宮中晩さん会で出されたのはドンペリ1995

中国の胡錦濤国家主席の歓迎晩さん会が7日、皇居で天皇、皇后両陛下の主催で行われ、その中で出されたワインは白のピュリニィ・モンラッシュ、赤のシャトー・ラトゥール、そして、シャンパンはドン・ペリニョン1995でした。


胡主席のメニューは毎日新聞8日の朝刊に出ていました(下部記載)が、料理はスタンダードなフランス料理で、御料牧場の羊など有機農業の食材を使った内容、宮中の供宴はフランスのワインと決まっていますが、魚介料理に合わせた白はブルゴーニュ地方のピュリニィ・モンラッシュ96年、羊料理にはボルドー地方の赤のシャトー・ラトゥール90年。乾杯用のシャンパンはドン・ペリニョン95年。いずれも最高級の銘柄でした。
■■宮中晩さん会のメニュー■■
■料理
・ツバメの巣のスープ
・スズキの洋酒蒸し(付け合わせにオマールエビとサフランライス)
・羊のもも肉の蒸し焼き(付け合わせに白イモの空揚げ、クレソン、温野菜)
・サラダ
・アイスクリーム(富士山形)
■飲み物
・白ワイン(ピュリニィ・モンラッシュ1996)
・赤ワイン(シャトー・ラトゥール1990)
・シャンパン(モエ エ シャンドン、ドン・ペリニョン1995)
※晩さん会は、フランス料理のフルコースによるもてなしで行われ通常なら約3時間かかりますが、今回は「中国側から日程がタイトのため」(宮内庁)としてあらかじめ時間短縮され、料理も「冷肉」と「フルーツ」がカットされました。
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余談ですが、供宴について皇室には独自の姿勢があります。他国、例えば、米ホワイトハウス、英バッキンガム宮殿、仏エリゼ宮についていえば「ゲストによって差をつける」のが普通で、自国とその国の関係性、首脳同士の親しさの度合い、供宴に特別の意味合いを付与したいかどうかなどによってメニュー、特にワイン(格付けや値段)が選ばれます。その意味では、供宴はすぐれて政治性を帯びたものなのですが、皇室は「大国、小国にかかわらず、最高のもてなしで歓迎する」のがルールで、どの国賓にも同様のフランス料理と、最高級のワインを出します。ここに、国賓には、だれに対しても最高のもてなしを、という天皇、皇后両陛下の思いがあり、これは日本のもてなしの精神でもあります。