Paul Gosset / ポール・ゴッセは、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されるシャンパン(発泡性ワイン)の銘柄、Aÿを本拠とするRM / レコルタン・マニピュラン、いわゆる栽培醸造家の銘柄で、自社でブドウを育て、そのブドウでシャンパンを生産しています。
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目次

Paul Gosset / ポール・ゴッセ

Paul Gosset

ポール・ゴッセ

ポール・ゴッセは、アイ村で16世紀から続くヴィニュロン一族の17代目が、2016年に父の家族のドメーヌで立ち上げた個人キュヴェ・ライン。テーマは「時間」。デミュイ樽の長期熟成と、瓶内で巡り続ける独自の永久熟成システムで、じっくり育てた一本を届ける。

基本情報

地区Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
- Grande Vallée de Marne / グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ
Aÿ-Champagne / アイ=シャンパーニュ
- 51160 Aÿ / アイ [Grand Cru]
所在地23 Bd Maréchal de Lattre, 51160 Aÿ-Champagne (Google Maps)
公式サイト-
SNS@champagnepaulgosset
Tel+33 6 32 62 72 45
設立2016
製造業者種別RM
インポーター株式会社indigo
生産者表記EARL MICHEL GOSSET ET FILS

商品更新情報

特徴・スタイル

ラインナップの核にあるのは、時間をかけてじっくりと膨らむ味わい。「デ・ジュール・エ・デ・ミュイ」は濃い金色に輝き、赤い果実やプラム、アーモンドを思わせるヴィネな香りをまとい、まろやかで滑らかな口当たりと細かな泡が特徴だ。一方「ラ・モントール」は白い花やアーモンド、オレンジフラワーが香り立ち、ふくよかで丸みのある口当たりにきめ細かい泡が寄り添う。ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール「レテ」も手がけ、密度感とクリーミーさを併せ持つ、快活な酸が印象に残る一本に仕上がっている。

歴史・ブランドストーリー

ゴッセ家は16世紀(一族の記録では1584年)からアイ村に根を張るヴィニュロン一族。長い年月をかけてこの地に畑を守り継いできた血筋の中から、2016年、17代目となるポール・ゴッセが登場する。醸造学を学び、ニュージーランドでの研修を経て帰郷した彼は、父ミシェル・ゴッセの営む家族のドメーヌに合流。そこで自身の名を冠した個人キュヴェ・ラインを新たに立ち上げた。 彼が掲げたテーマは「時間」。父から受け継いだデミュイ樽での永久熟成ブレンド(2004年ヴィンテージを起点とするソレラ方式)を土台に「デ・ジュール・エ・デ・ミュイ」を仕立てる一方、瓶内で行う独自の永久熟成システム「ラ・モントール」も考案した。12年周期で毎年一部を取り出し、新しいヴィンテージを補充していくこの仕組みは、時間そのものを味わいへと昇華させる、若き当主ならではの挑戦といえる。

詳細

ポール・ゴッセの自社畑は、アイ村を中心に約3.5haほど、6コミューンに分散して広がる。中心となるのは一族の歴史の核ともいえるアイ村(グラン・クリュ)の区画で、ピノ・ノワールを約1.34ha栽培。ここにマルイユ=シュル=アイのピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ、ディジーのピノ・ノワール、そしてコート・デ・ブランのグラン・クリュ、シュイィのシャルドネが加わる。近年はヴェルテュやミュティニーにも畑を広げ、産地の幅を少しずつ広げている。

土壌は石灰質・白亜質を基調とし、栽培面積の主体を占めるのはピノ・ノワールだ。畑では除草剤・殺虫剤を使わず、被覆植物によって土壌の活性化を図るとともに、樹木と作物を共生させるアグロフォレストリー(農林複合)の原則を取り入れている。自然のサイクルを尊重しながら、土地の力を引き出す栽培が実践されている。石灰質・白亜質の土壌に根を張る樹々は、ミネラル感豊かな果実を育む土台になっている。

なかでも「ロワズル」と呼ばれる赤ワイン専用区画は特別な存在だ。1972年に植樹されたこの11.79アールの畑は、コトー・シャンプノワ・ルージュ「ルージュ・ダイ」の原料となる。

栽培・生産データ
自社畑面積約3.5ha(6コミューンに分散)
アイ村(グラン・クリュ)区画面積ピノ・ノワール約1.34ha
品種構成ピノ・ノワール83%、シャルドネ13%、ピノ・ムニエ4%
ロワズル区画11.79アール(1972年植樹)
「デ・ジュール・エ・デ・ミュイ」熟成期間タンク1年+デミュイ樽(500L)1年
「ラ・モントール」永久熟成サイクル12年周期
「ラ・モントール」ドサージュ約2.5g/L
「ルージュ・ダイ」樽熟成期間約24ヶ月
「ルージュ・ダイ」年間生産量約550本

醸造方針

収穫されたブドウは、自然な野生酵母による自発的発酵(ピエ・ド・キュヴェ)に委ねられる。醸造の中心を担うのは約600Lのデミュイ樽と小型タンクで、亜硫酸の添加量は最小限に抑えられ、熟成期間は長め、ドサージュは極めて低いかゼロに設定される。アペラシオンの規定を上回る長期熟成にこだわり、瓶内でゆっくりと味わいを紡ぎ出す。

ラインナップの核をなすのは、2系統の永久熟成システムだ。「デ・ジュール・エ・デ・ミュイ」は、タンクで1年、デミュイ樽(500L)でさらに1年を過ごす。ブレンドの中心はピノ・ノワール約90%で、シャルドネとムニエが残りを占め、ブリュット・ナチュールまたは極低ドサージュに仕上げられる。もう一方の「ラ・モントール」は瓶内で行う独自の永久熟成システムで、ピノ・ノワール約60%、シャルドネ約25%、ムニエ約15%を主に樽で醸造し、毎年一部を取り出しては新しいヴィンテージを注ぎ足す12年周期のサイクルを回し続ける。ドサージュは約2.5g/Lに設定されている。

コトー・シャンプノワ・ルージュ「ルージュ・ダイ」は、極めて軽い除梗・破砕を経て天然酵母で発酵させ、発酵の4分の3までを果皮とともに醸す。使用するのはフリーランジュースのみで、樽熟成は約24ヶ月に及び、瓶詰めは重力を利用して行われる。年間生産量は約550本と、ごく限られた量にとどまる。

こうした造りを支えるように、ラベルにはコットン素材、キャップシールにはアルミを使わない仕様が採用されており、環境への配慮も細部に行き届いている。父から受け継いだ技術と、当主自身が生み出した新しい仕組みが並走することで、ポール・ゴッセのシャンパーニュは世代を超えた時間の積み重ねを瓶の中に閉じ込めている。派手さではなく、静かに積み上がる熟成のニュアンスこそが、このドメーヌが目指す方向性だ。

レンジの広がり

2系統の永久熟成キュヴェに加え、ポール・ゴッセはピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール「レテ」も手がけ、一部を樽で醸造することでレンジに厚みを持たせている。さらにコトー・シャンプノワにも取り組み、ロゼの「ラ・トネル」、赤ワインの「ルージュ・ダイ」を少量ずつ生産する。「ラ・トネル」という名は、1980年代のフランスの著名なグルメガイドが「あずまや(トネル)の下で飲むべき」と評したことへのオマージュとして付けられた。こうした多面的なレンジ構成が、ドメーヌの持つ表現の幅の広さを物語っている。

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