Vert-Toulon / ヴェール=トゥーロン

ヴェール=トゥーロンは、栽培面積の87%超をシャルドネが占めるブラン・ド・ブラン産地でありながら、格付けはオートル・クリュにとどまる村です。単一畑「レ・ピエリエール」に点在する黒いシレックス(フリント)が、コート・デ・ブランとは一線を画すスモーキーなミネラル感を一杯に刻み込みます。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51130
面積 : 22.04 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Bannes, Broussy-le-Grand, Coizard-Joches, Étréchy, Givry-lès-Loisy, Val-des-Marais, Beaunay, Fèrebrianges, Loisy-en-Brie, Étoges, Congy,

「Vert-Toulon」のぶどう畑

テロワールVal du Petit Morin
格付け85% Autre Cru [?]
栽培面積98.6 ha
- Chardonnay86.6 ha (87.8%)
- Pinot Noir1.7 ha (1.7%)
- Pinot Meunier10.3 ha (10.4%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の87%超をシャルドネが占め、ヴァル・デュ・プティ・モランの中では珍しくブラン・ド・ブランが主役の村だ。とりわけ単一畑「レ・ピエリエール」由来のシャンパンは、コート・デ・ブランのシャルドネが見せる繊細な酸とは異なり、黒シレックスが運ぶ燻したようなミネラル感と土の複雑味が折り重なる。「精密で突き刺さるようなミネラルと、持ち上げられるようなエレガンス」と評されるこの味わいは、牡蠣や白身魚のスモーク料理など、塩味と燻香を伴う一皿との相性を試したくなる、コート・デ・ブラン好きにこそ飲み比べてほしい一本だ。

テロワール

ヴェール=トゥーロンはコート・デ・ブランの南西延長にあたるヴァル・デュ・プティ・モランに属し、隣接するエトレシーヴァル=デ=マレプルミエ・クリュである一方、当村はオートル・クリュにとどまる。村はル・ムーランという小川沿いの比較的平坦な地形に立地し、主要な葡萄園はヴェール=ラ・グラヴェル西側、村と森の間の緩やかな斜面に広がる。斜面の向きは一様ではなく、南向きと北向きが混在するのもこの村らしい特徴だ。土壌はコート・デ・ブランに比べて白亜(チョーク)が少なく粘土質の割合が高い一方、地域全体に黒いシレックス(フリント)が点在する。中でも1.2haのモノポール「レ・ピエリエール」は南東向きの斜面に樹齢40年の葡萄樹が植わり、白亜質に黒シレックスが混在する村内随一の冷涼サイトとして知られる。この石灰質と黒シレックスの組み合わせが、果実の純粋さに燻したようなミネラル感を重ねる土壌的な土台となっている。

詳細

ヴェール=トゥーロンは、マルヌ県グラン・テスト地域圏に位置し、コート・デ・ブランの南約10kmに広がるヴァル・デュ・プティ・モランに属するコミューンである。面積は22.04km2、標高は139〜241mの範囲で変化に富み、エペルネ郡のヴェルテュ=プレーヌ・シャンプノワーズ選挙区に行政上含まれる。1973年にヴェール=ラ・グラヴェルとトゥーロン=ラ・モンターニュという2つの旧コミューンが合併して現在の村名となった経緯があり、「ヴェール=ラ・グラヴェル」の名が畑の通称として残っている。隣接するエトレシーヴァル=デ=マレプルミエ・クリュに格付けされる一方、当村はオートル・クリュにとどまり、エシェル・デ・クリュは白・黒ともに85%である。

テロワールの詳細

村はル・ムーランという小川に沿った比較的平坦な地形に立地し、この小川はコミューン南端付近でプティ・モラン川に合流する。主要な葡萄園はヴェール=ラ・グラヴェルの西側、村と小さな森の間に広がり、緩やかな斜面が南向き・北向きの双方に展開するのが特徴だ。ヴァル・デュ・プティ・モラン全体のテロワールはコート・デ・ブランの南西方向への地質的延長と位置づけられるが、コート・デ・ブランに比べて白亜(チョーク)が少なく粘土質の割合が高い。これに加えて地域全体に黒いシレックス(フリント)が点在し、シャンパンに独特のスモーキーなミネラル感をもたらす土壌的な個性となっている。村内の単一畑「レ・ピエリエール(Les Pierrières)」は1.2haのモノポールで、南東向きの斜面に樹齢40年の葡萄樹が植わる。白亜質の土壌に黒シレックスが混在し、村の中でも特に冷涼なサイトとして知られている。

主要生産者

ヴェール=トゥーロンを語るうえで欠かせないのが、隣村コンジーを拠点に活動するオリヴィエ・コランによるUlysse Collinだ。家族は1812年からコトー・デュ・プティ・モランで葡萄栽培に従事し、祖父ルネ・コランの代に畑は18haまで拡大した。Ulysse Collinは当村のモノポール「レ・ピエリエール」を独占使用し、エクストラ・ブリュットのブラン・ド・ブランを生産している。同キュヴェは黒シレックス由来のミネラル感とエレガンスを併せ持つ一本として知られ、ヴェール=トゥーロンという村名を外部に広く知らしめる存在となっている。村内にはこのほかRM生産者も複数活動しているが、現時点で詳細な造りやスタイルを示す情報は限られている。生産量の流通構造としては、1957年設立の地元協同組合Coopérative Vinicole La Grappe d'Orの存在も大きく、生産量の約3分の1が組合員農家に、残りが大手シャンパーニュメゾンや中小企業に配分される仕組みが、村全体のブドウ栽培を支えている。

歴史・由来

この地における人類定住の歴史は新石器時代まで遡る。「ラ・クレイエール(la Crayère)」での2013〜2020年の発掘調査では、新石器時代のシレックス採掘跡やイポジェ(集団埋葬室)が発見されており、古代ローマ時代にかけて継続的に人が住み続けてきたことが確認されている。現在の村名は1973年の合併によって生まれたものだが、葡萄畑の通称として残る「ヴェール=ラ・グラヴェル」は旧コミューン名の名残であり、Ulysse Collinのキュヴェ表記などにも見られる。2023年時点の人口は281人と小さな村ながら、黒シレックスという土壌的個性が、この村を単なるオートル・クリュ以上の存在として印象づけている。

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「Vert-Toulon」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報