Chézy-sur-Marne / シェジ=シュル=マルヌ

シェジ=シュル=マルヌは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ西端のマルヌ川左岸に広がるオートル・クリュの村。全栽培面積162haのうち76%をピノ・ムニエが占め、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエスト随一のムニエ産地として知られる。粘土石灰質と純石灰岩という二種のテロワールが共存する個性的な土地だ。

基本情報

地域圏(Région)Hauts-de-France
県(Département)Aisne
区(Arrondissement)Château-Thierry
郵便番号 : 02570
面積 : 22.43 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Nesles-la-Montagne, Nogentel, Essômes-sur-Marne, Azy-sur-Marne, La Chapelle-sur-Chézy, Romeny-sur-Marne, Nogent-l'Artaud, Essises,

「Chézy-sur-Marne」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Ouest
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積162.2 ha
- Chardonnay13.9 ha (8.6%)
- Pinot Noir25.5 ha (15.7%)
- Pinot Meunier122.8 ha (75.7%)
- その他0 ha (0%)

特徴

栽培面積の76%をピノ・ムニエが占めるため、ここで生まれるシャンパンはムニエ由来の赤果実の香りとまろやかな口当たりが基調となる。粘土石灰質区画のムニエは厚みのある果実感を、純石灰岩区画はよりシャープで引き締まったテクスチャーをもたらし、生産者によってどちらの個性を前面に出すかが分かれる。若いうちから楽しみやすいアクセシブルなスタイルが中心で、食前酒としてはもちろん、軽めの肉料理や和食との相性も良い。ムニエ単品や高比率ブレンドを追いかけるコアなファンにとって、産地の素直さを味わえる村でもある。

テロワール

シェジ=シュル=マルヌのブドウ畑は、ブリア台地へと続く丘の斜面に村の東側と南側を中心に広がっており、緩やかな南向き斜面の大きなブロックが栽培エリアの核をなしている。隣接するノージャンテルの畑と連続した一帯を形成しており、右岸のエソーム=シュル=マルヌやアジー=シュル=マルヌとはマルヌ川を挟んで対岸に位置する。 土壌は粘土石灰質を基本としつつ、一部に純石灰岩地帯が交差するという二層構造が最大の特徴だ。代表的なリュー・ディ(区画)である「レ・ヴィーニュ・デュー」は粘土石灰質で保水性があり、ムニエの豊かな果実味を引き出す土壌となっている。一方、「レ・ヴィーニュ・オー・ベット」は純石灰岩を基盤とし、ミネラル感と細い骨格をシャンパンに与える区画だ。同じ村の中でこれほど対照的な土壌が隣り合うケースは珍しく、この地質の多様性がシェジ=シュル=マルヌの個性の源泉となっている。

詳細

シェジ=シュル=マルヌはヴァレ・ド・ラ・マルヌ西部、マルヌ川左岸(川の南側)に位置するコミューンで、行政上はエーヌ県に属する。シャトー=ティエリの南約8kmに位置し、コミューン全体の面積は2,243 haに及ぶ。右岸のエソーム=シュル=マルヌ、アジー=シュル=マルヌ、ロムニー=シュル=マルヌと川を挟んで向かい合い、左岸側ではネル=ラ=モンターニュやノージャンテルと畑を接する。マルヌ渓谷の森に縁取られた丘と広大なブドウ畑の景観は、UNESCOシャンパーニュ世界遺産を構成する景観のひとつとして登録されており、訪れる者を引き込む田園的な美しさをもつ。

ブドウ畑は村の東から南にかけてブリア台地への斜面上に展開し、緩やかな南向き斜面を中心に162 ha超の栽培面積を誇る(1997年の145 haから現在まで約12%拡大)。土壌は粘土石灰質を基本としながら、一部に純石灰岩地帯が存在する構成で、「レ・ヴィーニュ・デュー」(粘土石灰質)と「レ・ヴィーニュ・オー・ベット」(純石灰岩)という対照的な2つのリュー・ディが村の個性を象徴する。このような同一コミューン内での土壌の二分性は、生産者がキュヴェごとに異なる土壌ブロックの特性を生かした表現を行うことを可能にしている。

主要生産者のひとつであるPhilippe Moutardierは、ネゴシアン・マニピュランとして地区内でも独自のスタイルを追求してきたメゾンだ。代表キュヴェ「アフロディーテ(Aphrodite)」はピノ・ムニエ59%・シャルドネ23%・ピノ・ノワール18%という旧樹のブレンドで、ムニエ主体でありながら骨格を与えるバランスを実現している。また「カオリン(Kaolin)」はコルク上部のキャップを磁器製とした独自の瓶仕様で知られ、テロワールへのこだわりがパッケージの細部にまで及んでいる。

  • Bruno Berjot:ミレジム・ブリュット、ブラン・ド・ブラン・ミレジム、ヴィエイユ・ヴィーニュ・ミレジムの3種のヴィンテージ・キュヴェを手がけるグロワー。年号付きキュヴェのみに絞ったラインナップが特徴的だ。
  • De Rekeneire-Petit(レコルタン・マニピュラン):年産約30,000本の中規模RM生産者。ミレジム・キュヴェはシャルドネ60%・ピノ・ノワール30%・ピノ・ムニエ10%と、村の品種構成とは逆にシャルドネ主体の個性的な構成を選んでいる。
  • Guichard Pichelin:ピノ・ムニエ70%・シャルドネ15%・ピノ・ノワール15%の畑構成で、社名「Les Fontaines du Dolloir(レ・フォンテーヌ・デュ・ドロワール)」でも活動するグロワー。

ブドウ栽培の記録は1621年にさかのぼるが、それ以前からベネディクト修道院の修道士たちによってワイン文化が育まれてきたと伝わる。修道院文化がシャンパーニュ地方全体のワイン造りを牽引した歴史の流れに、この村も深く連なっている。現在も村の中心には18世紀建造のサン=マルタン教会(Église Saint-Martin)が現存し、長い農耕の歴史を静かに伝えている。

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「Chézy-sur-Marne」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報