Talus-Saint-Prix / タリュ=サン=プリ

タリュ=サン=プリは、栽培面積の3分の2近くをピノ・ムニエが占める、ヴァル・デュ・プティ・モラン地区のオートル・クリュ村。修道院跡を抱く静かな村から、オーク樽熟成によるふくよかな一本が生まれることもあります。試してみたくなりませんか。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51270
面積 : 6.20 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Baye, Villevenard, Oyes, Corfélix, Bannay,

「Talus-Saint-Prix」のぶどう畑

テロワールVal du Petit Morin
格付け85% Autre Cru [?]
栽培面積40.6 ha
- Chardonnay3.4 ha (8.4%)
- Pinot Noir11 ha (27.1%)
- Pinot Meunier26.2 ha (64.5%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ピノ・ムニエが約6割以上を占め、ピノ・ノワールシャルドネがそれに続くタリュ=サン=プリは、ふくよかでまろやかな果実味が前面に出るスタイルが目立つ。ジョノー・ロバンの「Les Grands Nots」のように、樽熟成でコクと複雑味を加えたヴィンテージ・キュヴェも見られ、しっかりとした飲み応えが楽しめる。ロゼに力を入れる生産者も多く、料理に寄り添う食中酒として、特別な日の一杯にも普段の晩酌にも幅広く活躍してくれそうだ。

テロワール

タリュ=サン=プリの畑は、村のすぐ南側、D43号線の北に広がる、比較的なだらかな南向き斜面に位置する。土壌は粘土質石灰岩にフリント(火打石)が混在する構成で、その粒の大きさは畑の西側で粗く、東側に向かうにつれて細かくなる傾向が見られる。この粒径の変化は、村の西端にある単一畑「レ・ヴィーニュ・ドゥース」周辺で特に顕著だ。エリア唯一のプルミエ・クリュ村であるエトージュに隣接しながらも格付けはオートル・クリュにとどまるが、保水性の高い粘土質土壌は、もともと果皮が薄く繊細なピノ・ムニエにとってむしろ好相性で、果実の充実度をしっかりと支える土台となっている。標高約115mの緩やかな起伏の中で、南向きという日照条件が、プティ・モラン川沿いの冷涼な気候下でも安定した果実の成熟を後押ししている。

詳細

タリュ=サン=プリは、マルヌ県エペルネー郡に属する小村で、村名はコミューンを流れるプティ・モラン川にちなむ。北北東にベイユ(Baye)、東にヴィルヴナール(Villevenard)、南東にオイエ(Oyes)が位置し、いずれも同じヴァル・デュ・プティ・モランのサブリージョンに含まれる。村の面積は620ha、人口は100名強と小さく、エリア唯一のプルミエ・クリュ村であるエトージュに隣接するオートル・クリュ村のひとつとして知られる。

ブドウ畑は村の南側、D43号線の北に広がる南向きの緩やかな斜面に集中している。土壌は粘土質石灰岩にフリントが混在し、フリントの粒径は西側で粗く東側で細かくなる傾向がある。村の西端には単一畑「レ・ヴィーニュ・ドゥース」があり、この粒径の違いが顕著に観察できる場所として知られている。栽培面積は1997年から2013年にかけて約40haで安定しており、長期的に大きな変動のない、落ち着いたブドウ栽培が続けられている。

ジョノー・ロバンは4.5haの畑を所有するRMレコルタン・マニピュラン、自社畑で収穫したブドウのみで造るスタイル)で、ヴィニュロン・アンデパンダンの会員でもある。畑の構成比はピノ・ムニエが約6割、ピノ・ノワールが約3割、シャルドネが約1割。代表キュヴェ「Les Grands Nots」は3品種をほぼ均等にブレンドし、全量をオーク樽で熟成させる手の込んだ造り方が特徴で、ムニエ主体の村のイメージを超えた複雑味のある一本に仕上がっている。

ポルヴェール・ジャックNMネゴシアン・マニピュラン、他所のブドウも購入して醸造するスタイル)として、ヴィンテージ・シャンパンを含む幅広いラインナップを展開する。「Gouet-Henry」や「François Lavergne」といった別ブランドも手がけており、後者は日本酒のうまみ研究でも知られる人物が関わるユニークな協業キュヴェとしても注目されている。

  • Férat-Crochet(RM)— 単一畑「Les Vignes Douces」由来のヴィンテージ・キュヴェや、オーク樽熟成の「Cuvée Charles」を手がける。ロゼが生産量の約2割を占め、単一品種ロゼ「Le Pinot Noir」も造る。
  • Robert Bérat(RC)— タリュ=サン=プリとセザンヌに畑を持ち、ヴィンテージ・キュヴェ「Cuvée Éponine」を造る。
  • Jean Pierre Legret(RM)— 5haの畑を持つヴィニュロン・アンデパンダン会員。

村内には旧修道院「アベイ・ノートル・ダム・デュ・ルクリュ」の遺構が残り、古くからこの地に人々が根を下ろしてきた歴史を感じさせる。シャンパーニュ地方全体で栽培エリアの拡大・縮小が繰り返されてきた近代史の中でも、タリュ=サン=プリは比較的小規模ながら一貫した栽培面積を保ち続けており、急激な変化に左右されない、地に足のついたブドウ栽培の歴史を歩んできた村と言える。

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「Talus-Saint-Prix」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報