Mont-Saint-Père / モン=サン=ペール

モン=サン=ペールは、マルヌ川右岸に広がるヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエストの村。栽培面積154 haのうち約60%をピノ・ムニエが占め、地区の典型的な果実味豊かなスタイルを体現する。希少品種プティ・メリエを手がける生産者が存在することでも知られる。

基本情報

地域圏(Région)Hauts-de-France
県(Département)Aisne
区(Arrondissement)Château-Thierry
郵便番号 : 02400
面積 : 10.69 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Épieds, Verdilly, Gland, Fossoy, Chartèves, Mézy-Moulins,

「Mont-Saint-Père」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Ouest
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積154.6 ha
- Chardonnay28.2 ha (18.2%)
- Pinot Noir33.1 ha (21.4%)
- Pinot Meunier93.2 ha (60.3%)
- その他0.1 ha (0.1%)

特徴

ピノ・ムニエが主品種の約60%を占め、丸みのある果実感とやわらかな口当たりが基本スタイル。シャルドネが約18%、ピノ・ノワールが約21%加わりブレンドに幅を与える。一部生産者はヴィエイユ・ヴィーニュのキュヴェやブラン・ド・ブランも展開し、粘土石灰岩の土壌に由来する骨格がピノ・ムニエの豊かさを引き締める。希少品種プティ・メリエを単独で仕込む生産者も存在し、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ西部のなかで品種の幅広さを探求したい飲み手にとって注目の村となっている。

テロワール

モン=サン=ペールのブドウ園は、村の北側ブロックと南西側のグランとの境界に広がる2ブロックに分かれ、斜面はほぼ南東向きで日照を確保する配置となっている。標高は62〜222 mと、マルヌ川沿いの低地から丘陵上部まで変化に富み、ひとつの村の中で異なる成熟プロファイルが生まれる条件を持つ。 土壌は粘土石灰岩(argilo-calcaire)が主体で、硬い岩盤の上に粘土層が乗る構造はヴァレ・ド・ラ・マルヌ西部のマルヌ川沿いに特徴的な地層だが、この村では下層の固い岩盤がブドウ根の伸長を適度に制御しつつ保水性と排水性の双方を確保している。ピノ・ムニエが好む適度な粘性と石灰岩由来のミネラル分が共存することで、果実感の豊かさに芯のある骨格を加える土台となっている。

詳細

モン=サン=ペールはマルヌ川右岸(北側)に位置し、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエストの一村としてAisne県Château-Thierry郡に属する。東隣はシャルテーヴ、南西はグラン、対岸の左岸側にはメジー=ムーランやフォソワが広がる。コミューン面積は1,069 haと比較的広く、ブドウ園は村の北側と南西のグランとの境界付近という2ブロックに集中している。格付けはオートル・クリュで、エシェル・デ・クリュは白・黒ともに80%。17軒の生産者が154.60 haを耕す小規模ながら歴史的な産地である。

テロワール

斜面はほぼ南東向きで、標高は62〜222 mと変化幅がある。土壌は粘土石灰岩(argilo-calcaire)が主体で、硬い岩盤の上に粘土層が乗る構造。この地層はヴァレ・ド・ラ・マルヌ西部のマルヌ川沿いに特徴的なもので、保水性と適度な排水性を兼ね備える。総栽培面積154.60 haのうちピノ・ムニエが93.20 haと過半を占め、シャルドネ28.20 ha、ピノ・ノワール33.10 haが続く。その他品種としてプティ・メリエを含む希少品種が0.10 haほど栽培されており、この地でプティ・メリエが現役で育てられていることは特筆に値する。

主要生産者

この村の再植樹と現在の栽培規模を形成したのが、Jean ComynとAlain Bergèreの2軒。1970年の共同作業で荒廃した区画を復活させ、モン=サン=ペールのシャンパーニュ産地としての現在を築いた。Alain Bergère(ネゴシアン・マニピュラン)はÉtogesにセラーを置きながら、モン=サン=ペールとÉtogesの両村に拠点を持つ特異な生産者。ミレジムはシャルドネ・ピノ・ムニエ・ピノ・ノワール各1/3のブレンドで、有機ヴィンテージ「Millésime Bio」(ピノ・ムニエ100%、シャルテーヴ産、2014年が初ヴィンテージ)も手がける。また希少品種プティ・メリエを栽培・単独醸造しており、この地でのプティ・メリエの存在を広く知らしめた生産者でもある。

  • ジャン・コミン:10 haの自社畑を持ち(ピノ・ムニエ50%、シャルドネ25%、ピノ・ノワール25%)、年産80,000本規模。ブレンドキュヴェ「Symphonie」とブラン・ド・ブラン「Opus」のヴィンテージ2種を軸に展開する村を代表する生産者のひとつ。
  • バヒン・フー:レコルタン・コーペラトゥール(RC)に分類される生産者で、ピノ・ムニエ約60%・シャルドネ30%超・ピノ・ノワール8〜10%の構成。ミレジム、ブラン・ド・ブラン、樽醸造のヴィエイユ・ヴィーニュと多彩なラインナップを展開する。

歴史

村の著名な出身者として、19世紀フランスの写実主義画家レオン・レルミット(Léon Lhermitte, 1844〜1925)がいる。農村の日常や労働を描いた彼の功績を称え、村に像が建てられている。ブドウ栽培の歴史は近代になって一度大きく断絶した。フィロキセラ禍と第一次世界大戦前後のシャンパーニュ産業の混乱により、20世紀初頭までに多くの区画が荒廃・放棄されたためである。1970年にJean ComynとAlain Bergèreが協力して放棄地の再植樹を実施し、1973年に初収穫を果たした。1997年時点の栽培面積は122 haであったが、それ以降現在の154 haへと拡大。マルヌ川右岸の静かな丘陵地でありながら、写実主義絵画の歴史とシャンパーニュ農業の再興という二重の記憶を持つ村として、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ西部のなかでひときわ個性的な存在感を放っている。

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「Mont-Saint-Père」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報