Montgenost / モンジェノスト

モンジェノストは、村に堆積する砂岩を生産者が自ら採取し、醸造用の卵型容器「jarres」を手作りして仕込む珍しい村です。畑の94%をシャルドネが占め、白亜質土壌のミネラリティに、地元産の器がもたらす繊細なヨード感が重なります。ラベルの裏にある手仕事まで味わいたくなる一杯です。

基本情報

地域圏(Région)Grand Est
県(Département)Marne
区(Arrondissement)Épernay
郵便番号 : 51260
面積 : 8.40 km2
隣接するクリュ(Coomune)
Potangis, Bethon, Nesle-la-Reposte, Villenauxe-la-Grande, Périgny-la-Rose, La Villeneuve-au-Châtelot, Plessis-Barbuise,

「Montgenost」のぶどう畑

テロワールCôte de Sézanne
格付け blanc:87%,noir:85% Autre Cru [?]
栽培面積108.2 ha
- Chardonnay101.6 ha (93.9%)
- Pinot Noir5.6 ha (5.2%)
- Pinot Meunier0.5 ha (0.5%)
- その他0.5 ha (0.5%)

特徴

シャルドネが栽培面積の約94%を占めるモンジェノストでは、ブラン・ド・ブランがこの村らしさを最も体現するスタイルです。白亜質地盤由来のシャープなミネラリティに、「太陽の大地」と呼ばれる土壌らしい豊かな果実味が重なり、さらに地元産の砂岩で仕込んだキュヴェには、繊細なヨード感がアクセントとして加わります。緊張感と厚みが同居する味わいは、牡蠣やシーフードを使った料理と合わせると、ミネラル感同士が呼応して一段と引き立ちます。大手メゾンではあまり知られていない造り手が多いだけに、土地の個性をダイレクトに探したい飲み手にこそ手に取ってほしい一本です。

テロワール

モンジェノストはコート・ド・セザンヌの最南西端、オーブ県境に接する村で、畑は村の北から北西にかけて、緩やかな南から南東向きの斜面に広がります。地盤は白亜(craie)を基盤としながら、その上に砂岩(grès)の層が重なる点が特徴で、この組み合わせは「solaires et terriennes(太陽に満ち、大地の)」と形容されます。隣接するBéthonVillenauxe-la-Grandeの畑とも地続きですが、モンジェノストならではの個性は、地元生産者がこの砂岩を採取し、醸造用のjarresや卵型容器を自ら製作している点にあります。土から生まれた器で仕込むという、土地と醸造が直結した稀有な実践です。Sézannais全体はコート・デ・ブランと地質的な類似性を持ち、白亜質由来のミネラリティが際立ちますが、モンジェノストではそこに砂岩という土地固有の要素が加わり、太陽の恵みと大地の力強さを併せ持つ土壌として、シャルドネに独特の厚みと余韻を授けています。

詳細

モンジェノストは、マルヌ県エペルネ郡に属し、オーブ県境に接するコート・ド・セザンヌ地区(Sézannais)の最南西端に位置する村です。セザンヌの中心町から見ると、地区内でも最後から2番目にあたる奥まった立地にあり、コミューン総面積は840ha、標高は195m。2023年時点の人口は161人と小規模で、住民はMontgenostiers / Montgenostièreと呼ばれます。北東にはBéthon、西にはVillenauxe-la-Grandeが隣接し、それぞれの村の畑とぶどう畑が連続する景観を形成しています。

テロワールの特徴

畑は村の北から北西にかけて、緩やかな南〜南東向きの斜面に広がっています。地盤は白亜(craie)を基盤としつつ、その上に砂岩(grès)の層が存在するのがこの村の地質的な特徴で、地元生産者はこの砂岩を採取し、醸造容器(jarres・卵型容器)を自ら製作するという独自の実践を行っています。「100% Montgenost」を掲げるシャンパーニュ造りには、こうした土地固有の器が活かされています。テロワール全体は「solaires et terriennes(太陽に満ち、大地の)」と形容され、Sézannais地区はコート・デ・ブランと地質的な類似性を持つことから、白亜質土壌に由来するミネラリティが際立つ点も共通しています。

主要生産者

この村を代表する造り手がBenoît Cocteauxです。1966年、祖父Eugène Cocteauxがアイ・シャンパーニュからモンジェノストに移住したことが創業の始まりで、現在はモンジェノスト、ヴィラノーズ・ラ・グランド、コート・デ・バー等に約8haの畑を所有するレコルタン・マニピュラン(RM)です。ヴィニュロン・アンデパンダンおよびSECRAIEのメンバーでもあり、環境価値認定(HVE)を取得。地元産の砂岩で作った容器でシャルドネを醸造する手法を実践しており、代表キュヴェ「Seigneur Génod」(ヴィンテージ・ブラン・ド・ブラン)にその個性が表れています。

  • Jacques Copinet(RM):SECRAIEメンバー。Villenauxe-la-Grandeの生産者Marie Copinetと密接な関係を持つ造り手で、代表キュヴェ「Marie Etienne」(ヴィンテージ・ブラン・ド・ブラン)のほか、「Jean Larrey」のブランド名でもキュヴェを展開しています。
  • Hubert Thiébault(RC):モンジェノスト、ヴィラノーズ、ヴェルテュス、ル・メニル・シュル・オジェにまたがる4.7haの畑を所有し、代表キュヴェ「Eugène Thiébault」(NVブラン・ド・ブラン)を生産しています。

歴史・由来

モンジェノストには、モナコ公国グリマルディ家の祖先にあたるMarie Françoise Henriette Le Gras de Vaubercey(1766〜1842年)の出身地という由緒があり、彼女の家系は現在もモンジェノストにシャトーを所有しています。1880年にはモナコ公シャルル3世が感謝の意を込めて村の教会に寄付を行い、ステンドグラスと木製祭壇が設けられました。1814年の対仏大同盟戦争(Campagne de France)の際には、ナポレオンがモンジェノストに立ち寄り、旧知の間柄であった当時の市長de Vaubercey氏と再会したという逸話も村史に残っています。また1780年にはルイ16世の銃士としてエルミオーヌ号に乗り、ラ・ファイエット侯爵のアメリカ遠征に加わった人物がモンジェノスト出身であったとされ、その墓石は今も村の教会に残されています。かつて村周辺では粘土採掘が盛んで、住民は「les gueules blanches(白いのど)」と呼ばれていました。この粘土と砂岩という地下資源は、現代では醸造容器の製作という形でこの村のワイン造りに受け継がれています。なお、Cocteaux家は1650年から代々シャンパーニュ醸造に携わる家系で、Sézannais地区で最初にレコルタン・マニピュランとして自社元詰めシャンパーニュを手がけた家系としても知られています。

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「Montgenost」を拠点とするシャンパン銘柄

参考情報