Merrey-sur-Arce / メレ=シュル=アルス

メレ=シュル=アルスは、アルス川とウルス川がセーヌ川に合流するバルセカネの地で、栽培面積の8割をピノ・ノワールが占める村です。エシェル・デ・クリュは黒白ともに80%。単一区画のピノ・ムニエやピノ・ノワールを飲み比べてみたくなる、個性派の小村です。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Aube
区(Arrondissement)Troyes
郵便番号 : 10110
面積 : 8.39 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Bar-sur-Seine, Celles-sur-Ource, Ville-sur-Arce,

「Merrey-sur-Arce」のぶどう畑

テロワールCôte des Bar
- Barséquanais
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積131.2 ha
- Chardonnay18.2 ha (13.9%)
- Pinot Noir104.8 ha (79.9%)
- Pinot Meunier4.7 ha (3.6%)
- その他3.5 ha (2.7%)

特徴

主要品種ピノ・ノワール(約8割)から生まれるシャンパーニュは、完熟果実のニュアンスとスパイシーな余韻を持つ、コート・デ・バールらしい骨格のしっかりしたスタイルが中心です。一方で「Mont Marvin」由来の単一区画ピノ・ムニエは、白い花やクインス、ハニーを思わせる柔らかでエレガントな表情を見せ、同じ村とは思えないほどの振れ幅を楽しめます。ラクロワ・トリオレールの「ル・ビオグラフ」のようなNVから、区画ごとのヴィンテージ・キュヴェまで、飲み比べてこそ面白い村。少人数でじっくり語り合いながら飲みたい、テロワール好きにこそ薦めたい一本が見つかります。

テロワール

メレ=シュル=アルスのブドウ畑は、コミューン北部と南部の二つのエリアに分かれて点在しています。コート・デ・バールに広く見られるキンメリジャン期の泥灰岩質土壌の上、緩やかな丘陵斜面に畑が広がり、北部の「Les Devoix」は南から南西向きの斜面で日照に恵まれています。南東部には「Mont Marvin」「Val Soulois」「Champraux」といったリュー・ディが点在し、それぞれ異なる品種・畑歴を持つ小区画として個別に醸造されているのがこの村の際立った特徴です。隣接するバル=シュル=セーヌやヴィル=シュル=アルスと同じバルセカネの土壌を共有しながらも、畑が分散していることで一つの村の中に複数のテロワール表情が生まれ、単一区画キュヴェという形でグラスの中に表現されています。

詳細

メレ=シュル=アルスは、コート・デ・バール地区のバルセカネテロワールに属するコミューンで、オーブ県南部、アルス川沿いに位置しています。村の境界付近ではアルス川とウルス川がそれぞれセーヌ川に合流しており、この合流地点は北西で隣接するバル=シュル=セーヌとの村境にあたります。東にはヴィル=シュル=アルス、南東にはセル=シュル=ウルス、南にはポリゾが接しています。コミューンの総面積は839 haで標高は162 m、2023年時点の人口は325人と、コート・デ・バールに点在する小規模な葡萄栽培コミューンの一つです。

ブドウ畑はコミューンの北部と南部に分かれて分布しており、ピノ・ノワールが圧倒的な優勢を占めています。土壌はコート・デ・バール全体に共通するキンメリジャン期の泥灰岩質で、緩やかな丘陵斜面が畑作りに適した条件を生んでいます。北部の主要区画「Les Devoix(レ・ドゥヴォワ)」は南から南西向きの緩斜面に位置し、古木のピノ・ノワールが残ることでも知られます。南東部には「Mont Marvin(モン・マルヴァン)」「Val Soulois(ヴァル・スーロワ)」「Champraux(シャンプロー)」という三つのリュー・ディが集まり、それぞれが単一区画キュヴェの原料畑として個別に扱われている点が、このコミューンのテロワールを語るうえで欠かせない特徴です。

主要生産者

このコミューンのテロワールを最も雄弁に語るのが、ラクロワ=トリオレール(レコルタン・マニピュラン)です。当主一家は1972年に「Val Soulois」区画への植栽を開始し、以来栽培面積を7 haまで拡大してきました。現在は品種・区画ごとに醸し分けたキュヴェ構成が特徴で、ピノ・ノワール主体のNV「ル・ビオグラフ」、シャルドネを8割用いたヴィンテージ「ランテルプレット」、「Val Soulois」産100%ピノ・ノワールの「レ・プルミエ・ピケ・ド・ヴィーニュ」、「Mont Marvin」産100%ピノ・ムニエの単一区画キュヴェ、限定生産の「Champraux」、9年熟成のヴィンテージ「ロマン・ディヴェール」など、一つの村の中にいくつものテロワール表現を持つ稀有な造り手です。ヴィニュロン・アンデパンダンの会員でもあります。

大手メゾンでは、ヴランケン・ポムリーがメレ=シュル=アルス内に施設を保有しており、コート・デ・バール産原酒の確保拠点の一つとなっています。また、村に拠点を構えるグロワイヤーとしては、オリヴィエ・エ・ベルトラン・ブヴレ(レコルタン・マニピュラン、栽培面積3 ha)がおり、小規模ながら自社畑のブドウのみで醸造を行うスタイルです。ドメーヌ・ド・ニュイズマンも6 haの自社畑を持つ生産者として知られています。なお、隣村バル=シュル=セーヌを本拠地とするドメーヌ・ラ・ボルドリーも「Les Devoix」区画のブドウを用い、トロワ・コントレやコトー・シャンプノワ赤(古木ピノ・ノワール)を手がけており、村をまたいだテロワール表現の一例といえます。

歴史・由来

1997年時点でのメレ=シュル=アルスの栽培面積は114 haで、以降約17 ha拡大し、現在は131.20 haに至っています。ラクロワ=トリオレール家が1972年に「Val Soulois」区画への植栽を始めたことは、村における単一区画キュヴェの先駆けとなった出来事です。バルセカネ地区の中心部に位置し、セーヌ川とその支流であるアルス川・ウルス川の合流域という地理的個性を持つこの村は、規模こそ小さいものの、複数の小区画が個別の物語を語る、コート・デ・バールらしい多様性を体現しています。

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「Merrey-sur-Arce」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報