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Antoine Bouvet
アントワーヌ・ブーヴェ別名:アントワーヌ・ブヴェ
基本情報
| 地区 | Vallée de la Marne / ヴァレ・ド・ラ・マルヌ - Grande Vallée de Marne / グランド・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ |
| 村 | Aÿ-Champagne / アイ=シャンパーニュ - 51160 Mareuil-sur-Aÿ / マルイユ=シュル=アイ [Premier Cru] |
| 所在地 | 20 rue d'Ay, 51160 Mareuil-sur-Aÿ (Google Maps) |
| 公式サイト | - |
| SNS | @champagne_antoinebouvet |
| 製造業者種別 | RM |
| インポーター | 株式会社indigo |
商品更新情報
特徴・スタイル
歴史・ブランドストーリー
詳細
アントワーヌ・ブーヴェは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌの一角、グラン・クリュに格付けされたマルイユ=シュル=アイに拠点を構えるレコルタン・マニピュラン(RM)です。自社畑は約5haで、マルイユ=シュル=アイのほか、いずれもプルミエ・クリュに格付けされるビスイユとアヴネ=ヴァル=ドールの2村に分散しています。一族が最初の樹を植えたのはアヴネ=ヴァル=ドールの畑であり、現在の畑構成はそこから世代をかけて広がってきたものです。
土壌はいずれの区画も石灰岩とチョークを基盤としており、ベレムナイトやミクラスターといった白亜紀の化石を含む層が地下に横たわります。これはコート・デ・ブランやモンターニュ・ド・ランスの銘醸地と同系統の地質で、水はけと保水性を両立させながら、ブドウに引き締まった酸とミネラル感をもたらします。マルヌ河谷の斜面とこの石灰質土壌の組み合わせが、果実の厚みと輪郭の鋭さを同時に備えた原料を生み出しています。
2013年の代替わりを機に、畑は有機栽培とビオディナミ農法へと全面的に転換されました。象徴的なのは、馬・豚・羊を畑に迎え入れている点です。馬は重い機械の代わりに耕起を担い、豚や羊は下草や虫を食むことで、化学資材に頼らない循環を畑のなかにつくり出します。さらに毎年新たな樹木を植えるアグロフォレストリー(森林農法)のプログラムを続けており、ブドウ樹だけの単一栽培ではなく、多様な植生をもつ生態系として畑を育てる姿勢が貫かれています。栽培作業は全工程が手作業で行われ、機械による耕起や化学資材の使用は最小限にとどめられています。
| 自社畑面積 | 約5ha |
|---|---|
| 自家醸造分 | 約1ha |
| 畑の所在村数 | 3村(グラン・クリュ1村/プルミエ・クリュ2村) |
| 有機・ビオディナミ転換 | 2013年 |
| 樽熟成期間 | 一部キュヴェで4年以上 |
醸造方針
醸造の最大の特徴は、ステンレスタンクを一切使わず、すべての基酒をオーク樽で発酵・熟成させることです。区画ごとの個性を残すため、マルイユ=シュル=アイ、ビスイユ、アヴネ=ヴァル=ドールの3村のブドウはそれぞれ別々に仕込まれ、キュヴェの性格に応じて後からアッサンブラージュされます。樽という小さな容器に細かく分けて醸すことは手間もリスクも増えますが、区画差を平準化せずに拾い上げるための選択です。
発酵は培養酵母を添加せず、ブドウと蔵に棲みつく野生酵母のみで進められます。補糖(シャプタリザシオン)や酵素による補正も行わず、その年の果実が持つ糖度と酸をそのまま形にする方針が貫かれています。瓶詰めにあたっても濾過・清澄や化学的な安定化処理は施されず、澱とともに長期間熟成させることで、時間をかけて自然に澄んでいくのを待ちます。
熟成期間は長く、一部のキュヴェは瓶詰め前に4年以上を樽のなかで過ごします。この長い樽熟成が、樽由来のふくよかさとわずかな酸化的ニュアンスをワインに与えています。仕上げのドサージュは低く抑えられ、主要キュヴェはエクストラ・ブリュットとしてリリースされます。糖分による味の補正に頼らない分、原料の質と熟成の厚みがそのまま味わいの骨格になります。
生産規模と評価
約5haの自社畑のうち、アントワーヌ・ブーヴェが自ら醸造して瓶詰めするのは約1ha分にとどまり、残りの区画のブドウは現在も大手メゾンのボランジェへ供給されています。つまり自社ラベルの生産量はごく限られており、家族が長年培ってきた栽培の技術と収入基盤を保ちながら、自らの名を冠したシャンパーニュを少量ずつ育てていくという段階的な進め方が選ばれています。
こうした造りは外部の評価にもつながっており、フランスの権威あるガイドであるゴ・エ・ミヨでは、ノン・ヴィンテージとヴィンテージの双方が90点台の評価を得ています。樽熟成由来の厚みとテロワールの表現力は、シャンパーニュのなかでもブルゴーニュの白ワインに通じるスタイルとして専門メディアからも注目を集めています。若い当主が2013年に始めた転換はまだ10年あまりですが、その方向性はすでに明確な輪郭を持ち始めています。
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