エグリ・ウーリエ　ブリュット　トラディション Egly Ouriet Brut Tradition

Egly Ouriet Brut Tradition Grand Cru / エグリ・ウーリエ ブリュット・トラディション・グラン・クリュはフランス北東部のシャンパーニュ地方で生産される発泡性のワイン、シャンパンです。生産者はEgly Ouriet/エグリ・ウーリエ(RM:レコルタン・マニピュラン)です。

卓抜したピノ・ノアールを産するアンボネィを本拠とし、完全主義者が造る最高のレコルタン・マニピュランものと、高い評価を受けているエグリ・ウーリエ。彼のベーシックがこれです。エグリ・ウーリエ　Egly Ouriet 完全主義的な造りがテロワールの本質を描き出す、シャンパーニュ最高のRM。 ドメーヌを訪れると、収穫されたピノ・ノワールが続々と到着していた。「ボン・マチュリテ！」と満面に笑みをたたえる母親の前で、当主であるフランシス・エグリは、フォーク・リフトを運転し、木製プレスヘとブドウをひたすら運び続けていた。我々に見つめられているというのに、表情をいっさい変えずにまっすぐに前を向き、淡々と、効率よく、仕事をするのみ。その没入の深さに、なぜ彼が他の生産者たちから「完全主義者」と崇められ、世の中に「アンボネイにエグリ・ウーリエあり」と讃えられるのか、よく分かった。 　彼の業績を一言で言うなら、ブルゴーニュ的なワイン造りをシャンパーニュで行なった、ということである。たとえば、彼の代表作であるプラン・ド・ノワール・ヴィエイユ・ヴイーニュの収量は、40から45hl／haと、ブルゴーニュのI級なみの少なさ。それは1945年から46年の間に植えられたというブドウの高樹齢にもよるが、「シャンパーニュでは数軒しか行なわれていない、グリーンハーベスト」によるものだ。 　ブルゴーニュヘの傾倒は、特にコトー・シャンプノワ・アンボネイ・ルージュに顕著だ。ここでは収量は35hl/ha」とさらに低く、濃密な甘さと深みがあって、驚かされる。この地方最上の赤ワインに違いない。 以前から赤ワインを追っていたのですが、訪れたミシェル・ベタンに、『悪くはないけど、買うお客はいるかな』と。言い方は穏やかだったにせよ、暗に批判されました。1995年のことです。そこで発奮し、彼にドミニク・ローランを紹介してもらいました。その時偶然、ドミニク・ローランが私のシャンパーニユを買いたいと電話してきました。はじめて話したの ですが、気が合って、醸造について1時間も長電話してしまいましたよ。そして彼の注文ワインを発送する時、『自分で侍っていこう』と思いたち、ニュイ・サン・ジョルジュに彼を訪ね、教えを乞いました」。 　ドミニク・ローラン直伝の優れた樽の使い方は、彼の造るシャンパーニュにも生かされることになった。96年にまず10樽を実験的に購入してから徐々に樽発酵の度合いを増やし、98年のブドウを100％新樽発酵・熟成させたキュヴエ・スペシャルを発表。かのプラン・ド・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュも99年ものから同じ造りとなり、今までの鋭利なディフィニションに、樽による「フルーティさと複雑さ」が加わって、その完成度が一層向上したのである。 　季刊ワイナート　21号　特集シャンパーニュ　より抜粋

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