Janvry / ジャンヴリー

ジャンヴリーは、栽培面積の約77%をピノ・ムニエが占める、モンターニュ・ド・ランス随一のムニエ特化村。オートル・クリュながら、1961年創設の協同組合GJRが100%ピノ・ムニエの「ラ・キュヴェ・デュ・シャピトル」を生み出すなど、品種の個性を正面から打ち出したシャンパンに出合える。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Reims
郵便番号 : 51390
面積 : 1.94 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Germigny, Méry-Prémecy, Gueux, Rosnay,

「Janvry」のぶどう畑

テロワールMontagne de Reims
- Vallée de la Vesle
格付け85% Autre Cru [?]
栽培面積35 ha
- Chardonnay4.7 ha (13.4%)
- Pinot Noir3.4 ha (9.7%)
- Pinot Meunier26.9 ha (76.9%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ジャンヴリーのシャンパンは、ピノ・ムニエ主体ならではのふっくらとした果実味が際立つ。赤系ベリーや熟した洋梨を思わせる柔らかな甘みと、ほどよい酸が溶け込んだ丸い口当たりは、シャンパンに「固さ」や「張り詰めた緊張感」を求めない飲み手にこそ刺さる。 協同組合ブランドのCH. de L'AUCHEが手がける「ラ・キュヴェ・デュ・シャピトル」(ピノ・ムニエ100%)はその典型で、品種の個性を一切割り引かずに表現したムニエ純粋培養スタイル。一方、Beauchampの「エリアーヌ・レ・オー・デュ・シャピトル」(ピノ・ノワール+シャルドネ)のようにムニエを使わない選択肢もあり、同じ村から対照的な2方向のスタイルが生まれているのが面白い。ムニエ好きが自分の「基準点」を探すのに最適な村だ。

テロワール

ジャンヴリーはヴァレ・ド・ラ・ヴェスルに属し、モンターニュ・ド・ランス丘陵の頂部に位置する標高135mの高原状のコミューン。A4高速道路とアルドル川に挟まれた地形で、ランスの西約15kmにある。 畑は村の周囲を取り巻くように広がり、斜面の方向が一定しない緩やかな地形が特徴的だ。隣接するジェルミニーやロネとは数百メートルほどしか離れておらず、3村をまとめて「モン・ド・ランス」と呼ぶこともある。この表現はより広域の「モンターニュ・ド・ランス」とは区別して使われる呼称で、ジャンヴリー周辺の丘陵地帯の独自性を示している。 土壌はピノ・ムニエが圧倒的多数を占める構成——全35haのうち26.9haがムニエ——が雄弁に物語るように、重粘土質の傾向が強い。ムニエは排水性が低く春霜のリスクが高い土壌でも根を張りやすく、斜面の向きが定まらないこうした立地でも安定して実をつける。1950年代以降に本格栽培が始まった比較的新しい産地であり、現在の35haという規模は1997年時点から変わらず、小規模ながら安定した産地として成熟してきた。この粘土質の土壌がムニエ由来の丸みのある果実感をシャンパンに与える基盤となっている。

詳細

ジャンヴリーはモンターニュ・ド・ランスのなかでもヴァレ・ド・ラ・ヴェスル地区に分類される小村で、ランスの西約15kmに位置する。A4高速道路とアルドル川に挟まれた丘陵頂部に集落が広がり、コミューン総面積は194ヘクタール、人口は約137人(2012年)という静かな農村だ。隣接するジェルミニー、ロネとはごく近い距離にあり、3村を一帯として「モン・ド・ランス」と称することもある。東にはギュー、南南西にはメリ=プレムシーが隣接する。

栽培面積は35haで、そのうち26.9ha(約77%)をピノ・ムニエが占める。シャルドネは4.7ha(13%強)、ピノ・ノワールは3.4ha(約10%)にとどまり、モンターニュ・ド・ランスの中でも際立ってムニエ比率が高い村のひとつだ。畑は村の四方に広がり斜面の向きが一定しないため、南向きや東向きの好適斜面に集中するグラン・クリュ村とは地形的な性格が異なる。粘土質の土壌はムニエの生育に適しており、1950年代以降に本格的なブドウ栽培が始まって以降、この品種構成がほぼ固定化されてきた。村内には単一区画として「レ・オー・デュ・シャピトル(Les Hauts du Chapitre)」が知られており、「シャピトル(教会参事会)の高地」を意味する名の通り、歴史的な教会との結びつきを感じさせる。

ジャンヴリーの生産構造で最も重要な存在がコオペラティブ・ヴィニコル・GJR(Coopérative Vinicole de Germigny, Janvry, Rosnay)だ。1961年にジャンヴリーの生産者7名・計17haで設立されたこの協同組合は、現在では157名の組合員を擁し、マルヌ県内約40村・117.68haをカバーする地域の核となっている。GJRは複数のブランドでシャンパンを出荷しており、代表的なものとしてプレスティージュ・デ・サクレとCH・ド・ローシュがある。CH. de L'AUCHEは1975年から使用されているブランドで、ピノ・ムニエ主体のラインアップを展開。頂点に立つ「ラ・キュヴェ・デュ・シャピトル」はピノ・ムニエ100%のノンヴィンテージで、品種の個性をそのまま味わえる一本だ。プレスティージュ・デ・サクレはより幅広いレンジを持ち、ピノ・ノワールとシャルドネ各50%のヴィンテージ「キュヴェ・プリヴィレージュ」、ロゼの「キュヴェ・グルナ」、オーク熟成のピノ・ムニエ30%+シャルドネ70%「ラ・キュヴェ・ボワゼ」などを展開する。GJRはそのほか、Charles de Courcelle、Hubert de Lossey、Philippe de Morney、さらにMA(マルク・ダシュトゥール)ブランドのChampagne Marquis de Sadeにもボトルを供給している。

個人生産者ではBeauchamp(レコルタン・マニピュラン)が注目される。ヴィニュロン・アンデパンダン会員で、マッシフ・ド・サン・ティエリー、モンターニュ・ド・ランス、アイ周辺、マルヌ渓谷、アルドル渓谷など各地に計6haを管理する。ジャンヴリー産のレ・オー・デュ・シャピトル区画からピノ・ノワールとシャルドネをブレンドした「エリアーヌ・レ・オー・デュ・シャピトル」が旗艦キュヴェで、村のムニエ一辺倒ではない多様性を体現する存在だ。

村の歴史においてブドウ栽培は比較的新しい営みだ。1950年代以前は栽培規模が限定的で、その後に拡大して現在の35haに達した。1997年時点でもすでに35haであり、その後の規模変化はほとんどなく、安定した産地として定着している。1961年の協同組合GJR設立が村のシャンパン生産の転換点となり、小村ながらも地域の広域生産拠点として機能する今日の姿を形作った。村の教会はエグリーズ・サン=レミ(Église Saint-Remi)で、現在はグラン・レムス都市圏共同体(Communauté urbaine du Grand Reims)に属し、アロンディスマン・ド・ランスの管轄下にある。

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「Janvry」を拠点とするシャンパン銘柄

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