Leuvrigny / ルヴリニー

ルヴリニーは、栽培面積の85%超をピノ・ムニエが占める、マルヌ渓谷屈指のムニエ銘醸地です。円形劇場状に弧を描く南西向き斜面が日照を集め、ビルカール・サルモンも認める「ムニエの歴史的テロワール」から、果実味豊かな一本に出会えます。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51700
面積 : 8.00 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Mareuil-le-Port, Œuilly, Festigny,

「Leuvrigny」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Rive Gauche
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積140.8 ha
- Chardonnay13.3 ha (9.4%)
- Pinot Noir7.2 ha (5.1%)
- Pinot Meunier120.3 ha (85.4%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ルヴリニーのシャンパンは、土壌によって表情を変えるムニエの懐の深さが持ち味です。砂質区画からは柑橘やパイナップルを思わせる軽快な酸が、石灰岩の区画からはストロベリーやラズベリーなど赤果実のニュアンスが、粘土・泥灰岩の区画からはマンゴーやハニーを思わせるふくよかな厚みが生まれます。フランシス・オルバンの「L'Orbane」のように樽熟成でムニエの個性を掘り下げたキュヴェもあれば、コーペラティヴ・ヴィニコル・ド・ミジーのように大手メゾンへ良質なベースワインを供給する造り手もいます。週末の食前酒から、鴨や根菜料理を合わせるディナーまで、フレッシュさを軸に幅広いシーンで楽しめる一本です。

テロワール

ルヴリニーのブドウ畑は、フラゴ川が刻んだ支渓谷の東側斜面、標高85〜220mに広がります。斜面はやや弧を描いてくぼみ、南西向きを基調としながら南端区画では純粋な南向きへと変化し、日照を集めやすい円形劇場のような地形を形成します。斜面途中には2つの変曲点があり、急斜面とテラス状の緩斜面が交互に現れる起伏に富んだ構造です。土壌は丘麓の石灰岩を基盤に、斜面下部は砂質、中腹は石灰岩と砂の混合、上部は石灰岩や粘土・泥灰岩が優勢という三層構造をなし、井戸や泉も豊富で水源に恵まれています。この多様な土壌帯が区画ごとに異なる果実表情を生み、一つの村でありながら幅のあるムニエ表現を可能にしています。

詳細

ルヴリニーは、マルヌ県北西部、エペルネから西へ約20kmに位置するヴァレ・ド・ラ・マルヌ・リヴ・ゴーシュサブテロワールのコミューンです。コミューン面積は約800ha、人口は302人(2022年)と小規模ながら、北・北西にマレイユ=ル=ポール、北東にウイィ、南・南西にフェスティニーと接し、マルヌ渓谷左岸の村々のネットワークの中に位置しています。村域内にはル・クロ・ダヴォーやル・シェーヌ・ラ・レーヌといった集落が点在し、標高は80〜239mの範囲に及びます。

ブドウ畑を特徴づけるのは、イニーを水源としルヴリニー村内でビレ川やコリニエール川と合流するフラゴ川が刻んだ支渓谷の地形です。畑はこの川の東側斜面、標高85〜220mに展開し、斜面はやや弧を描いてくぼみながら南西向きを基調とし、南端の区画では純粋な南向きへと変化します。約125m地点と約150m地点に変曲点があり、平均傾斜12〜18%(最大45%)の急斜面と、平均3%程度のテラス状緩斜面が交互に現れる起伏豊かな構造です。基盤は白亜紀後期のチョークですが地表には露出せず、その上に第三紀の砂・粘土・泥灰岩・石灰岩・砂岩が交互に堆積し、丘頂付近には珪岩砂岩が露出します。斜面下部は砂質、中腹は石灰岩と砂の混合、上部は石灰岩や粘土・泥灰岩が優勢という三層構造をなし、井戸3か所・泉5か所を含む豊富な水源にも恵まれています。気候は変質海洋性気候で、マルヌ谷が風の通り道として機能する一方、谷底には冷気が滞留しやすく霜リスクがやや高い点、また夏には斜面と台地の温度差による激しい雷雨が発生しうる点が特徴です。

栽培面積の85%超を占めるピノ・ムニエがこの村の核心であり、ルヴリニーはマルヌ渓谷有数のムニエ銘醸地として知られます。土壌タイプごとに果実表現が明確に分かれるのが特徴で、砂質土からは柑橘やパイナップル、石灰岩土からは赤・黒・白果実、粘土・泥灰岩土からはマンゴーやハニーを思わせるボリューム感が生まれます。フランシス・オルバンはルヴリニー中心に約5.34haを所有するレコルタン・マニピュランで、自社畑の土壌特性を活かしたキュヴェ展開を行っており、シャルドネ80%・ムニエ20%のヴィンテージに加え、100%ムニエを樽熟成させた「L'Orbane」を手がけています。村内に拠点を置く協同組合コーペラティヴ・ヴィニコル・ド・ミジーも、高品質なムニエのベースワインの供給元として複数の大手メゾンから定期的に買い付けを受けており、自社ブランド「Le Chevalier de Saint-Clair」も展開しています。実際、ビルカール・サルモンはルヴリニー、フェスティニー、ヴァントゥイユ3村のムニエを用いた「ランデヴー N°3 ムニエ・エクストラ・ブリュット」を手がけ、ルヴリニーを「ムニエの歴史的テロワール」と位置付けています。

村名「ルヴリニー」はラテン語「Laura ignita(焼かれた修道院)」に由来するとされます。1861年にはミジー農場で新石器時代に帰属するとされる先史時代の洞窟が発見され、133人分の人骨や磨製石器の斧などが出土しました。村内の集落ル・シェーヌ・ラ・レーヌには、カスティーリャ女王ブランシュが敵から逃れて樫の木の空洞に身を隠した伝説や、マリー・アントワネット王妃が狩猟中にこの樫の木陰で休息した逸話が伝わり、地名の由来になったとされています。第一次世界大戦ではマルヌの戦いで多くの建物が破壊され、1921年に陸軍表彰クロワ・ド・ゲールを授与されたのち、1925年には地元産の珪岩砂岩を用いて聖マルタン教会が再建されました。2015年には「シャンパーニュの丘陵・メゾン・地下貯蔵庫」としてユネスコ世界遺産に登録され、ルヴリニーもその構成要素の一つに数えられています。

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「Leuvrigny」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報