Channes / シャンヌ

シャンヌはコート・デ・バールのバルセカネに属するシャンパーニュAOC最南端の村。オートル・クリュ格付けながら、70 haを超える畑の約94%をピノ・ノワールが占め、ブルゴーニュとの県境ならではの厳しい大陸的な冬と豊かな赤い果実味が村の個性を刻む。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Aube
区(Arrondissement)Troyes
郵便番号 : 10340
面積 : 14.26 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Vertault, Arthonnay, Bragelogne-Beauvoir,

「Channes」のぶどう畑

テロワールCôte des Bar
- Barséquanais
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積70.2 ha
- Chardonnay3.4 ha (4.8%)
- Pinot Noir66.3 ha (94.4%)
- Pinot Meunier0 ha (0%)
- その他0.5 ha (0.7%)

特徴

シャンヌが生み出すシャンパンは、コート・デ・バールのピノ・ノワール主体スタイルをさらに研ぎ澄ませた印象を持つ。94%を占めるピノ・ノワールは、標高の高さと大陸的な冬の寒さから凝縮した赤系果実の風味を帯び、ブラックチェリーやプラムの香りに骨格のある酸が重なる。北隣のブラジュローニュ=ボーヴォワールと比べても生育期間が短く、引き締まった構造が特徴的だ。食事に合わせるなら鴨のコンフィや豚の煮込みなど、しっかりした肉料理と好相性で、長期熟成による複雑みを楽しみたい飲み手にも応えてくれる。

テロワール

シャンヌのブドウ畑はコミューン北西部に集中し、比較的緩やかな南向き斜面に広がる。標高308 mという高さはコート・デ・バール内でも際立ち、冬の平均気温は1.5℃と厳しく、秋冬には霧が頻発する。気候分類は「改変された海洋性気候」に属し、ロレーヌ高原・ラングル台地の気候区の影響を受ける。年間降水量860 mm、年平均気温10.4℃という数値は、ランス周辺の村々と比べて明らかに冷涼で大陸的だ。オーブ県南部に位置し、コート=ドール県とヨンヌ県の県境と接するこの立地は、シャンパーニュとブルゴーニュのテロワールが交差する境界線上にあることを意味する。シャルドネはわずか3.40 haにとどまるが、この長い冬と短い生育期間がブドウに凝縮感を与え、力強さの中に緊張感をもたらす。

詳細

シャンヌはコート・デ・バールのバルセカネサブテロワールに位置し、オーブ県南部でコート=ドール県・ヨンヌ県の両県境に接するシャンパーニュAOC最南端の村だ。コミューン面積は14.26 km²、人口は2023年時点で108人(最盛期の1793年には530人)と小さな村ながら、隣接するブルゴーニュとの地理的連続性がテロワールの個性を際立たせている。北隣はブラジュローニュ=ボーヴォワール、さらにVertaultやArthonnayが周辺に連なる。

畑はコミューン北西部の南向き斜面に集中する。総栽培面積70.20 haのうちピノ・ノワールが66.30 ha(約94%)を占め、シャルドネは3.40 ha(約5%)、ピノ・ムニエは栽培されていない。標高308 mと高い立地はバルセカネ内の他のコミューンより気温低下が顕著で、「改変された海洋性気候」の特徴である冷涼な冬(平均1.5℃)と秋冬の霧がブドウの生育サイクルをゆっくりと進め、果実に凝縮感を与える。年間降水量は860 mm、年平均気温は10.4℃。土地利用の構成は農業地が約60.8%、森林が37.2%を占め、畑は限られた農地を最大限に活かす形で配置されている。この気候条件が、コート・デ・バール典型のフルボディなピノ・ノワールをさらに骨格のある仕上がりに導く。

生産者のうち、この村を語る上で外せない存在がBrigandatだ。Pierre Brigandat & Filsとして長年続いてきたこのドメーヌは、2001年にBertrand Brigandatが継承。以来、有機農法への転換とともに一部畑ではビオディナミ農法を導入し、ピノ・ノワール古樹(ヴィエイユ・ヴィーニュ)を使ったヴィンテージ・シャンパンを軸にラインナップを組む。所有畑はシャンヌのほかレ・リセやビュクセイユにも及ぶ。シャンパーニュ最南端という地理的な特殊性を背景に、大地の力を丁寧に引き出すアプローチが評価されている。

  • ピエール・ブリガンダ / ベルトラン・ブリガンダ(レコルタン・マニピュラン)― 2001年以降はBertrand Brigandatが当主。有機・ビオディナミ農法を実践し、ピノ・ノワールの古樹からヴィンテージ・シャンパンを含む多彩なキュヴェを手がける。
  • コカール(レコルタン・マニピュラン)― Coquard-Despretとして、シャンヌに6 ha(約83%)、ブラジュローニュ=ボーヴォワールに1 haを所有し、年産約38,000本を誇る村内屈指の規模を持つRM。
  • ギルミノ(レコルタン・マニピュラン)― Michel Guilleminotが手がける12 ha全てピノ・ノワールという単一品種に特化したドメーヌ。シャンヌのピノ・ノワール純度をそのままシャンパンで表現する造り手だ。

歴史的には1151年、キャンシー修道院の証書に「Chaunnes」として初めて名が現れる。その後1219年にモレーム修道院のカルチュレール、1381年の文書にも記録が残り、現在の表記「Channes」は17世紀以降に定着した。17〜18世紀はモレーム修道院が指名する裁判官が司法を管轄し、修道院との深い関わりの中でブドウ栽培が根付いていった。人口は1793年の530人をピークに減少の一途をたどり、現在は100人余りの小さなコミュニティとなっているが、70 haを超えるブドウ畑と28人の生産者が、シャンパーニュの最南端でその伝統を受け継いでいる。村内には聖母降誕教会(Eglise de la Nativite-de-la-Vierge)とサント=アンヌの泉が残り、この泉は古くから伝染病を予防すると伝えられてきた。小さな村に刻まれた長い歴史が、ブドウ畑とともに今もこの最南端の地に息づいている。

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「Channes」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報