Belval-sous-Châtillon / ベルヴァル=ス=シャティオン

ベルヴァル=ス=シャティオンは、畑の約9割をピノ・ムニエが占める、まさにムニエ偏愛の村。格付けはオートル・クリュながら、マルヌ川右岸の緩やかな谷あいが育む果実は、ふっくらと柔らかで、口当たりはどこまでも優しい。気取らずに楽しめる、毎日の食卓に寄り添う一杯がここにあります。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51480
面積 : 7.15 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Chaumuzy, La Neuville-aux-Larris, Cuchery, Fleury-la-Rivière, Venteuil, Damery, Cœur-de-la-Vallée,

「Belval-sous-Châtillon」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Droite
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積78.4 ha
- Chardonnay3.4 ha (4.3%)
- Pinot Noir5.8 ha (7.4%)
- Pinot Meunier69.1 ha (88.1%)
- その他0.1 ha (0.1%)

特徴

畑の主役はピノ・ムニエ。その果実から生まれるシャンパンは、黄色い果実を思わせるふくよかさと、角の取れた柔らかな口当たりが身上で、肩肘を張らずに楽しめます。けれどこの村の面白さは、造り手が必ずしもムニエ一辺倒ではないこと。Robert FaivreFollet Ramillonのキュヴェにはシャルドネを4〜6割効かせたものもあり、ムニエの豊かな果実味に、シャルドネの軽やかさとミネラル感が重なります。普段の食卓で気軽に開けたい一杯としても、白身魚やクリームを使った料理の相手としても頼れる、懐の深いシャンパンです。

テロワール

ベルヴァル=ス=シャティオンは、マルヌ川右岸のヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに属し、ベルヴァル川(Ru de Belval)が刻んだ弧状の支谷の最奥部に、村が抱かれるように位置します。標高は129〜255メートルと幅があり、畑は大きく2つのブロックに分かれます。ひとつは北部のParadis集落周辺で、隣接するラ・ヌーヴィル=オー=ラリキュシュリーの畑へと連なるエリア。もうひとつは中心村の東側に広がる区画です。マルヌ本流沿いに一直線に並ぶ斜面とは異なり、弧を描く支谷の地形ゆえに斜面の向きは多方向に分かれ、傾斜も全体に穏やかです。それでも北部ブロックには日照に恵まれた南向き斜面が含まれ、区画ごとに表情が変わります。マルヌ右岸らしく冷涼で晩霜を受けやすいこの谷では、霜に比較的強く粘土質に適応するピノ・ムニエが古くから主役を担ってきました。多様な向きの緩斜面がゆっくりと育てた果実は、力強さよりもしなやかさと、丸みのある果実味をワインにもたらします。

詳細

ベルヴァル=ス=シャティオンは、マルヌ川右岸(北岸)に広がるヴァレ・ド・ラ・マルヌの右岸地区、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに属するコミューンです。村名の「ス=シャティオン(sous-Châtillon)」は、川を挟んで近接するシャティヨン=シュル=マルヌに由来し、いわば「シャティヨンの麓の村」を意味します。村はベルヴァル川(Ru de Belval)が刻んだ弧状の支谷の最奥部に抱かれるように立地し、コミューン全体の面積は約715ヘクタール、標高は129〜255メートルに及びます。中心集落のほかにParadis、La Poterne、La Charmoise、Préといった小集落を含み、エペルネから約15キロメートル、ドルマンから約21キロメートルの距離にある、右岸でも比較的奥まった丘陵地です。一帯はモンターニュ・ド・ランス地域自然公園の区域内に含まれます。

隣接するのは、北から東にかけてショミュジー、南東にフルーリー=ラ=リヴィエール、南にヴァントゥイユ、西にキュシュリー、北西にラ・ヌーヴィル=オー=ラリといった村々。さらに東方にはダムリーや、右岸の中核をなすクール=ド=ラ=ヴァレーが連なり、ピノ・ムニエを主役とするヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワらしい一帯を形づくっています。

テロワール

ブドウ畑は大きく2つのブロックに分かれています。ひとつはコミューン北部のParadis集落周辺で、隣接するラ・ヌーヴィル=オー=ラリやキュシュリーの畑へとまたがるエリア。もうひとつは中心村の東側に広がる区画です。斜面の傾斜は全体に穏やかで向きも多方向に分散しますが、北部ブロックには日照に恵まれた南向き斜面も含まれ、区画ごとに条件が異なります。

品種構成はピノ・ムニエが圧倒的で、総栽培面積78.40ヘクタールのうち約69ヘクタールを占め、その比率はおよそ9割に達します。シャルドネは3.40ヘクタール、ピノ・ノワールは5.80ヘクタールにとどまり、両者を合わせても全体の12%に届きません。これは冷涼で晩霜のリスクを抱えるマルヌ右岸の支谷ならではの構成で、霜に比較的強く粘土質に適応するムニエが選ばれてきた結果といえます。1997年から2013年にかけて栽培面積はほとんど変動せず、安定した生産規模が保たれてきました。

主要生産者

ベルヴァルは大手メゾンよりも小規模な栽培家が主役の村で、村内には多くの造り手が点在しています。なかでも村を代表するのが、レコルタン・マニピュラン(RM)のFollet Ramillonです。独立生産者の団体「ヴィニュロン・アンデパンダン」に名を連ね、ベルヴァルを含む複数の村に計約4.5ヘクタールの畑を所有します。「Follet-Ramillon」と「Follet」の2つのブランドを展開し、後者では一部にオーク樽発酵を採り入れた、より複雑なスタイルのキュヴェも手がけています。

もう一軒注目したいのがRobert Faivreです。村の畑構成からは意外なほどシャルドネ比率の高いヴィンテージ・シャンパンを生み出す造り手で、ムニエの里でありながら一様な味に収まらない、この村の懐の深さを体現しています。

  • Cabouat-Regnier:協同組合員系(RC)の生産者で、近隣の村に畑を持つ
  • Pascal Nolin:ブラン・ド・ブランや「Symphonie」をはじめ複数のキュヴェを展開する造り手

こうした小規模生産者に加え、大手メゾンのモエ・エ・シャンドンもコミューン内に畑の一部を所有しています。

歴史・由来

ベルヴァルの歴史は古く、11世紀にはこの地に5名の修道士と1名の院長を擁する小修道院(プリウレ)が存在していました。当初この土地はルーシー家(famille de Roucy)の所有でしたが、13世紀末にグランド・ソーヴ修道院(Abbaye de la Sauve-Majeure)へと譲渡され、シャンパーニュ伯ティボー2世が1140年頃にこの譲渡を追認しました。1197年には教皇ケレスティヌス3世の勅書にも「Belval」の名が記され、1207年には同修道院がラ・ヌーヴィル=オー=ラリ創設のために土地の一部を割譲しています。

第一次世界大戦では激戦地のひとつとなり、その戦禍を経て1921年5月30日に戦功十字章(Croix de guerre 1914-1918)が授与されました。村の墓地には、戦没者を悼む区画が今も設けられています。

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「Belval-sous-Châtillon」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報