Prunay / プリュネ
基本情報
| 地域圏(Région) | Grand Est |
| 県(Département) | Marne |
| 区(Arrondissement) | Reims |
| 郵便番号 : | 51360 |
| 面積 : | 18.41 km2 |
| 隣接するクリュ(Coomune) | |
| Beaumont-sur-Vesle, Puisieulx, Sillery, Nogent-l'Abbesse, Val-de-Vesle, Beine-Nauroy, Verzenay, |
特徴
テロワール
詳細
プリュネは、マルヌ県グラン・テスト地域圏に属するコミューンで、ランス市街の東約5〜7kmに位置します。グラン・クリュ村のシレリーの東側に隣接し、モンターニュ・ド・ランス東端の丘陵地帯がランス盆地へと緩やかに移行していく境界部にあたります。面積は18.41平方キロメートル、人口は2023年時点で1,042人。村のすぐ北側にはランス=プリュネ空港が広がり、現在もビジネス機・プライベートジェット専用の空港として、周辺シャンパーニュメゾンへのアクセス拠点の役割を担っています。
地形的には標高86〜160mの幅があり、丘陵裾野から平地にかけての高低差をそのまま反映しています。ヴェルジィ、ヴェルズネイ、マイィ=シャンパーニュといったグラン・クリュ村群と比べると起伏は穏やかで、シャンパーニュ典型のチョーク(白亜)質土壌を基盤としながらも、これらの著名な丘陵村ほどの傾斜や日照条件には恵まれていません。シャンパーニュAOPの生産区域には含まれているものの、エシェル・デ・クリュによる格付けは付与されておらず、栽培面積や品種別データも公的には未登録の状態です。
主要生産者
村内を代表する生産者がキュペルリーです。創業は1845年、シャルル・キュペルリーがムルムロン・ル・プティで酒類商として興した家業に始まり、20世紀初頭にロベール・キュプリーがヴェルジに畑を取得して移転、1979年に再びムルムロン・ル・プティへ戻るという経緯をたどった末、現在はプリュネとヴェルジの両拠点を構える8代続く家族経営メゾンとなっています。自社畑は10ヘクタール、年産は約30万本。特筆すべきは、プリュネ村内の畑ではなく、グラン・クリュ格付けを持つヴェルジィの「レ・ゾルム」やマイィ=シャンパーニュの「レ・ファイ」といった指定畑からブドウを調達し、ピノ・ノワールとシャルドネのみを用いてグラン・クリュ品質のキュヴェを仕立てている点です。グラン・レゼルヴ・ブリュットをはじめ、プレスティージュ・ブラン・ド・ノワール、プレスティージュ・ブラン・ド・ブラン、プレスティージュ・ミレジムといったキュヴェを展開し、手摘み収穫とオーク樽醗酵を採用。HVE(高環境価値)認証とVDC(シャンパーニュ持続可能農業)認証も取得しています。プリュネという土地そのものよりも、隣接グラン・クリュ村の畑をどう活かすかという「目利き」がスタイルを決定づけている点が、このメゾンの最大の特徴といえるでしょう。
歴史・由来
プリュネの歴史を語るうえで興味深いのが、鉄器時代後期のラ・テーヌ文化(紀元前400〜350年頃)に遡る陶器の発見です。「プリュネ・ヴァーズ(Prunay Vase)」と呼ばれるこの出土品は、現在大英博物館に所蔵されており、村の古い歴史を物語っています。一方でシャンパーニュ生産地としての記録は比較的新しく、1845年のキュペルリー創業を契機に、産業的なワイン生産との結びつきが本格化しました。格付けを持たない平地のコミューンでありながら、グラン・クリュ村の畑を取り込む形で品質を担保するという生産スタイルは、プリュネという土地の地理的な立ち位置——著名な丘陵村群のすぐそばにありながら、その輪には入らない——を象徴的に示しているといえます。
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