Pavant / パヴァン

パヴァンは、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエストの最西端に近いマルヌ川左岸の小村。オートル・クリュ格付けながら、主力品種ピノ・ムニエに加えてピノ・ノワールとシャルドネの比率がこのサブ地区では際立って高く、独自の品種バランスを持つ。

基本情報

地域圏(Région)Hauts-de-France
県(Département)Aisne
区(Arrondissement)Château-Thierry
郵便番号 : 02310
面積 : 5.43 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Bassevelle, Citry, Charly-sur-Marne, Nogent-l'Artaud,

「Pavant」のぶどう畑

テロワールVallée de la Marne
- Vallée de la Marne Ouest
格付け80% Autre Cru [?]
栽培面積24.2 ha
- Chardonnay5.8 ha (24%)
- Pinot Noir8 ha (33.1%)
- Pinot Meunier10.4 ha (43%)
- その他0 ha (0%)

特徴

主力はピノ・ムニエ(43%)だが、ピノ・ノワール(33%)とシャルドネ(24%)が比較的大きな割合を占め、ふくよかで丸みのある果実味に構造感と張りが加わる。生産者Champagne Drémont-Marroyが手がけるピノ・ノワール単一畑キュヴェ(リュー・ディ「Au dessus de la Croix」)はコンクリート卵型タンクと木樽を組み合わせてヴィノーな凝縮感を引き出し、シャルドネ単一畑(「Saint Thierry」)はマルヌ川流域では希少な存在感を見せる。熟成を重視した丁寧なスタイルは、産地の個性をじっくり味わいたい飲み手に向く。

テロワール

パヴァンはマルヌ川左岸に位置し、対岸のシャルリ=シュル=マルヌと向かい合う。標高57〜206mと高低差の大きな起伏ある地形で、川沿いの低地から丘の上まで多様なエクスポジションが広がる。気候はケッペン分類Cfb(温暖湿潤気候)で年平均気温10.5°C・年間降水量753mm。隣接するシトリーやノージャン=ラルトと同じくヴァレ・ド・ラ・マルヌの西端域に属すが、パヴァンの品種構成はこのサブ地区の中で明確に異なる。エシェル・デ・クリュ80%の評価を受けており、シャルドネ24%・ピノ・ノワール33%という比率は、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエスト全体のピノ・ムニエ中心構成(同地区平均69%)と一線を画す。この品種の多様性が、単一品種では出せない複雑さをパヴァン産シャンパンにもたらしている。

詳細

パヴァンはヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエストの中でもとりわけ西寄りに位置するAisne県南西部の村。シャンパーニュ・アペラシオンの西端に近く、マルヌ川を挟んでシャルリ=シュル=マルヌと向かい合う。村の面積は5.43 km²、人口は約745人(2023年)。西にはBassevelleやシトリー、東にはノージャン=ラルトが接する。かつてマルヌ川にはCharly-sur-Marneへの渡し船が運行し、村西の高台には風車の跡が今も残るなど、歴史的景観の痕跡が随所に見られる村でもある。

テロワール

標高57〜206mの起伏ある地形は、川沿いの低地から丘陵上まで高低差が約150mに達する。ケッペン分類Cfb(温暖湿潤気候)に属し、気象当局の分類では「変容型海洋性気候」とされる。年平均気温10.5°C、年間降水量753mm。マルヌ川が北境をなし、19世紀にイル=ド=フランスへの給水インフラとして建設されたDhuis水道が村東部を横断する。エシェル・デ・クリュの評価は白・黒ともに80%。総栽培面積24.20haにおける品種構成はピノ・ムニエ43%(10.40ha)、ピノ・ノワール33%(8.00ha)、シャルドネ24%(5.80ha)。ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ウエスト全体のピノ・ムニエ比率(約69%)と比較してシャルドネとピノ・ノワールの割合が際立って高く、このサブ地区の中では品種多様性が高い個性的なテロワールといえる。

主要生産者

Champagne Drémont-Marroyは、シャルリ=シュル=マルヌを拠点にパヴァンに畑を所有するレコルタン・マニピュラン。Jean-Rémi & Melanie Drémont兄妹が第4世代として運営し、ドメーヌ全体で7.5haを管理する。1945年に祖母が1haの畑を植樹したことに始まり、両親が25年をかけて現在の規模に拡大。長くネゴシアンへの果実売却が中心だったが、2018年に初ヴィンテージを醸造し2021年にリリース、2022年にはオーガニック認証を取得した。馬による畑仕事を取り入れるなど労働集約的な自然派アプローチを実践しており、パヴァン産シャルドネ(リュー・ディ「Saint Thierry」)とピノ・ノワール(リュー・ディ「Au dessus de la Croix」)のシングルパーセルキュヴェはいずれも2019年ヴィンテージで、コンクリートタンクと木樽を組み合わせた丁寧な醸造で仕上げられる。

歴史

パヴァンの歴史はガリア時代にさかのぼり、Meldes族の支配下にあったとされる。ローマのガリア征服後はGaule belgique(ベルギー・ガリア)に編入され、メロヴィング朝期にはNeustrieに属した。843年のヴェルダン条約によってフランス王国領に組み込まれ、封建時代にはシャンパーニュ伯国の一村として歩んだ。18世紀のカッシーニ地図にはマルヌ川左岸の教区村として記録されており、村北方にかつて存在した城の地下遺構は現在も航空写真で確認できるという。現在のパヴァンはシャトー=ティエリー郡(Arrondissement de Château-Thierry)に属し、エーヌ県の一村として静かに葡萄栽培を続けている。

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「Pavant」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報