Cauroy-lès-Hermonville / コロワ=レ=エルモンヴィル

コロワ=レ=エルモンヴィルは、シャンパーニュAOCの中でも指折りの北限に位置するマッシフ・ド・サン・ティエリーの小村。畑の99%以上をピノ・ムニエが占める、事実上ムニエ単一品種の村で、オートル・クリュながら個性は際立っている。フランシス・ブラールがビオディナミで丁寧に育てるムニエは、フローラルでピュアな表現が印象的だ。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51220
面積 : 10.27 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Bouvancourt, Loivre, Hermonville, Berméricourt, Cormicy,

「Cauroy-lès-Hermonville」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Massif de Saint-Thierry
格付け83% Autre Cru [?]
栽培面積15.3 ha
- Chardonnay0 ha (0%)
- Pinot Noir0.1 ha (0.7%)
- Pinot Meunier15.2 ha (99.3%)
- その他0 ha (0%)

特徴

コロワ=レ=エルモンヴィルのシャンパンは、ほぼ100%ピノ・ムニエから生まれる。ムニエ主体のスタイルは赤果実のフルーティさとフローラルな香りが前面に出やすく、フレッシュで軽やかな飲み口が特徴だ。 フランシス・ブラールは有機・ビオディナミ農法とオーク樽醗酵を組み合わせ、ピュアでデリカートな味わいを追求。「食卓に合う純粋主義的なシャンパン」という評価が示すように、重厚なスタイルよりも食事との調和を重視した表現となっている。野菜料理や白身魚のソテー、軽めのポワソン料理のそばに置きたい一本。

テロワール

コロワ=レ=エルモンヴィルの畑は村の北側に広がり、モンターニュ・ド・ランスの中でも特異な地形環境にある。緯度49°21'Nはシャンパーニュ全コミューンの中で2番目に北に位置し、隣村コルミシー(49°22'N)に次ぐ高緯度帯。この北寄りの立地が、生育期間を長くとる冷涼な環境をもたらしている。 地形は全体的にほぼ平坦で、非常に緩やかな傾斜が北側に向かって広がる。標高は最低62mから最高218mまで変化し、西部ほど高くなる。土壌の基盤は珪質石灰岩(シリシャスライムストーン)で、コート・デ・ブランの白亜質土壌とは異なる鉱物特性を持つ。Francis Boulardの区画の多くは北東向きとされ、直射日光を抑えた落ち着いた熟成環境が生まれる。 気候はケッペン分類Cfbの冷涼な海洋性改変型で、同じマッシフ・ド・サン・ティエリー内でも特に高緯度の冷涼さが際立つエリア。この長い生育期間と冷たい空気が、ムニエの繊細な果実味と酸を引き出す土台となっている。

詳細

コロワ=レ=エルモンヴィルはマルヌ県北西部、ランスの北西近くに位置する小村で、マッシフ・ド・サン・ティエリー地区に属する。コミューン面積は1,027 ha(人口504人、2022年)。村の集落はコミューン域の南部に集まり、ブドウ畑はその北側に広がる。北東にはLa Loivre川が流れ、南にはRabassa小川がエルモンヴィルとの境界を形成する。東側にはA26高速道路が通る。シャンパーニュ観光ルート(Route touristique du Champagne)が村を通過し、マッシフ・ド・サン・ティエリーの中でも訪れやすいコミューンのひとつだ。周辺にはブヴァンクール、ロワーヴル、エルモンヴィル、コルミシーが隣接する。

テロワール詳細

シャンパーニュAOC全域の中で2番目に北に位置するという事実は、このコミューンのテロワールを語る上で欠かせない要素だ。最北はコルミシー(49°22'N)で、コロワ=レ=エルモンヴィルは49°21'Nと僅差に続く。高緯度がもたらす冷涼な環境は生育期間を長くし、酸味をしっかりと保ちながら果実を熟成させる。地形はほぼ平坦で、標高は最低62m(le Godat地点)から最高218m(la Montagne)まで変化し、西部の森に覆われた高台へと続く。土壌基盤は珪質石灰岩であり、コート・デ・ブランやグランド・モンターニュ・ド・ランスの白亜質主体の土壌とは性質が異なる。鉱物分が異なることで、ムニエの果実味にわずかな硬質感と奥行きが加わるとされる。

主要生産者

フランシス・ブラールはこのコミューンを代表する生産者で、ネゴシアン・マニピュランの登録ながら実質的にはスモール・グロワーとして運営されている。本拠はコルミシーに置き、コロワ=レ=エルモンヴィルを含む複数の村に計約3 haの畑を持つ。2004年にECOCERT認証を取得したビオディナミ農法を実践し、オーク樽醗酵によってテロワールを忠実に表現することを哲学とする。代表的なキュヴェは1997年開始のソレラ方式で造られるPetraea(ピノ・ノワール60%/シャルドネ20%/ピノ・ムニエ20%)、単一村100%シャルドネのLes Rachais、ピノ・ノワール100%セニエ法によるLes Rachais Roséなど。現在の体制は2009年にRaymond Boulardを三分割して設立されたもので、フランシス・ブラールの娘とともに運営を担っている。「ナチュラル、フローラル、デリカット」(iDealwine)、「食卓に合う純粋主義的なシャンパン」(Bettane & Desseauve)という評価がスタイルをよく表している。

また、このコミューンにはシャンパーニュ地方唯一の樽職人「Tonnellerie Artisanale de Champagne Ardenne」が1998年から操業している。伝統的なピエス・シャンプノワーズ(205L)をはじめ各サイズの樽を、地元産オークを一部使用して製造する。小規模生産者から大手メゾンまで幅広い顧客を持つ、地域の重要なインフラのひとつだ。

歴史・由来

1429年7月21日、シャルル7世の戴冠式を終えてランスを発ったジャンヌ・ダルクがCorbeneyへの途上でこの村に立ち寄ったとされる。1929年の500周年記念には記念プレートが設置されており、フランス史の一場面と結びついた村として知られる。第一次世界大戦中の戦功を称え、1920年10月1日には戦功十字章(Croix de guerre 1914-1918)が授与されている。ブドウ畑面積は1997年の13 haから2013年時点の15.3 haへと拡大しており、オートル・クリュながら生産基盤は着実に整備されてきた。フランシス・ブラールのような実力派生産者の存在が、村への注目を高めつつある。

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「Cauroy-lès-Hermonville」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報