Boursault / ブルソー

ブルソーは、栽培面積の約7割をピノ・ムニエが占めるヴァレ・ド・ラ・マルヌのムニエの村。オートル・クリュながら、マルヌ川左岸の北向き斜面が育む柔らかでフルーティーな味わいは個性十分です。ヴーヴ・クリコ一族が遺したネオ・ルネサンス様式の古城を背に、一度は味わってみたい一杯がここに。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51480
面積 : 16.45 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Épernay, Venteuil, Damery, Œuilly, Vauciennes, Saint-Martin-d'Ablois, Cœur-de-la-Vallée,

「Boursault」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Gauche
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積252.5 ha
- Chardonnay30.1 ha (11.9%)
- Pinot Noir53.1 ha (21%)
- Pinot Meunier169.3 ha (67%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ブルソーのシャンパンは、ピノ・ムニエ主体らしい、口の中ですっとほどける柔らかな果実味とふくよかさが身上です。赤リンゴや黄桃、焼きたてのブリオッシュを思わせる親しみやすい風味に、北向き斜面ゆえのきりっとした酸が後味を引き締めます。なかにはオーク樽でじっくり育てる造り手もあり(ベラ・シェンククロード・ミシェツのラ・ヴィルスニエールなど)、長期熟成による複雑なコクも楽しめます。難しい理屈は抜きに、ふだんの食卓やアペリティフに気軽に開けたい一本。鶏のソテーやクリームソースの料理ともよく合います。

テロワール

ブルソーのぶどう園は、マルヌ川左岸(南岸)に開けた、主に北向きの緩やかな斜面に広がります。標高は65〜245m、平均185mと、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュのなかでも起伏に富み、斜面の上部から下部へと連なる区画ごとに日照や水はけの条件が細かく移り変わります。冷涼で日射の穏やかな北向き斜面は、晩熟で寒さに強いピノ・ムニエにとって理想的な環境で、村の作付けの約7割をムニエが占めるのもこの地形ゆえです。エペルネに近い対岸の村々が南向き斜面でピノ・ノワールシャルドネを伸ばすのとは対照的に、ブルソーはムニエの個性を最大限に引き出す土地といえます。一方、ヴィルサン北西のラ・クトリなど一部の区画ではシャルドネも育てられ、北向き斜面ならではのゆっくりとした成熟が、熟れすぎない心地よい酸とフレッシュさをワインに残します。

詳細

ブルソーはヴァレ・ド・ラ・マルヌの南部、マルヌ川の左岸(南側)に位置するコミューンで、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュ地区に属します。村域は約1,645ヘクタールと広く、標高は65〜245m(平均185m)と起伏に富みます。行政上はエペルネの郡(アロンディスマン)に含まれ、村の内部には東側のヴィルモンジョワ、西側のヴィルサンという二つの集落を擁します。右岸のダムリーヴァントゥイユ、左岸で隣り合うヴォシエンヌウイィサン=マルタン=ダブロワ、さらにクール=ド=ラ=ヴァレーに囲まれた、川沿いの丘陵地帯です。

テロワール

ブルソーのぶどう畑は、主に北向きの緩やかな斜面に開けています。斜面の上部から下部にかけて区画が連なり、標高差によって日照や水はけの条件がこまやかに変化します。冷涼で日射の穏やかな北向き斜面は、晩熟で寒さに耐えるピノ・ムニエに適した環境で、作付けの約7割をムニエが占める理由がここにあります。シャルドネは1割強にとどまりますが、高台の好条件の区画では、ほどよい成熟と心地よいフレッシュさを両立した実が得られます。代表的なリュー・ディには、ウイィ境界近くのレ・クロ・デ・ボルド、城に隣接するクロ・デュ・シャトー・ド・ブルソー、ヴィルサン北西のラ・クトリなどがあり、それぞれ斜面の向きや傾斜の違いが個性ある原酒を生み出します。

主要生産者・メゾン

ブルソーには100を超える栽培家がひしめき、大小さまざまな造り手が腕を競っています。なかでも村を象徴するのがシャトー・ド・ブルソーです。19世紀半ばにヴーヴ・クリコ一族が築いた古城に1927年以降に拠点を置くネゴシアン・マニピュラン(NM)で、城に隣接する自社畑クロ・デュ・シャトー・ド・ブルソーを擁し、「シャトー」を名に冠する数少ないシャンパン生産者として知られます。

J.&ジャック・ベラ(NM)は、ブルソーとウイィの斜面に約12ヘクタールを所有する有力なメゾンです。シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエをおよそ40対30対30の比率で栽培し、「Les Crayons」(シャルドネ)、「Les Loges」(ピノ・ノワール)、「Villesaint」(ピノ・ムニエ)など、品種ごとに造り分けたキュヴェを手がけています。

このほかにも、土地に根ざした小規模な造り手が個性を競い合っています。

さらに、村には協同組合も置かれ、地元の栽培家の一部がぶどうを持ち寄って醸造にあたっています。

歴史・由来

村域には、16世紀にブルソー男爵家の砦が築かれていたと伝わります。村の名を広く知らしめたのは、丘の上にそびえるシャトー・ド・ブルソーです。1842〜1848年ごろ、シャンパーニュの歴史を変えた女性として名高いヴーヴ・クリコ=ポンサルダン(バルブ=ニコル・クリコ=ポンサルダン)の主導で、ネオ・ルネサンス様式の壮麗な邸宅として建てられました。孫娘マリー=クレマンティーヌの1839年の結婚を機に、建設が決まったと伝えられます。

1866年にヴーヴ・クリコが世を去ると、城は曾孫娘でユゼス公爵夫人となったアンヌ・ド・ロシュシュアール=モルトマールに受け継がれ、1913年に売却されました。二度の世界大戦中には軍の野戦病院として使われ、1927年からは現在の生産者シャトー・ド・ブルソー(ヴーヴ・クリコ家とは資本のつながりはありません)が、約11ヘクタールの公園に囲まれたこの城を拠点としています。なお、同名のチーズ「ブルソー」はこの村とは無関係で、別の地方で生まれたブランドチーズです。

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