Jonquery / ジョンクリー

ジョンクリーは栽培面積の77%をピノ・ムニエが占める、マルヌ川右岸らしさが凝縮された村です。格付けはオートル・クリュながら、果実味豊かで早くから楽しめるシャンパンを生み出す土地として、知る人ぞ知る存在になりつつあります。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51700
面積 : 4.34 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Olizy, Cuisles, Baslieux-sous-Châtillon, Romigny, Ville-en-Tardenois, Champlat-et-Boujacourt, La Neuville-aux-Larris,

「Jonquery」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Droite
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積42.3 ha
- Chardonnay3.5 ha (8.3%)
- Pinot Noir6.3 ha (14.9%)
- Pinot Meunier32.5 ha (76.8%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の77%を占めるピノ・ムニエが主役となり、ジョンクリーのシャンパンは赤い果実を思わせる丸みのある果実味とジューシーな口当たりが持ち味だ。シャルドネはわずか8%にとどまり、繊細さを支えるというより果実感を後押しする脇役として機能する。難しいことを考えずにグラスを重ねたくなる、親しみやすい味わいに仕上がりやすいのがこの村の個性。リリース後早い段階から飲み頃を迎えるため、特別な日というより、気取らない食卓やカジュアルな集まりで気軽に開けたい一本を探している人にこそ向いている。

テロワール

ジョンクリーのぶどう畑は村の南西側に広がり、隣接するOlizyの畑と地続きのブロックを形成している。斜面は東北東から南向きにかけて穏やかに開け、急峻さのない緩斜面が特徴だ。標高は114〜241メートルとコミューン内での高低差が大きく、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワに典型的な土壌構成を持つ。代表的なリュー・ディ「Le Clos Sainte Corneille」は南〜南東向きの斜面に位置し、Romigny側にも同名の区画が続くが、ジョンクリー側はその斜面上部を占める。気候は大陸性の影響を受けた海洋性気候で、冬は平均気温3℃まで下がる寒冷さを見せる一方、年間降水量は734〜756mmとシャンパーニュの中でもやや少なめだ。こうした穏やかな斜面と寒暖差のある気候が、ピノ・ムニエ中心の栽培構成と結びつき、果実の熟度を保ちながらも引き締まったブドウを育てる土台となっている。

詳細

ジョンクリーはヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区の中でもヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ、すなわちマルヌ川右岸(北岸)に位置する小村で、ル・ド・ジョンクリーと呼ばれる小川が流れる谷あいに集落が形成されている。コミューン面積は434ha、人口115人(2023年)という小規模な村で、モンターニュ・ド・ランス自然公園の区域内に含まれる。周辺には北北東にVille-en-Tardenois、東北東にChamplat-et-Boujacourt、東にLa Neuville-aux-Larris、南東にBaslieux-sous-Châtillon、南にCuisles、南西にOlizy、北西にRomignyと、複数の村が取り囲むように位置している。ランスまでは約26km、マルヌ川沿いの町ドルマンまでは約18kmの距離にあり、決して交通の要衝ではないが、自然公園の静かな環境に抱かれた立地といえる。

ぶどう畑は村の南西部に集中し、Olizyの畑と連続したひとつのブロックを形成している点がこの村のテロワールを理解するうえで重要だ。斜面は東北東から南向きにかけて緩やかに広がり、急斜面特有の凝縮感よりも、穏やかな日照と安定した熟度を得やすい地形になっている。標高差は114〜241メートルと村内でも幅があり、区画ごとの個性につながっている。代表的なリュー・ディである「Le Clos Sainte Corneille」は南から南東向きの斜面に位置し、Romignyとの境界をまたいで同名の区画が続くが、ジョンクリー側はその斜面の上半分を占める。気候面では、年間平均気温10.4〜10.7℃、年間降水量734〜756mmという、シャンパーニュ地方の中でもやや乾燥した大陸的海洋性気候に属する。冬の冷え込みは平均3℃と厳しく、日照もやや少なめだが、こうした条件がピノ・ムニエの安定した栽培を支えている。

主要生産者

オーギュスト・ユイバンは、1991年からIsabelle・Éric Ammeux夫妻が営むレコルタン・マニピュランで、ジョンクリーを代表する造り手のひとつだ。2005年以降はヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のFontaine-sur-Aÿにも畑を取得し、産地の異なるブドウを使ったヴィンテージシャンパンも手がけている。一部のキュヴェはポール・オウグスティンというブランド名でもリリースされており、ひとつの造り手が複数の顔を持つ点もこの村らしいエピソードだ。なお、Éric Ammeux氏はジョンクリーの現村長も務めている。

歴史・由来

ジョンクリーという地名が文献に初めて登場するのは1146年で、当時は「Jonqueriacum」と記されていた。その後「Jonqueri」(1222年頃)を経て「Jonquery」(1244年)という綴りに落ち着き、現在に至っている。語源はフランス語の「jonchère(葦やい草の群生地)」に由来し、さらに遡ればラテン語の juncus(い草・葦)にたどり着く。かつてこの土地に葦の茂る湿地が広がっていたことを物語る地名だ。村の規模は小さいながら、モエ・エ・シャンドンのような大手メゾンも畑を所有しており、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワの一村としてオートル・クリュ(エシェル84%)の格付けのもと、静かにブドウ栽培の歴史を重ねてきた村である。

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「Jonquery」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報