Vindey / ヴァンデ

ヴァンデはコート・ド・セザンヌの南端に位置する小村で、栽培面積の約84%をシャルドネが占める白ブドウの産地。格付けはオートル・クリュにあたり、フレッシュで軽快なスタイルのシャンパンを生む土地柄として知られる。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51120
面積 : 7.94 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Saudoy, Sézanne, Mœurs-Verdey, Chichey, Le Meix-Saint-Epoing,

「Vindey」のぶどう畑

テロワールCôte de Sézanne
格付け87% Autre Cru [?]
栽培面積75.5 ha
- Chardonnay63.7 ha (84.4%)
- Pinot Noir11.1 ha (14.7%)
- Pinot Meunier0.7 ha (0.9%)
- その他0 ha (0%)

特徴

ヴァンデのシャンパンはピノ・ノワール11.10ha・ピノ・ムニエ0.70haを脇役に置き、シャルドネ一色に近い味わいのフレームを持つ。白い花や青リンゴ、柑橘の皮を思わせるアロマに、白亜土壌由来の塩味を帯びたミネラルが加わる、スレンダーな酸の骨格が特徴だ。派手さよりも清澄感を優先したスタイルは、食前酒として、あるいは魚介や白身肉のアペリティフに自然に寄り添う。シャルドネに特化した小規模なレコルタン・マニピュラン(RM)が多く、醸造家の個性が直接液体に映るキュヴェを探す飲み手にとって面白い選択肢となっている。

テロワール

ヴァンデの葡萄畑は村を囲むように広がり、緩やかな斜面に展開する。主に南東向きの傾斜を持ち、北部の畑は隣接するセザンヌの畑と地続きになっている。セザンヌの市街地のすぐ南という立地は、コート・ド・セザンヌ域内でもとりわけシャルドネ優位のゾーンに属することを意味する。 土壌は白亜質を基盤とし、上層にシルト混じりの粘土と砂質土が重なる。コート・ド・セザンヌ北部に共通するテロワールだが、ヴァンデはセザンヌ本村よりわずかに標高が低い緩斜面で、葡萄畑は75.50haと比較的こじんまりとした規模にとどまる。南東斜面という日照条件が、シャルドネに安定した成熟をもたらす一方、過度の熟れを抑えるだけの高度感も保ち、酸と果実味のバランスを生む。 エシェル・デ・クリュは白87%・黒87%を与えられており、プルミエ・クリュ(90〜99%)には届かないものの、オートル・クリュの中では評価の高い部類に入る。白亜の地盤がもたらす自然な酸度の骨格が、ここで収穫されるシャルドネの個性を規定している。

詳細

ヴァンデはマルヌ県グラン・エスト地域圏に属する小村で、エペルネの南西約42kmに位置する。コート・ド・セザンヌ北端の中心都市セザンヌの直南に接し、ソドワ、Mœurs-Verdeyと村境を共有する。コミューン面積7.9km²の土地のうち、75.50haが葡萄畑として登録されており、村の風景は森と畑で占められる。村の西側には広大なトラコンヌ国有林の縁が迫り、農地よりも葡萄栽培に特化した立地となっている。グラン・モラン川が流れ、近隣には「ランドとセザンヌ・ヴァンデの池沼群」と呼ばれるナチュラ2000の保護区も隣接する。

テロワールの核心は南東向きの緩斜面と白亜質の地盤にある。表土はシルト混じりの粘土と砂質土が重なり、コート・ド・セザンヌ北部に典型的な構成を示す。エシェル・デ・クリュはヴァンデは白87%・黒87%に評価され、オートル・クリュとして分類された。このスコアは地区内での相対的な土壌品質の高さを示唆しており、白亜の下層が与える自然な酸の緊張感と、南東斜面がもたらす安定した成熟度のバランスが、シャルドネの清澄な個性を育んでいる。

1845年頃からシャンパン製法によらない白ワイン(vin blanc non champagnisé)の産地としても名声を得ていた歴史を持ち、その後シャンパン製法が普及した現在もシャルドネへの特化は変わっていない。40軒の生産者を擁し、その大半は小規模なレコルタン・マニピュラン(RM)だ。なおモエ・エ・シャンドンもヴァンデに畑を所有していることが知られている。

ベルナール・ドヤールは、ヴァンデを代表するRMのひとつ。4.3haの畑でシャルドネ62%・ピノ・ノワール26%・ピノ・ムニエ12%を栽培し、ブランド名「ベルナール・ドヤール」としてリリースする。トップキュヴェ「ヴィエイユ・ヴィーニュ」は古木100%のピノ・ノワールから造られ、ヴァンデがシャルドネ一辺倒でないことを示す個性的な一本だ。

  • アラン・デポヴレ:3haの畑を持つRM。シャルドネ100%のプレスティージュ・キュヴェをトップに置き、若干の熟成を経てからリリースするスタイルで知られる。

村の歴史は中世にさかのぼる。13世紀初頭、フランス王妃ブランシュ・ド・カスティーユがヴァル・ディユ修道院からラシーの王室城館へ向かう途中にこの村を通過したという記録が残る。1547年にはモレル・ド・ヴァンデ家がシャトーを建造し、シャルル・ジルベール・モレル・ド・ヴァンデ子爵(フランスの貴族院議員)が居住した。現在の村のシャトーは1811年に旧邸の公園内に建設されたものだ。第二次世界大戦末期の1944年6月5〜6日の夜には、レジスタンスのグループがヴァンデのトンネルで列車を脱線させるという抵抗作戦を決行した記録も残る。また村内にはシャンパンボトル型の泉水(1811年建造)があり、ブリー地方とシャンパーニュ地方の境界を示すランドマークとして今も残っている。

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「Vindey」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報