Auguste Huiban / オーギュスト・ユイバンは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Jonqueryを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Auguste Huiban / オーギュスト・ユイバン

Auguste Huiban

オーギュスト・ユイバン

オーギュスト・ユイバン(Auguste Huiban)は、シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌのジョンクリー村で200年以上続く家族経営のレコルタン・マニピュラン(自社畑のブドウで醸造する生産者)。ピノ・ムニエ主体の実直な味わいと、長期熟成による丸みのある仕上がりが持ち味。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Vallée de la Marne Rive Droite / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ドロワ
51700 Jonquery / ジョンクリー
所在地1 rue de la Barbe-aux-Cannes, 51700 Jonquery (Google Maps)
公式サイトhttps://champagne-maison-huiban.fr/
Maileric.ammeux@wanadoo.fr
SNS@champagnehuibanpaulaugustin
Tel+33 (0)3 26 58 10 55
製造業者種別RM

商品更新情報

特徴・スタイル

主軸となるオーギュスト・ユイバンは、ジョンクリー村のピノ・ムニエが土台。品種・区画ごとに分けて搾汁し、一番搾りの「キュヴェ」を丁寧に選び分けるところから醸造が始まる。特徴は熟成の長さで、通常キュヴェも澱の上で30ヶ月を含む36ヶ月、ミレジメでは96ヶ月と、法定基準を大きく超える時間を瓶の中で過ごす。この時間が味わいの角を取り、丸みのある口当たりを生む。糖の添加を抑えた仕上げが可能になり、無添加のエクストラ・ブリュットも手がける。

歴史・ブランドストーリー

家族は200年以上にわたり、ジョンクリー村で土地を耕し続けてきた家系。当初はブドウを栽培しネゴシアンへ販売する栽培農家だったが、1880年に自らワインを醸造する道を選んだと伝わる。第一次世界大戦で屋敷は破壊されたが、1922年、当主の曾祖父ガストン・ヴェリーの手で再建された。第二次世界大戦中には敷地内の「ル・マキ・ド・シャントレーヌ」と呼ばれる一角がレジスタンスの拠点となった歴史も持つ。 この土地と手法をオーギュスト・ユイバンが受け継いで発展させ、その情熱は娘イザベル・アムーと娘婿エリック・アムーへと引き継がれた。1991年に経営を継いだ夫妻はラインナップを拡充し、エリックは現在ジョンクリー村の村長も務めている。2005年にはエペルネ近郊フォンテーヌ=シュル=アイに新たな畑を取得し、息子2人の名を冠した姉妹ブランド「ポール・オーギュスタン」を立ち上げ、シャルドネを主体とする新たな一面を加えた。

詳細

畑はシャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ、アルドル川とマルヌ川に挟まれた谷あいに位置するジョンクリー村を拠点とし、エペルネ近郊のフォンテーヌ=シュル=アイにも区画を持つ、自社畑のブドウのみを醸造に用いるレコルタン・マニピュラン(RM)である。ジョンクリー側はピノ・ムニエが主体で、看板ブランドであるオーギュスト・ユイバンの骨格を形づくる一方、フォンテーヌ=シュル=アイ側はシャルドネが中心となり、姉妹ブランド「ポール・オーギュスタン」の個性を支える。ひとつの経営体が二つの産地・二つの品種構成を使い分けることで、補完的な味わいの幅を確保している。

栽培の現場では「農薬合理的使用(agriculture raisonnée)」を基本方針に掲げ、フランス農業省が管轄するHVE(環境高付加価値)認証も取得している。この認証は生物多様性の保全、植物防疫戦略、施肥管理、灌漑管理という4分野すべてで一定の基準を満たすことが求められるもので、派手さよりも土地との付き合い方を丁寧に積み重ねる姿勢が反映されている。畑を営む家族はジョンクリーの地に200年以上根を張ってきた歴史を持ち、その土地勘の蓄積が日々の栽培管理にも活きている。

経営は家族経営の農業有限責任事業体(EARL)「EARL des Coteaux」として行われており、栽培から醸造・瓶詰めまでを自分たちの手で完結させる、地に足のついた家族経営の姿勢が土台になっている。現当主のエリック・アムーはジョンクリー村の村長も務めており、地域に根ざした生産者としての立場が、丁寧な畑仕事にも表れている。1880年の自家醸造開始から数えて5世代にわたり、栽培から醸造までを家族の手で受け継いできた。

栽培・醸造データ
栽培面積約4ha(年により3.4〜4.5ha)
収穫期9月中旬〜10月上旬
熟成期間(通常キュヴェ)36ヶ月(澱の上30ヶ月を含む)
熟成期間(ミレジメ)96ヶ月
ルミュアージュ期間手動 約1ヶ月/機械式 5日間
認証HVE(環境高付加価値認証)

醸造方針

収穫は9月中旬から10月上旬にかけてすべて手摘みで行われ、搾汁は品種・コトーごとに分けて実施される。搾汁の初期に得られる「キュヴェ(一番搾り)」と、それ以降に得られる「タイユ」を区別して集めることで、原料の段階から仕上がりの質をコントロールする。発酵はステンレスタンクまたは樽で行われ、アルコール発酵に続けてマロラクティック発酵を経ることで、酸のとがりを和らげたなめらかな骨格をつくる。この一連の工程は、ジョンクリーとフォンテーヌ=シュル=アイの双方の区画で品種ごとに丁寧に繰り返される。

アッサンブラージュは複数品種・複数クリュ・複数年のヴァン・クレールを組み合わせて行われ、2〜3年分のリザーブワインを保有することで、年による出来のばらつきを均している。瓶内での熟成期間は通常キュヴェで澱の上30ヶ月を含む36ヶ月、ミレジメ(ヴィンテージ)キュヴェでは96ヶ月に達し、いずれも法定最低期間(通常15ヶ月、ミレジメ36ヶ月)を大きく上回る。法定最低期間の2倍以上(通常キュヴェ)、ほぼ3倍(ミレジメ)にあたるこの長さが、丸みと奥行きのある味わいの土台になっている。動瓶(ルミュアージュ)は手作業なら約1ヶ月、ジロパレットを用いた機械式なら5日間かけて行われる。こうして積み重ねた長期熟成のおかげで糖の添加量を抑えた仕上げが可能になり、無添加のエクストラ・ブリュットも手がけている。

評価

Guide Hachette des Vinsには2008年版、2010年版、2011年版、2013年版、2016年版、2017年版、2018年版、2020年版、2021年版、2025年版、2026年版など、長年にわたり複数の版で掲載され、1つ星評価を重ねて獲得してきた。単発の高評価ではなく、20年近くにわたる評価の積み重ねは、その時々のキュヴェだけでなくレンジ全体の造りの一貫性を裏づけている。こうした継続的な評価は、単発のヒット任せではなく、毎年安定した品質を保つ体制があってこそ得られるものだ。

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