という、村の主流とは一線を画す多品種ブレンドで知られています。

  • Charbonnier-Audebert(RM)— Cuisles、Belval-sous-Chatillon等にも畑を持ち、年産約3,500本の小規模生産者
  • ジャック・ドヴィリエ・エ・フィス(RM)— 樽発酵のキュヴェ・エレガンスを手がける
  • Lasseaux & Fils — 3品種ブレンドのミレジムとブラン・ド・ブランを展開
  • Patis-Paille(RM)— 樽発酵のトップキュヴェ「Origo」を擁する
  • Christophe Savoye(RM)— 5.5haを所有し年産約30,000本、シャルドネとピノ・ノワール各50%のヴィンテージを生産
  • グージレ・ルシェ
  • Coopérative Vinicole l'Entraide — 村内の協同組合

歴史的には、第一次世界大戦で戦没した英国兵士を葬る英国軍事墓地が村内に置かれており、この地域がかつて戦火に近い場所であったことを今に伝えています。近年のシャンパーニュ史においては、Raymond Boulardの分割が特筆される出来事です。分割前は8村にまたがる10.25haの畑を有し、2004年以降は一部でビオロジック(有機栽培)認証を取得していました。分割後、ドミニク・ブラールとHélène Bertaux-Boulardはいずれもラ・ヌーヴィル=オー=ラリを拠点とする一方、ビオロジックの取り組みを継承したのはFrancis Boulard & Fille(Cauroy-lès-Hermonville)でした。こうした経緯は、小さな村ながら家族経営の継承と分岐がシャンパーニュ生産の現場に色濃く反映されていることを示す好例といえます。

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