Couvrot / クヴロ

クヴロはヴィトリャのほぼ全域をシャルドネが独占する、事実上の白ブドウの産地。オートル・クリュながら栽培面積の97%近くをシャルドネが占めるという純度の高さは、ヴィトリャでも際立った個性だ。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Vitry-le-François
郵便番号 : 51300
面積 : 8.05 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Soulanges, Loisy-sur-Marne, Vitry-en-Perthois, Saint-Quentin-les-Marais, Saint-Lumier-en-Champagne,

「Couvrot」のぶどう畑

テロワールVitryat
格付け84% Autre Cru [?]
栽培面積21.8 ha
- Chardonnay21.1 ha (96.8%)
- Pinot Noir0.3 ha (1.4%)
- Pinot Meunier0.4 ha (1.8%)
- その他0 ha (0%)

特徴

シャルドネが支配的な品種構成から生まれるシャンパンは、引き締まった酸と石灰質由来のミネラル感が骨格となる。ピノ・ノワール(1.4%)とピノ・ムニエ(1.8%)はごく微量で、シャンパンの個性はほぼシャルドネ一色だ。グレープフルーツや白桃を思わせるフルーツ感に、チョーク由来のきめ細かいテクスチャーが重なる。大量生産型のブレンドとは対極にある、産地の純粋さを問う垂直的なスタイルで、白身魚や貝類のシンプルな料理とともに飲むことでその線の細さとピュアさが際立つ。

テロワール

クヴロはヴィトリー=アン=ペルトワの北西、マルヌ運河沿いに広がるコミューン。標高92〜209 mの起伏の中で、ブドウ畑はコミューン中央部の穏やかな南向き斜面に集中している。広大な平原が広がるヴィトリャにあって、クヴロの畑は丘陵の傾斜を利用した立地を持つ点で周辺の平坦な村と異なる。 土壌については詳細な文献記録が乏しいが、シャンパーニュ東部に連続する白亜質チョーク層が基盤をなすと考えられ、ヴィトリャ全体の地質傾向と一致する。シャルドネが栽培面積の96.8%を占めるという品種構成の純粋さは、この石灰質土壌がシャルドネに特に適した環境を提供していることを間接的に示している。南向き斜面の日照と排水性の良いチョーク土壌が組み合わさり、シャルドネに鮮明な酸とミネラル感をもたらす条件が整っている。

詳細

クヴロはマルヌ県ヴィトリ=ル=フランソワ郡に属するコミューンで、ヴィトリー=アン=ペルトワの北西約4 km、マルヌ運河(Canal latéral à la Marne)沿いに位置する。シャンパーニュの行政中心地ランスから遠く離れたこの地は、コート・デ・ブランのサブエリアであるヴィトリャの一角をなす。ヴィトリャはシャンパーニュの認定テロワールの中でも最小規模のひとつで、約15のコミューンからなる。隣接するシャンパーニュ格付けコミューンはサン=リュミエ=アン=シャンパーニュ(北東)、ヴィトリー=アン=ペルトワ(東南東)、ロワジー=シュル=マルヌ(西)。

テロワールと品種構成

クヴロの畑はコミューン中央部の南向き斜面に集中し、標高92〜209 mの高低差がある。ヴィトリャ一帯に広がる白亜質チョーク層を基盤土壌とし、南向きの斜面配置がシャルドネの生育に適した日照条件を確保している。21.80 haの総栽培面積のうち21.10 haがシャルドネで、残るピノ・ノワール(0.30 ha)とピノ・ムニエ(0.40 ha)は合計でも栽培面積の3%強にとどまる。この品種構成は、ヴィトリャの中でもクヴロが特にシャルドネに特化した産地であることを示す。

生産者

クヴロを代表する生産者として注目されるのがChampagne Carole Haudotだ。父シャルル・オードが約40年間経営してきたドメーヌを、oenologieの学位と世界各地での実務経験を持つ娘のカロルが2017年に引き継ぎ、自身の名を冠したブランドを立ち上げた。HVE3(高度環境認証)を取得した4ヘクタールのレコルタン・マニピュランで、ブラン・ド・ブラン2種とロゼ1種の計3キュヴェを生産する。Gault & Millauの評価ではロゼが89/100、ブラン・ド・ブラン エクストラ・ブリュットが88/100を獲得しており、ヴィトリャのシャルドネが持つミネラル感と繊細さを体現するキュヴェとして評価されている。

栽培面積の拡大

クヴロのブドウ栽培史において特筆すべきは近年の急激な拡大だ。1997年には7 haにすぎなかった栽培面積が、2013年には21.8 haへと約3倍に増加した。シャンパーニュ需要の世界的拡大とヴィトリャ地区の土地ポテンシャルの再評価を反映したこの変化は、かつては農業的に地味な存在だったこの村が、シャルドネ産地としての可能性を現在進行形で開拓しつつあることを示している。

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「Couvrot」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報